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コラム 越境EC

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越境EC(オンラインショップ、ECモールetc)に関する世界の記事・レポートを紹介します。
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#ビジネス

素朴な疑問:Amazonは1日にいくら稼ぐのか?

Statistaのデータによると、2023年、世界で最も売上高が高かった企業第1位はWalmart(638.78億ドル)で、第2位はAmazon(554.02億ドル)でした。 少し古いデータですが、「月刊ネット販売」が実施した2022度の日本国内でのECサイト売上ランキングでは、Amazon.co.jpがダントツの首位でした。 ところで、このように世界も日本も各企業の売上が公開され、話題になったりしますが、Amazonの1日の売上はおおよそどのぐらいなのでしょう? 米国

ゴールデンクォーターに備えよ!越境ECブームと航空貨物業界

Eコマースビジネスが1年の中で最も忙しくなるのは、第4四半期(10月~12月)です。 まさにゴールデンクォーターです。 この時期はクリスマスや年末年始があるからだけではありません。 皆さんも聞いたことありませんか? ブラックフライデーや、サイバーマンデーというセールを。 最近では、これに加えて中国発の独身の日セールも徐々に浸透してきていますよね。 ちなみに今年のブラックフライデーは11月29日。 サイバーマンデーは12月2日。 独身の日は毎年11月11日です。 このよ

TikTok ShopいよいよEU進出?スペイン、アイルランドで10月ローンチに向けて準備中か

当noteではこれまで、主にEUにおけるTEMUやSHEIN、AliExpressといった中国発のECサイトの動向を追っています。 しかし、もうひとつ忘れてはならない中国テック企業があります。 それはTikTokを運営するByteDanceです。 TikTokは、TikTok Shopというソーシャルコマースプラットフォームを展開しています。このプラットフォームは、日本ではまだローンチされておらず、現在このサービスを利用できるのは、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シ

EUはTEMU・SHEIN・AliExpressからの購入製品に関税をかける準備中?

ここ最近、EUの中国企業に対する“風当たりが強い”とも言えそうな動きが目立っています。 先月28日、欧州委員会はTEMUとSHEINに対し、デジタルサービス法(DSA)に基づく正式な情報提供要請書(RFI)を送付しました。 ■Commission requests information from online marketplaces Temu and Shein on compliance with the Digital Services Act(European

DHLがEコマースの最新動向を分析

ここスペインで、私も日頃から様々なオンラインショップで買い物をし、その商品が様々な配送業者から届くのですが、段ボール箱から最もきれいに剥がしやすい宛名シールは、断然UPS。 次がDHLだと、個人的に思っています。 ちょうど自分の名前や住所の部分でシールが上手く剥がせず破けてしまうと、地味にイラっとします。笑。 こんなほんの些細なことにすらも「配送業者を選べたらなぁ」と、つい思ってしまうのは、サービスがどんどん充実しているからこそ生まれる、我々購入者側の我儘なのでしょうか…

Green Day、コーヒー専門オンラインショップ「Punk Bunny Coffee」を開設!

Eコマース専門コラムを書きつつ、ROCKも大好物だと公言しているライターとして、これほどまでに魅力的な話題があるでしょうか!!! カモがネギ背負ってやってきたって、こういうことを言うんでしょうか? それとも棚からぼた餅? カモもネギもぼた餅も美味しいし、Green Dayも、なんならコーヒーも大好きだから、もうこの際全部ウェルカム!笑。 今日は、アメリカのパンクロックバンドGreen Dayが手がけているコーヒー「Punk Bunny Coffee」の専門オンラインショ

ブランドの収益性を向上させるためには返品が鍵となる?

