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ポップインサイト創業記

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会社創業の悪戦苦闘について、経験・学びの言語化もかねて創業記として振り返っていきます。起業を考えている人に参考になるよう、できる限り具体的な内容を伝えていきます。
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#小説

ポップインサイト創業記(76)〜メンバーズグループに入る

約8ヶ月に渡ってお届けしてきた「ポップインサイト創業記」ですが、いよいよ第一部のエンディングを迎えました。今回は、最後のハードルと言えるような状況を何とかクリアして1つ目の目標地点へと到達した、というエピソードをお伝えしたいと思います。 「事業計画」と「直近の業績」メンバーズ社からM&Aの打診を受けていたポップインサイトですが、M&Aをする為には、「投資するだけの価値がある会社である」という評価を受けなければいけません。そして、評価してもらう為には多岐にわたる資料を提出する

ポップインサイト創業記(74)〜M&Aの打診を受ける

これまで8ヶ月に渡ってお伝えしてきました「ポップインサイト創業記」も、いよいよ第1部のエンディングに近づいてきました。今回は、その後にグループ入りしたメンバーズ社からM&Aの打診を受けた際のエピソードをお伝えしたいと思います。 新体制ができて再チャレンジに向けてスタートした矢先に…ポップインサイトの再チャレンジに向けて、新体制や新たなビジネスモデルを整えていた2016年10月、別に立ち上げていたクラウドソーシング会社のM&Aでのバイアウトを行いました。 こちらの事業は、当

ポップインサイト創業記(73)〜オフィスレスなのに採用増加

この当時のポップインサイトは、ドラスティックなコストカット戦略の一環でオフィスを無くしていた訳ですが、そんな中でも以前紹介させて頂いた様に、予期せぬ所からリモートワーク前提での応募者がどんどん来ていました。 その中から社員になった人には優秀な人材が多く、その大半が今も事業を支えるメンバーとして活躍しています。今回は、そんなオフィスが無い状況下でどの様に採用をしていたかを紹介させて頂きます。 その大半が今も事業を支えてくれている存在になっている当時のポップインサイトは、オフ

ポップインサイト創業記(72)〜4人目の取締役 森川君が合流

今回は、起業時にインターン生で来ていた凄く優秀な大学の後輩を、改めて取締役としてスカウトした際のエピソードを紹介したいと思います。 喜多君に替わる優秀なエンジニアが必要だった懸命な努力を積み重ねて危機的状況を脱し、新たな体制を整えつつ再スタートしたポップインサイトでしたが、以前の記事で紹介した様に、このタイミングで共同創業者だった喜多君が、外部から協力してもらう様な形にシフトしていました。(参照:(71)〜リスタートの為の新体制を整える) 喜多君は大変優れたエンジニアだっ

ポップインサイト創業記(70)〜立て直しに向け体制強化

大幅なコストカットとビジネスモデルのストック型への移行が上手く行き、次は再びの安定した黒字化へ向けてチャレンジしていくという段階に入りました。今回は、そんな新たなフェーズに入るに当たって強力な人材をスカウトしたというエピソードを紹介したいと思います。 黒字化への再チャレンジへ黒字化への再チャレンジのフェーズに入る訳ですが、そもそも一時的に危機的状況を招いた原因は明白でした。元々とにかく手堅く堅調にやってきた所、成長の遅さからの焦りがあって間違えて規模を拡大していただけなので

ポップインサイト創業記(67)〜動画マニュアルを導入

私がリモートでのグループワークを行う上で活用している手法の1つに、“動画マニュアル”があります。今回は、私がこの動画マニュアルの手法を本格的に導入する契機となったエピソードを紹介します。 退職時の引き継ぎマニュアル作りは難しい前号にて紹介しました様に、ポップインサイトをリモートワーク化へ体制移行させていくプロセスの中で、残念ながら社員が退職してしまうという出来事がありました。(参照:(66)〜テレワーク化のデメリットに直面する) 社員が辞めるということは、その人がやってく

ポップインサイト創業記(63)~大規模縮小の決断

前回紹介した様に、妻の一言で我に返った私は(参照:(62)〜2件の大きな失注が決め手となり体制を大きく変える事を決意)、ポップインサイトの再起を図る為に体制をドラスティックに縮小して行きました。今回はその際のエピソードをお伝えしていきます。 不要なものを片っ端からカットしていくコストを徹底的に縮小すると決めた私は、次々と不要なものを全てカットしていきました。 まずは、オフィスの解約です。このオフィスには4月に入ったばかりでまだ半年程しか経っていませんでしたが、迷わず解約を

