アルジャーノンに花束を
「おれの光りがおまえの暗闇よりいいなんて誰に言えるかい?」
といったチャーリイの言葉にこの小説の全てが要約されているような気がした。
暗闇に光を当てるという表現に啓蒙思想を感じた。洞窟の中や窓の中にいるチャーリイと、それを外か
ら見ているチャーリイの比較。啓蒙思想は、無知の状態(暗闇)から、勉強することや知識をつけること(光を当てること)で世界がより見えるようになる、といった思想だが、チャーリイの場合は違う。
彼は手術を受けたことで、光の中にいる利口な自分と、暗闇の中にい