仕事だけでなく人生において差をつける。高野研一著「超仮説思考」
超仮説をたぐり寄せる力が、これからの時代に真に価値を生みだす
いまの時代、なにかわからないことがあったらググる(グーグル検索)と簡単に答えを探すことができる。しかし、そこから新たな価値を生みだすことはできない。なぜなら、ググって得られる答えはだれでも得ることができて面白くないからだ。
グーグル検索は、問いにたいして「Aの答えはBですよ」というような単純な答えを短時間で導きだすことが得意であるいっぽう、問いの答えが「Aの答えはBやC、D、B’ もあります」と、複数ある場合はその力を発揮できない。
「問い」は、問いをたてている相手によって答えが変わるため、Aにたいする唯一の解は存在しない。そのため、唯一の解を導きだすにはグーグル検索は向いていない。
これからの時代は、グーグル検索で唯一の解を探すのではなく、そのときどきで何がもっとも価値や効果を生むのか、自由自在に発想をひろげることが重要。
「超仮説」が仕事だけでなく、人生において他者と差をつける
自由自在に発想を広げるには、グーグル検索で検索してもでてこない仮説「超仮説」をたぐり寄せる力が必要。そのためには、誰もしたことがないような経験や人が嫌がってやらないことをたくさんすること。
経験によって新しい刺激を受けることで、それが新しい記憶を蓄積して、記憶を豊かにすることでモノの見方を柔軟に変えられる能力へとつながる。
実際に超仮説を身につけるには、①自分の仮説を検索してみて、同じようなアイデアが簡単に検索結果にヒットしたら、②その仮説をすてて、③また新しい仮説を検索すること。
それを繰り返すうちに、世の中にみえている世界とみえていない世界の境界線がうかびあがる。
他のひとに見えていない世界をたくさんみることで、知識がどんどん溜まっていき、その知識を超仮説に応用できる。
そして、超仮説をばんばん実行していくことで他者をぐんぐん差が広がり、るんるんな豊かな人生を送ることができる。
仮説を検証することで問題が明らかになる
仕事において、問題に対する改善策を考えるときは「こうなっているのではないだろうか」という仮説を立てる。
そのうえで「もしこの仮説があたっているとすれば、この施策をやることで、このぐらいの成果が得られるはずだ」といった、それが本当なのかどうかを検証するアプローチが必要になる。
仮に仮説があたらなくても、それによって、より精度の高い仮説を立てることができるようになる。