今年1月にStatistaが公開したレポートによると、昨年2023年、世界のリバースロジスティクス市場は約7,000億米ドルに達し、2029年までに36%増加して9,545億米ドルに達すると予測されています。 ヨーロッパに目を向けてみましょう。 Statistaのレポートを続けます。 欧州連合(EU)、欧州経済地域(EEA)、および英国では、購入者は理由の如何を問わず、指定された期間内(14日間のクーリング・オフ期間)であれば、物理的な商品の購入をキャンセルすることができ

Mastercard、欧州で2030年までにEコマースのトークン化100%をめざす

オンラインショップで買い物をする時、今では様々な決済方法を選択できます。 以前、当マガジンでは世界の決済方法のトレンドをまとめた記事を紹介しましたが、その中でも最も一般的な決済方法は、クレジットカードによるものではないでしょうか。 あなたがそのショップの会員になる時、初めてそのショップで買い物をする時、よく求められる情報のひとつがクレジットカードの情報です。 ウェブサイトがイマイチ信用できなくて、カードの番号を入力するのは気が引ける…。 そんなふうに感じる人も多いかと

IKEAスペインのライブコマースにAI搭載のバーチャルプレゼンターが登場

当noteでは以前、スペインの消費者の82%がAIの導入によるオンライン・ショッピング・プロセスの改善を期待しており、これは英国を含むヨーロッパ各国のどの国よりも高い比率であることをお伝えしました。 消費者の要望や期待に応えるべく、販売者もまたEコマースのためのAI機能強化に熱心なスペイン。 そんなスペインから頭がひとつ抜けた企業があるようです。 今日はIKEAスペインのニュースを紹介します。 IKEAスペイン、AIプレゼンターによる「live shopping」を実施

EU 欧州委員会、TEMUをVLOPに指定

先日お伝えした「TEMU、EUのDSA法違反で消費者擁護団体BEUCからイエローカード?!」の続報です。 5月31日、欧州委員会は「European Commission」のプレスリリースにて、中国発のオンラインマーケットプレイスTEMUをEUのデジタルサービス法(DSA法)に基づき超大規模オンラインプラットフォーム(Very Large Online Platform=VLOP)に指定したことを発表しました。 VLOPの恐ろしさ詳細については、別note「ヨーロッパのEC

TEMU、EUのDSA法違反で消費者擁護団体BEUCからイエローカード?!

また1つ、中国発オンラインマーケットプレイスがEUの厳しい法の網にすくわれそうになっています。 今回照準を当てられたのはTEMU。 TEMUは、中国の企業PDDホールディングスが運営するオンラインマーケットプレイスで、現在PDDホールディングスはアイルランドに拠点を置いています。 現在、同社はアイルランドで7位の売り上げを誇る大企業です。 今年1月に南アフリカで正式にローンチされ、現在49か国でサービスを展開しているTEMUは、直近の2024年3月時点で世界の月間サイト

調査対象最高齢は94歳!スペインのオンラインショッピング利用者徹底分析

スペインで生活をしていく中で驚くことはたくさんありますが、その中の1つが、ペーパーレス化がどんどん進んでいることです。 銀行でも役所でも「インターネットから手続きしてください」と言われることの多いこと多いこと。せっかく窓口へ足を運んでも、「インターネットで申し込んでから!」と追い返されることがたまにあります。 電気や水道、電話代、公共料金の請求書は、気がつけばもう手紙で届くことはなく、スマートフォンやパソコンで確認する日々。(※手紙で届くこともあります。) 最近では、近所

NISSANカナダ、オンラインプラットフォームで新車販売

今やインターネットで何でも買える、何でもできる…と言っても過言ではない時代。 車に関するオンラインショップは、日本でもここスペインでもポピュラーなイメージがあり、しかしそれは中古車販売やカーリースが主流とばかり思っていましたが、そうではないんですね。 日本の正規国産車のサイトを見てみると、TOYOTAやHONDAは中古車専門のオンラインショップがあり、HONDAはサブスクリプションで新車を楽しむことができ、気に入れば買い取りも可能だとか。 その他、例えばMAZDAやNI

ヨーロッパのECファッションリーダーに急伸したSHEIN、過酷なEUデジタル規則の標的に②

中国発オンラインファストファッション小売業者SHEIN。 前回は、SHEINがスペインを筆頭とするヨーロッパ各国で、H&MやZARAなどいわゆる地元ブランドを追い越しシェアを拡大、ヨーロッパの新たなオンラインファッションリーダーに急成長しているとお話ししました。 目覚ましい躍進を続けるSHEINですが、巨大マーケットになったからこその宿命でしょうか。先週金曜日(4月26日)、EU、欧州委員会はプレスリリースを発表しました。 SHEINご指名のプレスリリースです。(怖っ。