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【役員インタビューvol.4】素直なリスペクトが、受けとめ合うチームをつくる~野村香奈さん

Polarisは現在13期目。全国津々浦々、約200名のメンバーが業務委託で働いています。組織が大きくなってきた今、Polarisの5人の役員がPolarisとどのように出会い、Polarisをつくってきたのか、改めてインタビューを行いました。

今回はインタビュー4人目。事業伴走支援サービスCoHanaを統括している、野村香奈さんです。事業伴走支援サービスCoHanaは、前身となるセタガヤ庶務部から続く、Polarisのメイン事業の一つ。バックオフィス業務や顧客対応業務などをチームで請け負い、クライアントの事業の成長や安定をサポートしてきました。

香奈さんがPolarisと関わるようになったきっかけから、チームづくりで心がけていることなどについて話を聞きました。

Polaris役員メンバー後列:野村香奈・野澤恵美
前列:山本弥和・大槻昌美(代表)・市川望美(ファウンダー)
今日の主役は、野村香奈さん!

1メンバーから役員へ。役割の変化

――ポラリスとの出会いについて教えてください。

10年以上前のことになりますが、生協の広報誌に望美さんのインタビューが載っていたんです。三女が幼稚園で、上の2人はもう小学生だったかな。当時は専業主婦だったのですが、また働くことを考え始めた時期でした。記事ではセタガヤ庶務部が特集されていて、こんな働き方があるならチャレンジしてみたいと、すぐに説明会に参加。理念にも共感していました。

――Polarisでの初めての仕事はどんな仕事でしたか?

確かシニアの方が書いたエッセイのようなものを、パソコンで打ち込む仕事だったと思います。その後も文字起こしを中心に単発の仕事がメインでしたね。

それから1年後ぐらいに、コーディネーターの養成講座のようなものを受講し、少しずつ業務を任せてもらうようになりました。セタガヤ庶務部の仕組み自体に魅力を感じていたので、それまで以上に、組織の中心に入って仕事ができることにとてもやりがいを感じていました。

――その後、5年ぐらい経って2018年に役員になったんですよね。このときはどんなきっかけだったのでしょうか。

きっかけは、代表の昌美さんに声を掛けられたこと。ちょうど「くらしのくうき」の事業の拡大に向けて、舵を切ろうとしていたタイミングでした。当時すでにセタガヤ庶務部では統括的な役割を担っていたので、戸惑いはありませんでした。声を掛けてもらえたのだから、何か役に立てる部分があるのだろうと前向きに捉えていました。たぶん二つ返事で引き受けたと思います。

――コーディネーターからセタガヤ庶務部の統括、そして役員と、だんだんステップアップされてきたのですね。仕事をする上で、心がけていたことはありますか? 何がステップアップに繋がったのでしょうか。

仕事をするときに、「何をやるか」ではなく、「何のためにやるのか」ということは意識していました。そうすると、自分の仕事だけではなく、業務や一緒に働いている人のことを観察するようになります。新卒で営業事務をやっていたときも、営業の人たちを見ながら、役に立ちそうな資料やデータベースを、自分から提案してつくったりしていました。

Polarisでは「この仕事をしたい」というよりは、Polarisという会社自体に参画したいという思いを初めから持っていました。そういう思いを持って仕事をしていたことが、役割の変化に繋がったのかもしれません。

チームの総合力が高評価に繋がった

――特に心に残っている業務は何ですか?

オンラインのプログラミングスクールの生徒さんのサポート業務ですね。具体的には、生徒さん一人ひとりを丁寧に観察して、適切なタイミングでメッセージを送り、学習の継続を支援するという業務です。

生徒さんに今の進捗状況を伺ったり、困ったりしていることがあれば何かアドバイスをすします。でもそれだけではなくて、「おはようございます。今日はいい天気ですね。」とか、日々の何気ないやりとりを大切にしていました。生徒さんとほどよい距離を保ちながら、その人に合った声掛けをすることが求められました。

クライアントからこのお話をいただいたときには、こんなに私たちが大切にしてきたことを活かせる案件はなかなかない、ぜひ引き受けたいと思いましたね。

――どれくらいの規模で、どんなメンバーで業務を担当してたのですか?

