初夏みどり

短歌を詠んでいます。 塔短歌会 https://mobile.twitter.com…

初夏みどり

短歌を詠んでいます。 塔短歌会 https://mobile.twitter.com/___shoka____

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  • 短歌五十音

    • 15本

    「短歌五十音」は、中森温泉、初夏みどり、桜庭紀子、ぽっぷこーんじぇるが五十音順に歌人を紹介する記事です。毎月第一〜第四土曜日に更新予定。 画像は桜庭さんよりいただきました。

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投稿した歌のまとめ

初めての嘘をつくときくちびるはレーズンバターサンドの香り(2024.4.8.毎日歌壇.加藤治郎選) 面接の会場に着くこの場所が青果店ならどんなにいいか(2024年3月31日.春の短歌ファンミーティング.岡野大嗣選) 古本に「桜」という字は記されてあまりにあわいもう散りそうだ(2024年3月23日.北町南風のオールタンカニッポンTHE LIVE) この街に寂しい人がいるようだココアがいつも売り切れている(2024年3月19日.毎日歌壇.加藤治郎選) ブレザーは椅子にかけ

    • 母に「外で遊びなさい」と言われた日

      最近はあまり読めなくなったのだが、子供の頃は本を読むのが好きでよく本を読んでいた。 どれくらい好きだったかというと本を読みながら登下校するほどだった。 (本に夢中になりすぎて自転車に轢かれそうになったことがある。そしてその自転車を運転していたのは母で「ちゃんと前向いて歩きなさい!!!」と普段あまり怒らない母に怒られたことがある。) 小学生になって嬉しかったことは休み時間になれば図書室に行けることだった。 小学1年生だった私はなぜか強烈にピラミッドやミイラにに興味を持ち、毎

      • 働かなくなってわかったこと

        私は4月から働いていない。 生まれ育った大阪を離れることになり、仕事を辞めて引越しの荷造りや手続きなどをのためにしばらく働かずに過ごすことになった。 そんな日々を過ごしてわかったことは、働かない日々は案外忙しいということだ。 この忙しいというのは荷造りや諸々の手続きのために忙しいのではなく、自分のしたいことをするために忙しいということである。 とてつもなく贅沢なことを言っている自覚はある。でも、忙しいのだ。 運動をしたり散歩をしたり本を読んだり掃除をしたりコインランドリーに

        • 短歌五十音(せ)関谷啓子『関谷啓子歌集』

          はじめに 今回紹介するのは砂子屋書房さんの現代短歌文庫164『関谷啓子歌集』です。 この短歌五十音を取り組むにあたって色々な歌人さんを探している時に関谷啓子さんのこの歌集と出会いました。 恥ずかしながらそれまでは存じ上げなかったのですが、歌集を読み終えたあと、心から出会えてよかったと思う歌集でした。 関谷啓子さんについて 関谷さんは新潟県出身の歌人さんで1996年に「短歌人」に入会されています。 歌集は6冊出版されており、今回のこの歌集には『最後の夏』(全篇)、『ガラス

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        • 短歌五十音
          15本

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          短歌五十音(こ)小池光『小池光歌集』

          はじめに 今回紹介する歌集は砂子屋書房さんの現代短歌文庫『小池光歌集』です。 私がよく砂子屋書房さんの歌集を取り上げるのは、その作者の昔の歌集を手軽に、しかもたくさん読める(一冊に歌集二冊分ほどの歌が収められている)からです。 今回の小池光さんの歌集も第一歌集『バルサの翼』、第二歌集『廃駅』が収められています。 恥ずかしながら小池光さんの歌をこんなにたくさんじっくり読むのは初めてでした。 読んでいると、思わず「う〜〜〜ん(感動の意)」と声が出てしまうほど、言葉の遣い方や表現

          短歌五十音(こ)小池光『小池光歌集』

          辻村深月さんの『傲慢と善良』を読み終えた。登場人物の持つ「傲慢さ」が自分の中にもあると強く意識させられた。そして人はしばしば「善良」であることを求められるが果たしてそれは幸せなことなのか、何気なく読んだ本だったが、展開がおもしろく2日で読んでしまった。

          辻村深月さんの『傲慢と善良』を読み終えた。登場人物の持つ「傲慢さ」が自分の中にもあると強く意識させられた。そして人はしばしば「善良」であることを求められるが果たしてそれは幸せなことなのか、何気なく読んだ本だったが、展開がおもしろく2日で読んでしまった。

          短歌五十音(か)河野裕子『河野裕子歌集』

          河野裕子と歌集について 河野裕子さんは短歌結社「塔」の選者をされていました。 今回紹介する歌集は砂子屋書房さんの現代短歌文庫10『河野裕子歌集』です。 河野さんの歌集の『森のやうに獣のやうに』全編、『ひるがほ』全編、『桜森』一部、『はやりを』一部で構成されており、若い頃の河野さんの歌を楽しむことができる一冊でした。 壮大で幻想的な歌 印象に残る歌がたくさんあったのですが、その中でも特に惹かれた歌は壮大でどこか幻想的な印象のある歌でした。 こうして好きな歌を並べてみる

          短歌五十音(か)河野裕子『河野裕子歌集』

          短歌五十音(い)石川啄木『啄木歌集』

          この記事について 石川啄木の歌集で印象に残った歌を挙げ、いくつかの歌をピックアップし、感想を交えながら紹介していく記事となっております。 今回は岩波文庫『新編 啄木歌集』久保田正文編 から引用した歌を紹介します。 石川啄木に対する個人的な印象 みなさん啄木にどのような印象をお持ちでしょうか? 私が生まれて初めて読んだ啄木の歌はこの歌でした。 そのあとも啄木の寂しくて悲しい歌とばかり出会い、「啄木=寂しい、悲しい」印象を持っていました。 ところが、歌集を読み進めていく

          短歌五十音(い)石川啄木『啄木歌集』