ヤマトタケルの絶唱

ひさかたの 天の香山 利鎌に さ渡る鵠 弱細 手弱腕を 枕かむとは 我はすれど さ寝むとは 我は思へど 汝が著せる 襲の裾に 月立ちにけり

『古事記』にて、婚約者との久々の再会を果たしたヤマトタケルが詠んだ歌。最後の「月立ちにけり」は彼女の生理を表している。つまり月経を月に見立てている。何という奥ゆかしさだろうか!

さらに、この「月立ちにけり」は、お互いが再会するまでには体の変化が生じるほどの年月を要した、という意味が内包されている。

こういったヤマトタケルの絶唱から垣間見える心情、表現、感性にいたく感激してしまい、和歌の世界に興味を持ち始めた僕であった・・・

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