氷河期世代よりヤバイZ世代の現実
ツイッターで日々トレンドに上がり続けている世代がいる。それが我ら”氷河期世代”である。
なぜ今頃になって令和のSNSツイッターで俺たちジジババ氷河期世代がトレンドに?と不思議に思う人も多いだろう。それにはもちろん理由がある。
今まさにロスジェネ世代のマス層が45歳に到達しはじめているからだ。先頭集団に至っては50代に突入しはじめている。45歳と言えば筆者が以前から何度も述べているように人生の決着が着く年齢だ。そう、今まさに氷河期世代の人生の第一幕が幕を閉じようとしているのだ。そして始まる人生の後半戦第二幕を前に、就職で躓き人生のレールから脱輪して戻ってこれなかったロスジェネたちの悲鳴がネットにこだましているのである。以前に取り上げた人生独白独身中年おばさんも氷河期世代のロスジェネだった。
45歳を過ぎると仕事や結婚、子供など人生のライフステージを進める中で手に入るはずだった様々なものを諦めなければならくなる。さらに45歳を過ぎてくると親族や友人などでぼちぼち命に係わる大病を患ったり、不幸にもなくなってしまう人も出てくる。自分ももういつ死んでもおかしくない年齢に突入していること、タイムリミットが迫った今から人生を取り返すことは極めて難しいことを自覚した時、人は少しずつ狂いだす。
しかし以前の記事でも書いたとおり、ロスジェネ世代の多くは実はそこまで困窮していない。何だかんだ7割のロスジェネは結婚して子供を授かることに成功しているし、まだ値段が高騰する前に分譲マンションや一軒家を購入することもできた。それは統計に目を向けても明らかで、子供を持てなかったロスジェネは3割程度であり、残り7割のロスジェネたちは何だかんだ大変な思いをしながらもライフステージの階段を上ってこれたのである。
もちろん3割とはいえ、人数が圧倒的に多い氷河期世代であり、その人数は今の10代の人数に匹敵する。未婚者と年収の関係を見る限り、彼らの多くは裕福とは言えない生活を送ってきた人々だ。彼らが高齢者となり生活保護どを受けて社会福祉制度にぶら下がれば、数少ない今の10代の若者や、将来産まれて来るであろうさらに数の減った子供たちにとって背負いきれない大きな負担となるだろう。ロスジェネは就職氷河期の時と同じく、社会保障制度改革の生贄として社会に焼かれるのだ。
今ツイッターのトレンドで盛んに氷河期世代について総括が行われているのも、社会から零れ落ちたロスジェネたちへの鎮魂歌でもあるのだ。ロスジェネ焼き畑二毛作しか日本の社会保障制度を改革する術はない。
そんなロスジェネジジババの悲鳴をSNSで聞かされているZ世代の若者たちの反応は冷ややかだ。それはZ世代の若者たちは自分たちはロスジェネ世代とさほど変わらないほど過酷な状況に置かれていると感じているからだ。
そしてそれは正しい。なぜなら……
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