最終的には8人ぐらいで40人の生徒さんを見ていました。メンバーの中には、寄り添うのが上手な人やスケジュール管理が得意な人、学習内容に関わるIT関連のことに詳しい人などいろんな人がいました。互いに得意なことを活かして補い合いながら、チームが醸成されていくのが、横で見ていても感じられました。

生徒さんとのやりとりは一対一。だけど対応している一人の背景には、実はチームのメンバーがいる。その結果、サポートのクオリティが非常に高いと、クライアントからも高く評価されました。

得意な人にとことん任せるチームづくり

――良いチームをつくるために心がけていることはありますか?

自分ではチームづくりは苦手だと思っています。だからこそ、自分で全部やろうとしないことは心掛けているかもしれません。たとえば、周囲に気配りができる人って、チームの中に誰か一人はいたりしますよね。だったら、そこはその人に任せる。私がやるよりも、得意な人に任せた方が上手くいく。その人が業務で苦手なところがあったとしても、チームにいてくれることで、全体が良くなることをたくさん見てきました。そういうときに、感謝を伝えることはやってきたと思います。

――チームが上手くいくポイントは任せること?

CoHanaの案件には、SNS運用やイベント事務局、データベースの管理などさまざまな業務があるけれど、私はどれも得意ではないんです。だからこそチームで請け負うときに、自分が責任を持ちすぎてしまうと、上手くいかない。

私は業務に直接関わるわけではないけれど、少し離れた違う視点から、業務について聞いてみるんですね。どのようにやるとみんながやりやすいのか、やりにくい部分はどこなのか、そういったことをメンバーに教えてもらいながら、業務を設計していくことを大切にしています。メンバーに対しては、いつもリスペクトを感じています。

逆に私は、クライアントとコミュニケーションをとって、交渉したりすることは得意。チームで考えたことをクライアントに伝えることは、私の役割。それが苦手な人もいるので、私が引き受けているぐらいの感覚です。

孤独を支えてくれた、仕事軸のコミュニティ

――Polarisで働く前と現在で変化を感じることはありますか?

もともと「チームで働く」という発想は全くなくて、自分一人でいかに効率的に成果をだすかばかり考えていました。自分が動くことで何が変わるのかが思考の中心でした。営業事務をやっていた頃は、隣の同期が困っていても、自分の担当している仕事が終わったら、さっさとジムに行ってしまったぐらい。

でも現在は、一人ひとりの力は小さいけれど、チームでやるからこそ、より良いものができると感じています。そのチームも、どんなメンバーとやっても同じパフォーマンスを出せるということはないと思っています。ここに集まった人たちとだからこそできることを考えていきたい。

――業務以外で、印象に残っている出来事はありますか?

目黒区から逗子に引っ越したことです。Polarisで働き始めて少し経った頃、子どもの育つ環境を考えて、引っ越しをしました。すると、当然ながらそれまでのママ友とは疎遠になってしまう。でも新しい地域コミュニティになかなか馴染めなくて、とても孤独を感じていました。

そのときは、コーディネーターをやっていたものの、距離が離れてしまうので、Polarisとの関わりも減ってしまうと思っていました。でも、平塚で地域情報提供サービス“くらしのくうき”をやることになって、仕事で繋がることができたんですよね。それがすごく心の支えになっていました。

その後は先ほど話したように、業務量も増えて、関わる範囲も広がっていきました。役員になったのは、逗子に引っ越した後です。住む場所に関わらず働けることにPolarisの大きな価値を感じました。

自分を受けとめてくれる場がここちよさに繋がる

――香奈さんにとって、「心地よく暮らし、はたらく」とはどういうことだと思いますか?

なんでしょうね。「心地よくはたらく」って難しいなと改めて思っています。子どもが小さいときは、場所や時間に縛られないはたらき方が必要だったけど、今は子どもが成長したので、優先度は下がりました。会社に行った方が集中してできる、ということもあるかもしれないですよね。自分にフィットしたはたらき方かどうか、というのは働き方の柔軟さだけでは決まらないので、自分の中で考え続けることが必要だと思います。

私は、仕事の中身にはこだわりはないのですが、働く環境はとても大事だと思っています。自分の仕事の仕方やアイデアを受けとめてくれる関係性があれば、仕事の内容は結構なんでもいいんですよ。仕事を面白くする工夫や、興味を持てるポイントはいくらでも見つけられると思っています。

「何を仕事とするか」よりも、「自分が自分でいることを認めてくれる場所」というのが、私にとっては心地よさに繋がってくるのかもしれません。


これまでのインタビューはこちら。

■インタビュー
戎晃子(Polaris)・武石ちひろ(Polaris)・杉山美穂(Polaris)

■執筆
武石ちひろ(Polaris)

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