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就活で大切なこと(1)|米国就活との比較

息子の進路相談相手になった時でした。コミュニケーション専攻の息子は、「常に人と直に接する仕事をしたい〜」と漠然と思っていました。小学5年で渡米してすでに10年。将来はここアメリカで働くか日本に帰るかの質問には、即答で日本という答えが返ってきました。

俺が、俺が・・・と常に前に出ていきながら自己主張していかないといけない米国には疲れていたようです。それは個性もあるので良いとして、では「日本で何をしたいか?できるか?」「これからの日本はどうなるか?」など業種や会社の選択前に日本の将来に照らし合わせて自分は何をしたいか?を話し合いました。

昭和の高度成長期の護送船団経済は、加工貿易で外貨も稼ぎながら発展しましたが、その時代は終わり。歴史、文化、地政学的なギフトは、ビルゲイツのような超大金持ちでも買って手にいれることができない財産。そういう財産・資産を活用していくのがこれからの日本ではないだろうか?そういう視点から何が考えられるか?そのひとつに浮かび上がったのが観光産業でした。

マスコミを賑わしていた「星の」は面白そうで夏休みにインターンを試みたらどうかとアドバイス。

伝手がないという息子に、私のネットワークでコンタクト。
ところが帰国子女のインターンは受け入れていないとの返事。
駄目もとで今年から帰国子女インターンの再考を打診したところ、方針変更で受け入れるとの返事。ここで私の役目は終わり、メールアドレスを渡してあとは息子次第。

結局、夏の1ヶ月間北海道のトマムでインターンをし、候補の業種・会社に入れたようでした。卒業前には、ボストン・キャリアフォーラムで2−3社ともコンタクトしたようですが、結果的に就活したのは「星の」と別業界の1社でした。

米国で大学に行っていた日本人の大学生のほとんどは、当時「ボストン・キャリア・フォーラム」で会社説明や面接を受けるのが必須という雰囲気でした。西海岸のサンフランシスコでもあるのに、ボストン行かないとダメみたいな暗黙のプレッシャー。しかし、その開催日程も普通に授業があるWeekday。西海岸から東海岸への旅費は下手をすると日本に帰国するくらいに費用がかかる。苦学している学生はその旅費をどう捻出するのか?卒業がかかっていて外せない講義がある学生は、簡単に休むわけにも行かず。息子も最後までボストンに行くべきか?行けるか?を日程調整で苦労していました。

それもコロナ災禍でリモート含めて良い方向に変わっていれば良いのですが。

米国では、インターンシップを通じて就活するケースが多いようです。

そして、3〜4年生の専門課程で何を学び、何がしたい、何が出来るから即戦力になるという自己アピールは重要になります。

一方、日本では未だに大学3年生から就活スタート。
日本企業は、学生が専攻課程で何を学んだかには興味も期待もしていないということになります。使いやすい人物評価しかないのか?と疑いたくなります。

いろいろな部署をたらい回しながら育てる(?)
多くの学生にとっては苦痛ではないでしょうか?
振り返ると私の場合、入社2ヶ月目のGW中に本社副社長と日本メーカとの商談準備とそのフォローをいきなりOJTでさせられました。そして、2年後には独身で本社へ転勤。

課題は、

  1. 人材採用の在り方を抜本的に見直す。

    • 「新卒に限る」というバカな制限は撤廃。

    • 就活は4年生の夏休み以降からにする。

    • 年齢制限は全廃し、職種経験を尋ねる条件を明確にする=中途採用のチャンス・門戸を広げる。

  2. 年に何ヶ月分のボーナスという無意味な給与条件は撤廃。

    • ボーナスは結果による賞与であって、始まる前から社員全員に保証できるのであれば、年収として予め組み込み月給をあげるべき。

    • ボーナスは貢献度のあった社員だけ。金額も違って当然の成果主義にする。

  3. 学業以外に大学時代に情熱を注いだことも評価する。

#ビジネス #転職 #キャリア


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