*Marie

主に散文形式で文芸創作しています。GRANTA JAPAN Finalist ◇古書ソ…

*Marie

主に散文形式で文芸創作しています。GRANTA JAPAN Finalist ◇古書ソオダ水にて作品集『サンプン—快速になんか抜かれないわ』取扱中。ものづくりもしています。活動詳細はプロフィールと下記のリンクをご覧下さい。 https://lit.link/poeta8marie

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自己紹介・Profile

*Marie (詩人) 早稲田大学在学中に山梨県北杜市の中村キースへリング美術館にて住み込みのインターンを経験。卒業後は都内の現代アートギャラリーに所属し、国内外の展覧会の企画運営に携わる。その頃よりblogを起点に散文詩や超短編の創作を開始。 ―主な文章活動― 2014 『3分、長沢』sikakuicobooks(京都・恵文社一乗寺店、吉祥寺・百年) 2015  Granta Japan × 早稲田文学 Best of Young Japanese Novelist

    • 日記

      久しぶりに、すごく久しぶりに、ふつうの日記を書きたくなりました。 だいすきな人(習い事が同じだった女性)と、もう同じ空間で一緒にお稽古できなくなることがわかり、すごく、すごく、いろんな感情が沢山あふれて、そんなことが久しぶりだったからかもしれない。かなしいだけでも、さみしいだけでもなく、一緒に過した時間が、彼女の笑顔や存在が、おなじ空間にいないときも、自分に力をくれていたこと、そのことへの感謝のきもちが押し寄せてきて、むかし、誰かが「さみしいって、そう思おうと思って思える感

      • 椿姫、読んだはずなのに、覚えてないの。 みんな、本当は、なんにも覚えていたくなんか、ないの。

        • 歪んだ感性の墓場としての丁寧な弁当暮らし

          例えば弁当の手作りひとつとっても、漆の効いた曲げわっぱにつくねんと盛り付けられたそれは素敵だけど、同じつくねんが100均のタッパーの中に展開されているほうが文学的なわけで、どうしてパンクスが歳をとると一定数は必ずと言っていいほど丁寧な暮らしに向くのか、それは、日常がいちばん身近で手近なフィールドだから、一度だって、外に向かって吠えたいと心の底から思ったことは、ない。

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        自己紹介・Profile

        • 椿姫、読んだはずなのに、覚えてないの。 みんな、本当は、なんにも覚えていたくなんか、ないの。

        • 歪んだ感性の墓場としての丁寧な弁当暮らし

          耳元に在る温度

          例えば本当に気が合い想い合える人と安心した時間を過ごしたことが一度でもあれば、そうでないものに出会ったときに、これはちがうと気づくことができるのとおんなじで、私にとっては子どもの頃に野の花を眺めていた時間や鉱物にワクワクした気持ちを思い出せるのが耳飾りを作ったり愛でている時で、還るべき体感を教えてくれる羅針盤のような存在です。 目の前に花を飾ることができないときも、耳に花が咲いていたら、いつでも、例え数秒でも、それを手に取って眺めて心を戻すことができる。 手に取ることが叶わ

          耳元に在る温度

          "春を まとう / For Spring"

          私のハンドメイドアクセサリーブランド"poeta -詩人の作る、耳飾り-"の期間限定online exhibitionが、3/3(木)24:00までの会期で開催しています。 http://poeta.base.shop 数年前までは展覧会づくりが仕事だったので、web shopというよりweb展覧会にしようと思い、Title, Concept, IntroductionからCaptionに至るまで、言葉選びに良い意味でこだわりました。 自分のザ・文芸創作は、刺し違えても

          "春を まとう / For Spring"

          大切なのは

          2月は自分と糠漬けを再生させるキャンペーンをしている。しばらくの間放置したらどちらもダメになってしまったのだ。 糠のほうは唐辛子を塩揉みして入れ込み朝晩ひたすらかき回す。自分のほうは、いかなる感情もかき回さない。何が出てきても。これを数ヶ月単位でやってみる。糠は数日で匂いが変わってきた。自分の方は、一進一退である。半年前よりは少しばかり良い気がする。少なくとも一年前よりは遥かに良い気もする。 年明け、友人からの年賀状に"大切なのはワークライフバランスではなくライフですよね

