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体力があれば何でも解決できるって本当?

結論から書こう。

体力があっても解決できないことは沢山ある。元気があれば何でもできるわけではないのだ。

例えばメンタルの病気である鬱病などは病院で診断を受け投薬治療によって回復すべき問題である。運動や生活習慣がメンタルの病気を治せるなどと過大な期待をするのは誤りである。『運動して体力と筋肉がつけば鬱病が治る!』などとという意見は『草野球をしていたら癌が治った!』と同じぐらいあり得ない話なのだ

また体力が付けば仕事や恋愛、夫婦関係や子育てすべてが上手くいくというのも誤りである。体力がある人は社会生活が有利なことは間違いないが、もし人格が破綻して誰彼構わず噛みついたり、人に嘘ばかりついて責任を負わないような人物がいくら体力をつけても何も上手くいかないだろう。体力と社交性はイコールではない。一昔前に筋肉は全てを解決するという書籍が大ヒットしたが、引きこもり男性が深夜に24時間ジム通ってムキムキになったところで一体何を解決できるというのだろうか?

そもそも体力があることとメンタルが強いこと、社交的で仕事が上手くいくことは必ずしも一致するわけではない。体力マンが独りでずっと走り込みと筋トレをしていても精神力や社交性は身に付かないからだ。体力がある人ほどメンタルが強くて仕事やプライベートも上手くいっている場合が多いのは、彼らがその体力を活かして部活や厳しい職場、子育てなどで揉まれて強く成長したからである。そしてそんな体力マンですら過度なストレスを受け続ければメンタルを壊してしまうことは多々あるのだ。

日米で大活躍した偉大な投手である伊良部選手も、引退後にプライベートでの問題から精神を病んでしまい、若くしてこの世を去ってしまった。どれだけ体力や運動神経に恵まれ、努力をして成功した人間でも器を越えたストレスを浴び続ければ耐えられないのである

無敵の体力さんでも残念ながら鬱病やニートの人々を救うだけの力はない。では体力が向上することで最もメリットが得られるのはどのような人々なのだろうか?それは日々多忙な生活を送る平凡な人々である。

健康上は問題もないし大きなストレスを抱えているわけではないが、最近仕事が忙しくどうにも友達を誘って飲みに聞く元気が湧いてこない、趣味の時間を作りたいがスマホを弄ってたらいつのまにか寝てしまう、せっかくの週末なのに疲れてて子供と思い切り遊ぶのが億劫だ……そんなごくありふれた悩みを抱える人たちの人生を少しだけ豊かにしてくれる、それが体力なのだ。

体力をつけることで趣味の時間を作れたり、友達と飲みに行けたり、子供と週末遊んだりする元気が沸いてくるのである。鬱病を完治させたり、引きこもりから一気に社交的な人間に変身させる、というほどの力はないが、体力にはメンタルや社交性にプラスの影響を与えてくれる力があることは事実なのだ。元気があれば何でもできる、とまではいわないが、元気があれば結構何とかなるのが人生だ

先日の記事に詳しく書いたが体力は3つの要素に分けることができる。それが『活動力』『免疫力』『回復力』である。これらの要素それぞれが高まれば鬱病を治すことはできなくても、ストレスを軽減したりストレスを解消する効果を期待することが出来るのだ。

人生の幸福度を上げるために必要なことが、不幸の数の減らして幸福の数を増やすことである。『免疫力』『回復力』が高まることで不幸を感じることが減り、『活動力』を高めることで幸福を感じる機会を増やすことができるのである。

まず最初に……

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