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おそうざい

近くの親戚から、里芋とマコモダケをたくさんもらった。

Kちゃん(夫)が実家に行く時に届けてあげてと、叔母に頼まれた。

しかしこの週末、夫はイベントがあるため朝から晩までいない。
となると、届けるのは私…。

しかも義母は一人になってから、台所に立つのが億劫なこともあるようだ
(自分のためにご馳走作りたくないのはわかる)

里芋とマコモダケをそのまま持って行こうかと思ったが、次の週末に義母のオリジナリティあふれるお惣菜を食べるもちょっとな…だし、決めた!
私が作って持っていけばいいんだ。

でも、心から湧いてくるメンドクサマーチ🎵

ほんとこういう時、実家の母も生きてたらと思う。
やることはひとつだけど、持って行く先が2か所なら、頑張る甲斐もある。

ダメ出しされるかもしれないのに、作る煮物。
でもその一方で、ひとり寂しく心細い思いをしている(かもしれない)義母を思う。

朝からスルメイカを買ってきて、里芋と一緒に煮付けた。
マコモダケはベーコンと一緒に醤油バター味で炒める。
もしかしてと、前の晩に作った高野豆腐の炊き合わせもまだある。

残りご飯は混ぜ込みわかめのおにぎりにして。

1時間ちょっとの道を走る。
田んぼが続くあたりでは、稲がハサにかけられている。

秋だなあ。


「お義母さーん」
テレビの音が大きくて、なかなか気づかない義母。
「あれ、どうや、なんしに来たん。ひとりか」と、ザ田舎のおばあちゃんの反応。

「天気いいし、おばちゃんに畑のものもらったで持ってきたわ」と私。

朝が遅かったからお昼は抜きにしたという義母。
進められるまま(断ってもムリ)、ヨーグルトともみじ饅頭を食べ、さらにまた何かごそごそ出そうとしている。

途中のコンビニでコーヒー買った時、紅はるかのチーズケーキなんて食べなきゃよかった…。
身体中が砂糖漬けなっていくようで、甘々気分だ。

娘にLINEをして、ビデオ通話のお相手をしてもらう。
スマホに不慣れな義母も、曾孫を見ながら「あれあれ、こっち見とる。大きくなって」と嬉しそうだ。

小1時間おしゃべりをして、帰ることにする。

ここまで来たのならと、数キロ先の実家へ行って、家じゅうの窓を開ける。
爽やかな風が通り抜けていく。
仏壇のシキミと水を替え、父と母の遺影にドヤ顔で報告をする。

チーーン🙏🏻

「ちょっと私さ、お義母さんにおかず作ってきたんやよ、もう。やらな仕方ないやん。でもさ、お義母さんさ「こりゃ嬉しや、ありがと」って!
ほんとだよ。元気でおってもらわんと私も困るでさ。
ほな、また来るでね。頼むね」

それだけ言ってまた、1時間の道を走った。

#今日やったこと

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