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【書評】人間、そして私はなぜ動きたいのか

働き方5.0 これからの世界をつくる仲間たちへ
落合陽一•著
小学館新書

ラッダイト運動を知っていますか。
1810年代に産業革命が起こり、ものづくりの労働者たちが機械に仕事を奪われ、反発して機械を破壊するという運動が起きたそうです。
ロボットに人間の仕事が奪われる、世の中が機械に支配されるという話は今に始まった事ではないということです。
society5.0と呼ばれる現代、AIの進歩によって、ついにホワイトカラー(事務労働者)の仕事も奪われつつあります。
それに私たちは反発する?コンピューターを打ち壊す?

こんな議論は本質的ではないでしょう。
まだまだ人間にしかできないこと、そして私にしかできないことは、たくさんあるのですから。
本書によると、人間がコンピューターと違う点はモチベーションだと言います。これは新鮮な発見であり納得。

若い私たちは自分探しをするときに、
自分の内面ばかり見つめて掘り下げてってしようとしがちですが、
外の世界を見れば、気になることとか心惹かれるものがあることに気づきます。自分ならもっとこうするのにって思うこともあります。
なぜ自分の琴線に触れたのか、なぜやりたいのか、外の世界と比較することで初めて自分が見えてきます。

やりたいことの目的や、誰を幸せにしたいのか、なぜその問題に今取り組むのか、などなど考え抜き、研究して、
その達成に必要な手段がコンピューターでありAIであればそれを使う。
いまや仕組みのわからない便利なものがたくさんあるけれど、
それに驚かされるばかりでなく、
それを使って「魔法をかける」側の人間になりたいですね。社会をもっと良くしたい。

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