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あるがままのアート

「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち-」

少し前の話です。
2020年8月末頃だったでしょうか。
TVを見ていて、ちょっと行ってみたいよね。
とでかけたのが、こちら。
東京藝術大学美術館。

特別展「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち-」で展示されていたのは、「プロフェッショナル」の方々の作品ではありません。
世間からは「アウトサイダーアート」などとも呼ばれる、既存の芸術や教育、障害の有無などに左右されず、ただひたすらの独自の世界を追求し続けるアーティストたちの作品でした。

どれも衝撃的で、見入ってしまう作品ばかりでした。
その中で、とりわけ目を惹いたのは、彼女の作品でした。

魲万里絵さん

高校時代に統合失調症を発症したという魲万里絵さん。
現在は地元の会社と地域活動支援センターに通う傍ら、絵を描き続けているそうです。
ふくよかな女性の身体、ハサミ、性器・・・。彼女の絵画にはこれらのモチーフが反復して登場し、「呪術的」とも言えるほどの強烈な世界観を作り上げています。特にハサミは「描くと落ち着く」モチーフなのだとか。
初めの頃はチラシやポスターのような挿絵風の絵だったようですが、次第にマジックと紙というシンプルな道具を使い、自分自身の内面を曝け出すような絵を描くようになったそうです。

この方の作品は、よーく見ると、え?って思い二度見をして、覗き込んでしまうような、描き方です。
なんと、すべて水性マーカーの点描。
凄い。。。。言葉がなくなりました。
独特なもので、こんなにひきこまれるものって描けるの?という雰囲気をもっていました。
これだけのものを描けるなんて、人間離れした集中力が、半端ないのだと思います。

他の方々の作品も、ひとつひとつ足を止めてじっくり覗き込んでしまうような作品ばかりでした。
足を止めるというよりも、素通りできない作品ばかり。

これが敷き詰められている作品
これ何でできているのだと思いますか?
曼荼羅のようです。よーく拡大してみてください。
これ石ではないんですよ。

オンライン上のロボ鑑賞会を実現

うのっちさんの記事で思い出しました。
この頃、遠隔ロボットでカフェのアルバイトができるという番組を見たことを。(うのっちさん思い出させてくれてありがとうございます!)

この展覧会でも、ロボットを使った鑑賞会が実施され、
まさに「日本初」の試み。
インターネット経由で遠隔操作可能な自動運転ロボットを活用し、オンライン上のロボ鑑賞会を実現していました。

ロボットは3Dセンサーを利用して周辺の環境を把握し、目的地に到達する最適なルートを探ってくれます。また、モニターを通じて来場者とコミュニケーションを自由に取ることもできるという。
ロボ鑑賞会は予約制で、事前に希望日時を選んで登録し、配信されたURLにアクセスすることで当日鑑賞できるという形でした。

外出できない方が展覧会をぐるぐる回ってみることができます

医療・福祉の世界でもロボットが出てきてはいますが、手術用といった高度な使い方をするロボットは出てきています。
ただ、日常的に使いたいユーザーを十分に満足させるロボットはまだまだ出てきていません。ロボットの助成金の対象になっているものも、んー。となるものばかり。

それでも、こういった、カフェでのロボット導入や、展覧会での導入。
(ドローンタイプももうあるのかな?)
こういう場所で、ロボットが活躍することは、いままで作り出せなかった労働生産力の創出につながると思います。
ロボットの導入というと、どうしても、人件費を抑える、少ない人数で、という経費の削減の考え方が優先されがちですが、本来考えなくてはならないのは、ヒトの労働の場を奪うのではなく、何かを補完する、助けるという考え方で、ロボットを導入するという使い方が正しいのではないかと思っています。



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