          大切なのは

          詩人の作る、耳飾り

          私が最初にリトルプレスで世に出して頂いた散文詩の作品集は、京都の恵文社さんと、吉祥寺の百年さんで取り扱ってもらい、どちらもありがたいことに初版完売した。そして2年前に、同じ形式で友人にイラストと編集を担当してもらい、最新の作品集として、早稲田の古書ソオダ水さんで現在お取り扱い頂いている。 最新の作品集のリリース記念展をやったときに、僅かに増刷された過去の第一弾も一緒に販売した。そのとき、第一弾を手に取ってくれた友人が予想以上に沢山いたことに、深い感謝と共に、驚いたことを

          詩人の作る、耳飾り

          何もしゃべってないときにだけ、あたしたちは、いるのよな

          何もしゃべってないときにだけ、あたしたちは、いるのよな

          筆名を変更しました

          筆名を、ナガサワマリエから、*Marieに変更することにしました。 *(アスタリスク)は、訂正の意ではなく、関数としてのワイルドカードです。  ワイルドカードとは、トランプなどのカードゲームで、万能の効力を持つ、あるいは他の任意のカードの代わりとして使用できる特別なカードのこと。転じて、人や集団、物、事について、不確実な要素、まったく予測不能な要素、鍵を握る重大な要素などのことを比喩的に表す。  –IT用語辞典 e-wordsより– 長年の刷り込みで出来上がってしまった表

          筆名を変更しました

          もう思考はウンザリ、手仕事こそ至高、スノッブを感じるものは全て処分するわよと本棚を漁るけど、マークストランドの"ほとんど見えない"を捨てられない、それもまた自分の一部として深く埋め込まれてしまっていて、詩は永遠にあたしたちの一部

          もう思考はウンザリ、手仕事こそ至高、スノッブを感じるものは全て処分するわよと本棚を漁るけど、マークストランドの"ほとんど見えない"を捨てられない、それもまた自分の一部として深く埋め込まれてしまっていて、詩は永遠にあたしたちの一部

          Grasp Fortune by the forelock.

          幸運の女神には前髪しかない、なんて諺を知るずっと前、まだあたしたちがミジンコだった太古の昔、実際にミジンコくらいの脳味噌しか持ちあわせていなかったあたしたちは、可哀想に中学受験の予備校に通ってた。 予備校には伊藤先生っていう国語の男性講師がいた。 伊藤先生は背が高くてガタイが良くて眼鏡をかけてて、ふわふわの天然パーマで前髪にボリュームがあって、先生の前髪に触ると幸せになれるっていう言い伝えっていうか多分先生がそう言ったんだとおもうけど、とにかくミジンコのあたしたちは幸せにな

          Grasp Fortune by the forelock.

          大切な人から頂いた石を川で洗っていたら、石と川と手が一体化して、そうして、水から出した後も、石は水のままだった

          大切な人から頂いた石を川で洗っていたら、石と川と手が一体化して、そうして、水から出した後も、石は水のままだった

          人ぎらいの人

          ぬいぐるみがまた増えている。これはもう仕方のないこと。 もしあたしたちが少しでもポジティブになろうとしてるなら、これが人間じゃなくてよかったと思ったほうがいい。 人間ひとり空間に増えると電球一個分の熱量に匹敵するというから、夏場なんかは大変だ。冬は?電球を増やせば人間の代わりになるから、人間は要らない。 人間は一度増えたら減らすことが難しい。 ぬいぐるみを減らすことも難しい。ちょっと気を抜くと一瞬で増える。ぬいぐるみだって減らすことは人間以上に難しい。 人間が嫌いな人

          人ぎらいの人

          Dog Supremacist

          ペットが居なかったら間違いなく一家離散という家庭が世の中の9割だと思うけど、もちろん我が家も。 実家の両親は今からわんこと一緒に入れるお墓を探してる。順当にいけば犬のほうが先にしぬから、人間の方がペット用の墓に入るってわけ。 うちは全てが犬中心に回ってるから、未熟な両親はペットロスには耐えられないと思う。わんこの命日イコールあたしの親の命日、わんこがしんだら父も母も即死、あたしは一夜にして天涯孤独になるのだ。 その覚悟を毎日持っても構わないくらい、君は可愛い。早く会いたい

          Dog Supremacist

          いまここにいない人のこと、考えてる、シャーリーテンプルの近影が上沼恵美子にみえる、そういうことばかり、考えてる、午後の光の中で、なんども

          いまここにいない人のこと、考えてる、シャーリーテンプルの近影が上沼恵美子にみえる、そういうことばかり、考えてる、午後の光の中で、なんども