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そんな悩まずベースをもっと簡単にもっと楽しくする方法。

【ベースって実は難しい奥が深いと言う前に】


自分自身の悩みは勿論、実際に目の前で声を聞き、向き合っていき、強く確信した事がある。

タッチ、ピッキングの研究を続け、音楽教室でベースを教えるようになり、より強く思うようにもなった。

「音を良くすれば全部良くなる」

リズムが悪い、グルーブしない、モチベーションが上がらない、指が動かない、速く弾けない、ベースの面白さが分からない、重要さが掴めない、自分も散々悩んだり迷ってきた。


だからこそ分かるし言える。

そんな悩みや葛藤に対し、

【音が良くなる】

これは実に効果的。

そして前向きにもなれる。


音が良くなればそれだけで楽しくなる。演奏してる実感も持てる。楽曲のクオリティが変わる。バンドの一体感も別物になる。

もっと弾きたくなるし、上手くなりたくなるし、続けたくなるし、苦悩も糧になるし、結果も出るし、そうやってハマっていくほど楽しくなる。

「楽しいだけじゃ続かない!好きなだけじゃやってられない!」なんて言われても、

「しんどいだけじゃやってらんねぇよ!ってかそもそもやらねぇよ!好きでもない楽しくもないんじゃとっくにやめてるわ!」

そう返したくなる。


その楽しくならない感情、状況、状態。

人間関係とか社会の在り方だの、そういうものを外してアホらしいぐらいのノリで考えた場合、

「ベースが上手くならない….」

「良い音が出ない….」

「使えるサウンドが分からない….」

意外とそんなもんになってくる気がする。


上手くなる為に考え込むのもいいけど、

「音楽の道は厳しすぎる….」
「楽器に潰されそう….」
「どうやっても前に進めない….」
「もうどうしたらいいのか分からない….」
「自分らしい在り方って何なのか….」
「才能ないとどうにもならないのか….」

なんて、めっちゃくちゃ経験を積んできた人、相当なレベルに達した人が思い悩むならともかく、まだまだやれる事あるよね、ってか始まったばっかりだよね、いくらでも詰め込める事あるじゃんって段階で苦悩するのは、だいぶ違う。


悩みを抱えるのは悪い事じゃない。それだけ真剣になれる、どうにかしたいって想いがあるのは素晴らしい。

でも、そんな凄い事、大変な事、立派な事を秘めて思い詰めたり、そうやって物事を複雑に難しくするより、まずおすすめしたい事がある。

「音を良くする」

これがとても分かりやすい。それそのままベースが面白くなっていくのを実感できる。


そしてこの「音を良くする」って話は、機材に凝れ、高いベースを買えって事じゃない。

【弾き方を良くしていく】

27年以上ベースを弾き、講師にもなった今、強く強く推奨したい。

習った事をちゃんとやれとか、決まった事をお行儀よくやれだの、そんな事を言いたいんじゃない。

自分の弾き方、出す音を好きになって欲しい。その充実感、手応えを得て欲しい。それを本心から伝えたい、そこから自由と楽しさを得ていって欲しいと願う。


【いつもよりしっかり弾く】


タッチ、ピッキングを研究してる者として「こう弾いた方が良い!こうした方が音が太くなる!立ち上がりが良くなる!」と言える事は沢山ある。

それを最初に身に付けた方が後々の出音の違いが歴然になると思うし、基礎にも向き合えるし、より深く濃くサウンドを追求していけるかもしれない。


ただ、それを強制するってのは実のところ、あまりやりたくない。

求められれば伝えるし、3時間でも真っ向から向き合う。

実際、「タッチを鍛えたい!」という方がレッスンに来てくれたり、気合の入った方であればあるほど、それに応えたくもなる。

でもそこまでじゃないって人も当然いるはずだし、ちょっと重すぎる、苦手なノリだってなる気持ちも分かる。

「タッチを鍛えろ!それが基本だ!甘えるな!」なんていきなり熱弁されたら、自分もたぶん引いちゃうと思う。


だから気軽に音を良くするんだったら、

「いつもよりしっかり弾いてみる」

まずはこれで良い。

「こんなんじゃ駄目だ….まだまだ甘い….」

なんて初めっから考えなくてもいい。

それってのは正直、

「いやそりゃそうでしょ。今始めたばっかじゃん。」

って話になってしまう。

そんな難しく悩まなくていいし気張る必要もない。


それじゃ具体的に何すればいいか分からないって事だったら、

・いつもより強く弾く
・いつもより大きな音を出す
・いつもよりバンドの音を聴く
・いつもより自分の音を意識する
・いつもより何か良い感じにする

こんな意識をして弾いてみると良い。


そこにもうちょっと加えるとしたら、指弾きだったら人差し指or中指だけで弾いてみる。ピック弾きだったらダウンオンリーで攻めてみる。

左手についても、押弦をよりしっかりさせてみるのも良いし、フレットの際を押さえるのを意識しても良い。

とにかくいつもよりしっかり弾いてみる。

方法は分からなくても意識してみるだけでいい。

意識して効果を実感できないなら思いっきり強く弾いてみたり、あえて力んでみたり、何かしらの変化とその手応えが分かるようにしてみるのがおすすめ。


それによって、

「何かいつもより良い音出せた!?」

「いやこれはやりすぎじゃね?」

「もっと丁度いい塩梅を….」

「いやいやもっと強くしてみよう!」

なんて感覚が芽生えたり思考錯誤を始めたらしめたもの。


その実感や実現の反対、

・弾き方の強弱が全然無い
・音が潰れる限界が分かってない
・良い感じの手応えを知らない
・自分の中での基準が全くない
・そもそも音の変化を感じ取れてない

こんな状況、状態と比較したら雲泥の差。


実際、自分の生徒さんに、

「いつもよりしっかり弾く!」

「なるべく人差し指一本で頑張る!」

「立ってノリ良く弾く!」

の三点を伝えたらプレイが完全に別物になった。

勿論、課題も色々あったけど、いちいち細かい事ツッコんだり茶々入れるのは野暮ってもん。

明らかに演奏が良くなった、楽しくなった、手応えも実感も充実感もあった、表情と音が物語ってるのが何よりである。


難しい事を考えて頭を抱えて苦悩するより、まずは音を良くしてみる。

その為にしっかり弾いてみる。

さらに変化を加えるなら、

・ブリッジ寄りで弾いてみるか?

・ネック寄りで弾いてみるか?

・その真ん中辺りで弾いてみるか?

・「何かここがいいな!」ってポジションを見つけてみる

そうやって工夫する事でさらに弾き方が豊かになっていく。

それで本当にベースは変わる。


【難しく音作りするよりまず1PUで】


「まずはパッシブのジャズベかプレベが良い!」

「このプリアンプがおすすめだよ!この歪みが最高だぜ!」

とか何とか、言いたい事も言える事も沢山ある。

ただ、それも押し付けがましい、今すぐ効果が欲しいんだよ、何とかしたいんだよって感じはする。

だからまずは、

「フロントPUだけかリアPUだけで弾く」

これをおすすめしたい。

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