ポップインサイト創業記(27)〜家族・親族向け説明会を実施

今回は、私がポップインサイト創業初期の頃に行っていた、オリジナルでちょっと面白い取り組みの「家族・親族向け報告会」を紹介します。 家族・親族向けの説明会を実施もともと私は、独立起業するにあたって、「1年以内に単月黒字を実現出来なかったらやめる」と宣言してスタートしていました。 そして、前にも紹介したように、出資金として自分の持ち出し以外に、両親から200万円、妻から100万円を借りていました。同じく喜多君も、おばあちゃんから借りて用意していました。 勿論、家族や親族は優

ポップインサイト創業記(25)〜企画倒れに終わった大手ASPとの代理販売契約

初月度から数件の売上を上げることができ、順調なスタートを切ったポップインサイトでしたが、実は上手く行ったことばかりではなく、当初の目論見が大きくハズレた部分もありました。今回はそんなエピソードをお伝えしていきます。 大手ASPを交えた代理店販売の期待取引先の1社がユーザーテストをとても気に入ってくれて、「是非、自社のクライアント全てを対象に広く導入したい」という申し出がありました。その企業はアフィリエイトを幅広く展開する大手ASP企業で、取引先を数十社と多く持っていました。

ポップインサイト創業記(24)〜圧倒的速度が信頼獲得のカギ

私は起業してわずか1ヶ月の内に、初期の最重要顧客である『データアーティスト社』(当時アイオイクス社)とのパートナーシップを築くことができました。今回はその秘訣をお伝えしていきます。 初期商談で夢を広げるいよいよ念願だった、アイオイクス社事業部長の作左部さんとお会いするアポイントメント当日を迎えました。 当時私が特に念頭に置いていたことがあります。それは、せっかくユーザーテストを導入してもらうのであれば、単発の発注に対応するだけでなく、クライアントに重要視して頂いて、その会

ポップインサイト創業記(23)〜DLPOとの出会い

起業初月には、ポップインサイト初期の最重要パートナーである、『データアーティスト』との繋がりを得ることが出来ました。今回は、その出会いのエピソードについてお伝えしていきます。 ABテストとはデータアーティスト社は、『アイオイクス』という会社から分社した企業でした。アイオイクス社はSEO対策の会社です。このアイオイクス社が『DLPO』というツールを提供していました。 DLPOとは『ABテスト』のツールです。 私はこのABテストはユーザーテストと凄く相性が良いと着目していまし

ポップインサイト創業記(22)~使いやすいサービスを目指して試行錯誤

起業当時の私は、実際の納品を行う中でクライアント目線に立ったサービスのブラッシュアップを、徹底的に行なっていきました。今回はそんな当時の取り組みをお伝えしていきます。 動画データは使いづらい当時のユーザーテストは、テストを実施している状況を収録した録画データを納品して、サービス提供が終了という形が一般的でした。私の前職のビービットも、モデルにしていた海外のUserTesting.comも同様。動画をクライアントに納めるというのがゴールです。 私も、起業前のポエガさんや、ト

ポップインサイト創業記(20)~最初のオフィスは六畳一間

いよいよ新会社ポップインサイトとしてスタートするために、オフィスの物件探しをしました。今回はその時のエピソードをお伝えします。 ユニークなビジネスモデルの不動産屋さんに探してもらう新しいオフィス物件探しをするに当たって、知人から『クリアビジョン』という不動産屋さんを紹介してもらいました。 ▼クリアビジョンのホームページ https://clear-vision.co.jp このクリアビジョンという会社がなかなかユニークな会社で、ベンチャー企業向けのオフィスの仲介に特化し

ポップインサイト創業記(19)~会社設立は税理士事務所に依頼

今回は、新会社の設立手続きをどう進めたかをお伝えします。会社を設立するに当たって最初に私が重視したのは、税務に関しては始めからプロに依頼して注意深く行うということでした。 大切な税務は始めからプロに依頼することにする会社を設立するに当たって、私がまず最初に気に掛けたことは、税務をきちんと行うということでした。行政も税金に関してはとても厳しい事は分かっていましたし、納税はミスなくきちんとした形で行いたいと思っていました。 特に、知識が無いために、悪意なく間違った手続きをして