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#14 ポケットに“自分らしく働く”を

 2023年10月17日午前10時。
poshulou(ポシュロウ)がリリースされました。

「ポシュロウ」とは、
働くことに障害のある方を中心に、
“自分らしく働く”ための選択肢とアイデアを見つける
無料のWEBサービスです。
 

 

― 改めて、ポシュロウって何ができる?



 
具体的にポシュロウの機能は大きく2つあります。

【機能①】就職活動における準備や、就労後の継続に向けて、学習や情報収集ができる動画コンテンツ

初期リリース版では、
「働く土台となる情報」「就職活動のアイデア」「セルフケアのアイデア」「自己理解のアイデア」「障害に関する情報」など全5ジャンル、約100本の動画があり、

例えば、
書類の書き方や面接の練習ができる動画や、コミュニケーションに関する動画、他にも、社会資源や制度に関する情報、キャリアの考え方など、多様なコンテンツがあります。

動画は基本的に3分~5分程度の設計になっていて、1本ごとに要点がまとめられていて、ちょっとした空き時間でも活用することができます。

また、ナレーションは城戸香織さんという声優さんが担当し、とても心地良い音声であることはもちろん、看護師資格を持たれている方で、専門的な内容も読み上げるだけではなく、自分の言葉で説明してくれる感じが、わかりやすさにも繋がっているのではと思います。


【機能②】ポシュログ(体調レコーディング機能)

ポシュログは、日々の体調、「こころの調子」「身体の調子」「睡眠時間」「メモ」などができ、自動でグラフ化されるので、定期的な振り返りの材料としてお使いいただけます。
この機能は当事者の方へのヒアリングの際に就労後のニーズとして「体調管理」を上げる方が非常に多く、実装した機能です。
就労移行支援などでは、毎日体調等を記録し支援者の方に報告をしたりする事業所もありますが、WEB上でその代わりとして使っていただいたり、すでに就労されている方が、日々の自己管理のツールとしてお使い頂くのも良いかも知れません。

【対象】
ずばり、対象はすべての方です。

現在、働くことの障害があるすべての方と、それを支えるご家族や、支援者、企業の方など多くの方に手に取っていただきたいと考えています。

当事者の方にとっては、足元に必要な情報や、中長期のための準備にも役立てていただける内容であることはもちろん、
ご家族や支援者、企業の方にとっては、環境をつくる、当事者の方を理解する、あるいは、ご自身にとっても“自分らしく働く”について考えるきっかけになるのではと思います。

移動中や、空き時間などちょっとした隙間に。

無料のサービスですので、その他の社会資源との併用も可能です。
就労移行支援事業所等にお通いの方は、個別訓練の1つとしてお使い頂いたり、人材紹介等のサービスを使いながら、ポシュロウで準備性を高めるのも良いかもしれません。



― ポシュロウによって何を解決したいのか


障害のある方が就労を目指すとき、福祉制度を使って就労の準備性を高めるか、あるいは自力でハローワークや既存の求人サイトなどを使い情報収集をしながら就活をするケースが多いと言われます。

もちろん、既存の社会資源も素晴らしいものが多く存在しますが、一方で、福祉制度の利用は、申請の手続きや利用期間など含めハードルは少し高く、また自力の場合は情報が求人情報に偏り、準備性を高めるという観点においては少し物足りなさがあるかも知れません。
また企業も、どのような環境をつくることで働きやすくできるのか、あるいは働く障害のある方にとってどのようなサポートが必要かなどがわからず、環境側を支援する社会資源もまだまだ多いとは言い難い状況です。
 
ポシュロウによって、そんな、
「制度と社会資源の“間”」「個と環境の“間”」あるいは「時間と時間の“間”」など、様々な“間”に存在する課題を解決するきっかけになるのではと考えています。


 
 

― リリースから約2か月、ユーザーの皆さまの声


ありがたいことに、すでに多くの方にご活用いただき、ユーザーの皆さまから、嬉しい声を続々頂いております。

「すでに就労中ではあるが、とても勉強になる。自分が就活をしていたときにこれを使いたかった」

「動画を見ているだけで、カウンセリングを受けているような気持ちになった」

「動画の長さや難易度もちょうどよく、まとめもあってとても分かりやすかった」

「支援者自身が非常に勉強になる」

「ポシュログを使った後に表示される一言がとても嬉しかった」

「いろんな方にぜひ手にしてほしい、知っていてほしいツールです」

などポジティブな声を多数いただいており、開発に携わったすべてのメンバーが非常に嬉しく感じています。

 
また、前向きなリクエストも頂いており、
「自信を回復するための動画もほしい」
「ポシュログにぜひプッシュ機能をつけてほしい」
「ポシュログのメモ欄にメモ内容の例がほしい」
「企業へのインタビューなどリアルな映像コンテンツが早く見たい」
「体調に合わせた動画の提案がほしい」
 
など、とても参考になるご意見をいただけております。

もちろんすぐにすべてを取り入れられるわけではありませんが、
当然ながら、ポシュロウをもっともっと良くしていきたいですし、
そのためにはユーザーの皆さまのご意見をいただきたいと思っておりますので、ぜひ引き続き実際に使っていただき、お声を頂けますと幸いです。



― あなたのポケットにも”自分らしく働く“を


ポシュロウをリリースし、ありがたいことに多くの方からお声を頂き、
企業さま、福祉事業者さま、福祉系のメディアの皆さま、支援学校さまなどから、対話の機会や取材をいただく中で、筆者である山本が最近思ったことがあります。


 
それは「ポシュロウ」はただのサービス名ではなく、ひとつの“概念”であるという事です。
 

ポシュロウは、元々「ポケットに入るような手軽さと身近さで届ける就労のサポート」を文脈に作られた造語で、「一人でも多くの“自分らしく働く”を実現する」をブランドパーパスとして掲げ、開発を進めてきました。
 

また、ポシュロウの考える障害は、個人に存在するものではなく、個と環境の“間”にあるものだと考えています。
 
そういう意味では、「自分らしく働く」ことの障害は、
手帳や診断の有無に関わらず、誰しも目の前に生まれる可能性があって。
 


でも、多くのことが求められる社会の中で、どこか“自分らしく働く”ことをあきらめてしまったり、押さえこみながら生きてしまったりして、
それにより、そのある種の抑圧を他者にも無自覚にしてしまい、
マイノリティとされる方への環境づくりやサポートもどんどん後回しになってしまったりする、
そんな相互作用が起きているのではないかとも感じます。

 

だからこそ、誰しもが自分らしく働くこと、生きることをあきらめず、もっと身近な“自分のコト”にすることができれば。

もしかすると、自分らしく働くこと、生きることをもっと尊重し合えるのではないかと思うのです。


 
これからもポシュロウは、また次のステップに向け、揺れながら進みます。
これまで、多くの方の力を借りたように、これからも多くの方の力を借りると思います。
ポシュロウを通じて、一人でも多くの人が“自分らしく働く”ことができるように。


ポケットに”自分らしく働く“を 


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