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第4回笹井宏之賞落選作「病めるヒュプノスの夏」


さよならと告げないままで夏が来て錠剤ばかり増えてゆく罰

きみといた喫茶店にも夏が来て主治医の云う恋が永続(ループ)する

愛欲も悪夢も私の業として夜中のチャイムに街は冒され

性愛を悪としてなおもの足りずアポカリプスの鐘の鳴る夜

この恋も忘れてしまう錠剤は不老長寿の薬となって

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