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短歌五十音

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「短歌五十音」は、中森温泉、初夏みどり、桜庭紀子、ぽっぷこーんじぇるが五十音順に歌人を紹介する記事です。毎月第一〜第四土曜日に更新予定。 画像は桜庭さんよりいただきました。
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2024年5月の記事一覧

短歌五十音(と)土岐善麿『黄昏に』

短歌五十音(と)土岐善麿『黄昏に』


表紙土岐善麿(1885-1980)の第二歌集『黄昏に』は明治45(1912)年2月に発売されました。当時の筆名は土岐哀果です。初版本が早稲田大学図書館のデータベースで公開されているのでそれを見ていくことにします。

灰色の本にはカバーがかかっており、カバーの表紙にはなぜかキリストの絵が書かれています。なぜかというのは、『黄昏に』を解説する辞典には「灰色の装丁である」としか書かれておらず、このカバ

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短歌五十音(つ)塚田千束『アスパラと潮騒』

短歌五十音(つ)塚田千束『アスパラと潮騒』

塚田さんの歌との出会い

塚田さんの歌と出会ったのは『うたわない女はいない』(中央公論新社)を読んだ時でした。
塚田さんは「額縁になる」という連作を寄せていたのですが、この連作の内容、韻律の美しさに惹かれ歌集を手に取りました。

塚田さんは北海道に生まれ、現在は「まひる野」に所属。
第六四回短歌研究新人賞を受賞され、2023年7月に第一歌集『アスパラと潮騒』を出版。
歌集の帯には「もがく日々のうた

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短歌五十音(ち)千種創一『千夜曳獏』

短歌五十音(ち)千種創一『千夜曳獏』

生活と詩2024年4月28日(日)20:00

マッサージに2日連続で行ったが、疲れが取れない。違うマッサージ店に行ったのだが、どちらでも「全身のコリが固すぎて、指が入らない」と怒られながらごりごりに押され、ほとんど拷問みたいに苦しみながら施術を受けた。

短歌五十音の自分の担当の公開日が次の土曜に迫っているが、まだ10ページくらいしか読めていない。

千種創一さんの「千夜曳獏」。

池袋のジュン

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