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【本棚】7月の推しは、絵本や児童文学に没頭する過程で出会った本


言葉をあつめて編む仕事をしています。
本のこと読書のこと、気軽に語り合えたら楽しいですね。編集人ジュンコさんの本棚から、今月は、絵本や児童文学に没頭していく過程で出会った3冊をご紹介します。

\7月の推し本/

★『十二人の絵本作家たち』

瀨田貞二著/ すばる書房(1976)
エズラ・ジャック・キーツ、マーガレット・ワイズ・ブラウン、初山滋、村山知義・・・と十二人の絵本作家が並びます。著者曰く「いずれも癖が強くて、簡単には書けない」作家たちですが、「絵本の本質的な問題を担っている個性である」ことことにまちがいないと述べています。瀨田貞二が選んだ作家論であり絵本論が示されています。

★『現在、子どもたちが求めているもの』

斎藤惇夫/著 キッズメイト(2001)
「子どもの成長を物語」と副題がついたこの本は、長年福音館書店の編集者として子どもの本の編集に携わり、『グリックの冒険』『冒険者たち』の著者でもある斎藤惇夫さんの講演録です。いまの子どもたちには「物語体験」が欠乏しているのではないかと問いかけます。

★『幸福に驚く力』清水眞砂子/著

 かもがわ出版(2006)
『ゲド戦記』など海外の児童文学を数多く翻訳している清水さんが、子どもの本の力を語り、私たちの生き方を示唆してくれる一冊です。清水さんは本を通して「人間ってこんなに素敵なんだ、世界ってこんなに奥行きがあって広いんだ」と知る体験ができると言います。

私もこれまで幾度となく、物語の中でいろいろな体験をし、本の中で出会った人々に救われてきたなあと思い返しました。そして、今回取り上げた3人。斎藤惇夫さん著書に、清水眞砂子さんが解説を書き、、斎藤さん、清水さんが共に敬愛し影響を受けたのが瀬田貞二さんであったという必然性は興味深く納得のいくものでした。

★おしらせ

今月の本をご紹介していたら、絵本読み会や読書会とかをやりたいなあと思い始めています。興味ある方いらしたらお声がけください。

※ウチソト編集室 byジュンコさんの本箱 @pochijun
※個性的な本屋が集う架空のアパート「コーポむすびうた」【201号室】
※「小さくても書店マルシェ」


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