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少女漫画がスキ!「なんて素敵にジャパネスク」+「人妻編」山内 直実 原作・氷室冴子 

山内直実さんのXより
イラストから
「ジャパネスク便り」という
ブログにとべます。

小学生の時、漫画もたくさん読んだけれど、コバルト文庫・X文庫ティーンズハートもたくさん読んでいました。

コバルト文庫は、
氷室冴子
藤本ひとみ
田中雅美
赤川次郎
唯川恵
久美沙織
あたりだったかな?

X文庫ティーンズハートは、
花井愛子
折原みと
あさぎり夕
秋野ひとみ
神戸あやか(今回初めて花井愛子の別名義だと知った!ビックリ!)
あたりを読んでいました。

図書館で借りたり、近所に古本屋ができた時は興奮しましたね。小学生のおこづかいで買えるようになって、ほくほくでした。

なんて素敵に
ジャパネスク

この作品はずっと好きで、氷室冴子さんの小説から入り、漫画になれば読み、ドラマになれば録画して何度も観た覚えがあります。

「ときめきトゥナイト」に引き続き、もちろん我が家の長女も愛読しておりました。

今回調べたらラジオドラマがあったみたいですね。
キャストにビックリしましたよ。

NHK-FM『ふたりの部屋』でラジオドラマ化された。1987年1月6日 - 1月17日(全10回)

出演者
瑠璃姫 - 小林聡美
高彬 - 坂上忍

Wikipedia

見出し画像の漫画は、愛蔵版です!
全巻に巻頭カラーイラストが入っています。

わたしが平安時代ものを好きになったきっかけの作品です。

平安時代ものは、独特な名前・文化・作法があり、そのあたりのことに詳しいわけではないのですが、繰り返し読んだり観たりするうちにアウトラインだけは把握できるようになりました。

漫画のコマの間に注釈が入っているので、難しいワードもわかりやすくなっています。

この歳で読み返してみると、老眼のわたしには注釈がきびしい……(泣)

1巻の冒頭だけ少し拾ってみますと、

摂関家…摂関・関白になれる
藤原氏の家系 名門だった。

落胤(らくいん)…正妻でない人の子供。

今上帝(きんじょうてい)…現在帝位についてる帝のこと。

北の方…奥さんのこと。(これは他の時代でもよく聞きますね)

大内裏(だいだいり)…官庁街のあたり。

衛門佐(えもんのすけ)…今でいう警察の副館長。いいとこのお坊ちゃまがなった。

筒井筒(つついづつ)…幼なじみのこと。「筒井筒 井筒にかけし まろが丈 過ぎにけらしな 妹見ざるまに」(あなたに会わないうちに 僕はこんなに大人になりました)といって、幼なじみの女の子を口説いたというお話。伊勢物語に出てくる。

と、こんな感じで書かれているので小学生のわたしでもなんとなく理解できたのです。

平安時代は12歳〜14歳で成人を迎える時代でした。

瑠璃姫
(るりひめ)

摂関家の流れを汲む大納言藤原忠宗の娘である。連載開始時16歳。
平安時代ではその年齢で結婚していないのは非常識と思われ、父親からは再三縁談を勧められるも耳を貸さない。
それというのも、幼い頃、病がちだった母が倒れてしまい吉野里の祖母の元に預けられ、そこで出会った吉野君と交わした約束を忘れられずにいるからだ。
更には吉野里と言う田舎で幼少期を育った瑠璃は、人前に出ることを憚らず、夜道を供の者も連れずに一人歩きもし、実の弟である融を締め上げることまでする「変わり者」の姫と人々に噂されていた。
父親が瑠璃の実の母が他界して1年と経たずに新しい北の方を迎え入れた不誠実を嫌悪しているのも、結婚を嫌う理由の1つ。
だが真実は、真っ正直で権力に屈することを潔しとせず、初恋の人を一途に想い続ける明朗快活な女性。
また作中で瑠璃はいくつかの和歌を詠んでいるが、名門家の姫として恥ずかしくない教養も持ち合わせている。

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吉野君
(よしののきみ)

高貴な血筋のご落胤だったが、母親の身分が低いため認知されず、吉野里に逃れて来て主人公の瑠璃に出会った。
2人は片田舎で四季折々に共に遊び、いつしか幼い恋に落ち、やがて瑠璃に相応しい官位を得て迎えに来ると約束を交わしたが、流行病を得てあっけなく亡くなってしまう。

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藤原 高彬
(ふじわら の
たかあきら)

主人公瑠璃の幼馴染みであり、右大臣家の四男。連載開始時15歳。
子供の頃は瑠璃に適わず泣かされてばかりだったが、初恋の人を亡くして泣きくれていた瑠璃を慰め、ずっと一緒だと約束した仲。
高彬に言われるまで瑠璃はその約束をすっかり忘れていたが。
長じて、都の治安を守る衛門府に勤め、東宮の信も篤い青年に育った。
瑠璃と違って常識人で気配り上手、更に帝のご威光に心底心酔している。
瑠璃の破天荒ぶりに目を回すこともあるが、そんな所も含めて大事に想っている。

