海辺のカフカ

「もしほんとうに自由を与えられたりしたら、たいていの人間は困り果ててしまうよ。おぼえておくといい。人々はじっさいには不自由が好きなんだ」

海辺のカフカ  大島さん

学校が嫌いだった学生の頃、全く同じことにふと気づき、本当に自由になったとき、私はどう動くのかをずっと考えていた

不自由というのは、体温より少しだけ高い、少しだけ低い温度のなにかに浸かっていることなんだと

でも、その自分と似たなにかは、自分の外側を保つために必要な温度を持っているから簡単には抜け出せないんだなと

学校に行きたくないとあれだけ反抗していたのに、高校を卒業しフリーターになって2年目に、ものすごい不安に駆られていた
私は、私自身が、人間という社会的な動物として生きている以上、社会的な地位、肩書き、所属を随分と必要とすることに気づいた

自分の中身が空っぽでも、肩書きや所属があれば、それが代わりに自己紹介になる

相対的な評価ではなく、絶対的な評価を自分につけることが出来るようになれれば、私は自由になれるのでは、と思う。

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