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問題行動を無視する方法

「問題行動を無視する」
無視はABA応用行動分析でいう消去です。
行動に対して何も起こらないので、その行動をしなくなる=消去されるという対応です。

問題行動、特に注目を得たいためにする行動に対しては、その行動を見ない、反応しないことで、何も起こらないようにして、その行動をなくしていきます。
その際に、まったく反応しないということで目も合わせないようにと言われたりします。


だけど、まったく反応しないと、見てほしくて余計行動が激しくなることがあります。それを「消去バースト」と言います。
問題行動を変えるためには消去バーストにどれだけ耐えられるか、と言われます。
激しくなる行動を無視し続ければ、その行動は消去されます。

しかし、バーストを無視して耐えるのはなかなか大変です。行動が激しくなり、危険性が高まることもあります。

そして、行動はなくなるかもしれないけど、その気持ちの行き場はどうなるんだろうと私は思います。

行動分析だと気持ちは考えない、と言われます。あくまで行動だけで結果を見る。
だけど、私は、実際に日々子どもと関わっている中で、行動に伴う機能や感情も大事なポイントだと感じます。
なぜその行動をするのか。そして、その行動の目的に合わせて、別の行動ができるようになることで、気持ちも満たされて落ち着いた行動が取れるようになる。
それが一番の方法だと思っています。
なので、やみくもに無視をして消去をしても、消去バーストになって結局上手くいかないことが多いと思っています。

自分で自分の気持ちがコントロールできなくて暴れたり人に危害を加えたりする時には、自分でコントロールすることを覚えるために、クールダウンできる場所で落ち着くまで過ごす、ということが必要です。
でも、見てほしい、という気持ちからの問題行動や癇癪などは、無視すると余計にひどくなります。見てくれてないから。

なので、そういう場合、消去の際、見た上で要求を飲まないという対応もあることを知りました。
「そうだね」「嫌だね」と淡々と声をかけるだけ。
見てほしいには応えるけど、行動には応えない。

場面や人にもよるので、あくまで方法の一つですが、手札は多いに越したことはありません。

デイで注意喚起行動をしてテンションが上がる子に、目を合わせるけど、要求された行動はしないようにしていたら、何度か同じ行動はして時間はかかりましたが、だんだん落ち着いてきたことがありました。

見て見ての注目要求が強い子には、そういう行動が起こる前から満たしてあげるのがいいのだと思いますが、見て見ての強い子はかなり要求が強いので、ずっと付きっきりになるわけにもいかず、そこはまだ研究中です。

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