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瑠璃姫と高彬の
馴れ初め

瑠璃は、幼い日の初恋の人「吉野君」への想いを忘れられないまま、家柄の良い公達との縁談を強く勧める父・藤原忠宗と言い争いする日々だった。その父の根回しによって権少将に夜這いをかけられそうになった時、助けてくれたのが幼馴染みの藤原高彬だった。

瑠璃は高彬との縁談を前向きに考えるようになったが、帝や東宮の弑殺を企む陰謀に徐々に巻き込まれて行く。

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とにかくこの2人が初夜(結婚)を迎えることがなかなかできない!
と、いうところからスタートするストーリーです。

平安時代の結婚には段取りがあります。

かいつまんで説明すると、まずはお互いに文を交わします。男性が意中のお相手に求愛の歌を贈り、女性がほど良いところで返歌をし婚約となります。

そして陰陽道で占った吉日の夜に男性が女性の部屋へ赴き、夜が明ける前には帰ります。

一夜を共にした後、翌日の朝「後朝の歌」(きぬぎぬのうた)を贈ります。
この文は早い程良いとされていたようです。

さらに3日間続けて女性のところに通います。3日通うと正式な誓いとなります。
一夜限りの関係では単なる浮気と思われてしまうのです。

そして正式に婚姻が成立するのが、3日目に行われる「三日夜の餅の儀」(みかよのもちのぎ)で、3日目の朝に2人が餅を食べ合う儀式があった後に「露顕の儀」(ところあらわしのぎ)という身内だけの披露宴のようなものを行って、やっと世間にも2人が結婚したことが知られます。

漫画読んで調べながらここまで書きましたが、ややこしくて合ってるか不安……
詳しくはググってみてね。

ストーリーに戻ると、高彬の祖母が倒れ、病床で二の姫(他の人)と結婚してほしいと言われてしまいます。

これは早く瑠璃姫との結婚を急がないと!と、焦って瑠璃姫の父親に相談すると、婚約の儀式を飛ばして初夜を迎えなさい!既成事実を作ったもん勝ちだ!と父親に言われるのです。

それを瑠璃姫がこんな惨めな結婚は嫌だ!と高彬と揉めてるところへ、祖母の訃報が入ります。

高彬はその後喪中に入ってしまうので、ここで一度目の結婚話が流れてしまいます。

その後、喪が明けて正式な婚約儀式も滞りなく終わり、晴れて結婚のチャンスがやってきます。

ですが、ここでまた弟・融(とおる)が太刀傷をおびて帰ってくるという事件が起きて、また結婚話が流れてしまうのです。

これを機に瑠璃姫は貴族社会の東宮・帝即位問題に関係する政治陰謀事件に巻き込まれていく…と、いうストーリーなのです。

瑠璃姫の魅力は平安時代のお姫様らしくない勇猛果敢なところと、純粋で情に厚いところ。

高彬の魅力は、年下で誠実。一夫多妻制の平安の世で、瑠璃姫としか結婚しない!といっているところです。
わたしは当時から高彬が年下という設定がスキでしたね。

吉野君のエピソードは、今読んでもウルッとさせられます。

2人が無事に結婚できるまで、なんと2年もかかります。

なんて素敵に
ジャパネスク
(人妻編)

イラストから山内直実さんの
Xにとべます。

人妻編にあたる氷室冴子さんの小説は子どもの頃途中まで読んで、その後は大人になってから漫画で買い揃えて読みました。

前作からこの人妻編が始まるまで10年以上?間があいていたみたいなのですが、調べてみたら2004年に漫画の連載開始って書いてある…ほんと?あってる?

わたし、もう次女産んだあとですわ。時の流れって恐ろしいですわね。

前作で2人はあの後どうなったの?他のキャラのその後は?と、気になること盛りだくさんでしたので、オォ!続編が!?と興奮しましたよ。

いろいろあって瑠璃姫夫婦は次期東宮位争いに巻き込まれます。

そして瑠璃姫は姫であることを隠し、女房として後宮に潜り込む…と、いうストーリーです。わくわく♪

わたしは主人公2人以外では、煌姫(あきひめ)と守弥(もりや)がスキです。

人妻編は切なくも悲しいストーリーの中に、瑠璃姫と高彬がかっこ良く立ち回る素敵な作品です。

「おちくぼ」も6巻まで買いました!
「落窪物語」を知らなかったので、これから漫画でお勉強いたします!

【追記】
「おちくぼ」読みました。
レビューで読んでたとおり、本当にシンデレラそのものでした。

シンデレラが落窪物語参考にしてない?ぐらい。

漫画の中ではイジワルなお姉さんはいなかったけど、継母が酷すぎます。
お顔もだいぶ怖かったです。

主人公が天然でお裁縫に目がない様子はカワイイですよ。ハッピーエンドに大満足でした。

NHKで氷室冴子特集をやっていたことは知りませんでした。観たかった!と、思っていたら北海道でしか観れなかったみたいですね。

北海道で25日に再放送されるそうです。

わたしの地域では観れないので、NHK+で観ようと思います。

ちょうど先日の宮崎駿さんのプロフェッショナルを見逃して、登録したところです。

↑のリンクは、全6回のインタビュー記事が読めます。

氷室冴子さんのエッセイや、この書籍↓のことを知らなかったので、この機会に読んでみようと思います。

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