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若者よ、定期預金をしろ

SNSなどでは”お金の使い方”についての話題が人気である。

『若いうちは人生で一度しかないからどんどんお金を使い欲しいモノを買い素敵な体験をしよう。自己投資して将来稼げる能力を身につけよう。お金を使うことで人の人生は光り輝く。お金を使ってもそれ以上に稼げばいいじゃないか。人生小さく終わるな。太くいこうぜ!』

SNSでは何の仕事をしてるんだかよくわからないキラキラインフルエンサーたちがそうフォロワーたちに呼びかける。

しかしそんなSNSの風潮に対して筆者は声を大にして言いたい。

実家が太くない若者は無駄遣いせずにお金を貯めるべきだ。

お金を貯めることはとても大切だ、といえばほとんど人はそんなこと当たり前だ、と感じるだろう。しかしなぜ貯金が大切なのか、ある程度のお金が手元にあることでどんなメリットがあるのか?についてはあやふやな人が結構多いと感じる。では具体的に貯蓄によってもたらされるメリットとは何なのだろうか?

まず貯金がしっかりあれば病気や事故、倒産で働けなくなってもしばらくは生活に困ることはないし、家族の病気や親の介護など自分以外の家族の不幸にも万全の対応が可能だ。お金がなければ介護の質を落としたり、満足な病気の治療ができなかったり、次の仕事を時間をかけてじっくり探したりすることが難しい。だがお金があればそのような心配は不要だ。貯金は突発的な不幸のダメージを大きく軽減してくれるエアバックのような力があるのだ。

また結婚や住宅の購入、子供の進学といった人生のライフステージを進めるうえで発生してくる出費にも貯金は効いてくる。貯金がなければ結婚式も出来ず、子供を進学させてやれず、家も買えずにずっと家族で狭い賃貸暮らしをするはめになる。だがお金があればそのような心配は不要だ。貯金は人生のステージを進める際のエンジンのような力もあるのだ。

さらに人生で叶えたい夢を見つけたときにも貯金はパワーを発揮する。脱サラして起業するための軍資金、資格を取るための学費、海外移住。様々な夢を形にするためにはお金が必要だ。貯金がなければ企業も出来ず、学校にも通えず、海外にも行くことが出来ない。だがお金があればそのような心配は不要だ。貯金は夢を叶えるためのガソリンのような力まで持っているのである。

お金は不幸から身を護る盾であり、人生を前に進めるための車でもあり、夢を叶えるための燃料にもなる万能の御札なのだ。

上記のように貯金を年齢に比例して増やしていくことは、主にアラサー以降にとても大きく効いてくる。筆者もコツコツためた定期預金がなければ結婚式や新婚旅行、住宅購入の際に大変なことになっていただろう。

お金を正しく使うことはとても難しい。若いうちからお金を自由に操れる人はよほどお金の文化資本に恵まれた実家が太い一部の人間だけである。だからこそ、まだ自分のやりたいことが見つかっていない若い人は、無理にお金を使おうと頑張るよりも、とにかくコツコツ定期預金でお金を貯めておくことを勧めたい。

もちろんNISA制度を利用しても構わない。しかしちょっとでも難しいな、面倒くさいな、と感じる人は時間をかけてNISA口座を作ってアレコレする前に、とりあえず簡単な定期預金での貯蓄を始めて欲しい。ネットではNISAをやらない奴は情弱のレッテルを張られ馬鹿にされがちであるが、世の中の8割の人はNISA口座なんて持っていないのが現実なのだ。恥ずかしがらずに堂々と銀行へ行って定期預金口座を作り自動送金の設定をしよう。

MOJA:2019年時点でのNISA口座開設率はたったの13%

もちろん少ない給与から多額の貯金を白とは言わない。ただ毎月コツコツと負担にならない範囲で定期預金をして欲しいのだ。具体的には2~4万ぐらいで十分だ。毎月2万でも10年貯金すれば240万である。さらにボーナスから毎年10万ずつ貯金すれば340万まで増やすこともできる。定期預金で自動送金の設定をすれば勝手に貯金が増えていく。

この340万という貯金額を聞き、『ちょっと待ってくれ、10年で340万は少なくないか?頑張って貯金しても30代前半までに貯金340万しか貯まらないのかよ。それなら一発逆転狙ってFXや情報商材で勝負したほうがいいじゃん!』と早まってしまう人が結構多そうなので伝えたい。

30代前半で340万の貯金は立派だし、340万は結構な大金である。

本当にぃ~?と疑ってしまう人が多いのもうなずける。SNSには若くして大金を稼ぎ数千万のお金を株式投資している人々が沢山いる。そんな人を見た後に340万と聞くと少な!と感じてしまうのだろう。しかしそれは誤りだ。

本当に30代前半で340万の貯金は十分な額と言えるのか?

340万あれば具体的に何が出来るのか?

これらについて統計データはもちろん、筆者の経験も含めて説明していこう。まずはこの衝撃的な統計データの数々を見て欲しい。

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