電柱にとまるセミ
夏も本格的に到来し、セミの鳴き声が四方八方から聞こえてくる。木にとまっているセミを見かける一方で、電柱にとまっているセミもたまに見かける。
セミは木だと認識して電柱にとまっているのだろうが、全く擬態できていない。自然と都市が入り混じる不釣り合いな社会の縮図を見ているようだ。
自然が作り出した木ではなく、人間が作り出した電柱にとまるセミは、望んでもいないのに都市に放り込まれているようで可哀想だ。
人間はあまりにも多くの自然を切り崩して都市化を進めてきたがゆえに、少しは反省したのか、申し訳程度に人工的な緑を都市に植える。みなとみらいや丸の内に行けば一目瞭然だ。でもやっぱり、人工的な自然感は否めない。
ゴキブリ撃退に悪戦苦闘する現代に生きている限り、人間の自然に対する敵対意識は拭い去ることはできないのだろうか。
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