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公認会計士となるためのハードルが上がり続けている件

修了考査対受験願書提出者合格率45.0%という悲報

先日、修了考査の合格発表がありました。
また、合格率が下がりましたね・・・
合格者数は854名(対受験願書提出者合格率45.0%、対受験者数合格率48.8%)。

令和元年度(2019年度)修了考査の合格発表について
本日、令和元年度(2019年度)修了考査(2019年12月14日及び15日実施)の合格者が発表されました。
この修了考査は、実務補習の内容全体について適切な理解がなされているかどうかを確認するとともに、公認会計士としての実務的な専門能力と適格性の確認を目的とし、実機の方法で毎年2日間の日程で本会が実施するものです。
今回の修了考査の受験願書提出者は1,896名、受験者数は1,749名であり、合格者数は854名(対受験願書提出者合格率45.0%、対受験者数合格率48.8%)となっています。

過去からの合格率推移については、以下の通り、CPA naviさんのホームページ上の情報より抜粋させていただいております。

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一次試験(短答式試験)から修了考査までの合格確率は、2〜3%?

2020年は、就職活動も採用減少の方向です・・・
一次試験(短答式試験)から監査法人に入所し、修了考査合格して公認会計士になるまでの確率を以下で記載してきました。
単純計算で2.4%(10.7% × 50% × 45%)でしょうか。。。
※監査法人以外に就職して実務要件を満たす可能性はあるので、実質的にはもう少し高くなると思います

◼︎二次試験(論文式試験)までの合格率:合格率10.7%(2019年)
◼︎監査法人就職率:50%(2020年の監査法人新卒就職率予測)
◼︎三次試験(修了考査):合格率45.0%(2019年)

会計士試験受験者数は今後下落することが想定される

ある程度は景気の波に左右されたりすることも仕方がないかと思いますが、この業界は、優秀な若手が毎年入って実務経験を積んで監査業界を牽引したり、業界から飛び出してベンチャー企業を起業したり、大企業のCFOになったりと、「人材」が全てです。

このように、就職面も含めてリスクが高い試験である場合には、試験受験者数が減少し、会計士業界全体の地盤沈下を招きかねません。

特に、就職活動については、監査法人で吸収できない分については、公認会計士協会や金融庁が自身で数多く試験合格者を採用をしたり、民間企業に対して就職先の開拓も責任を持って行っていただきたいです。

一方、今後数年間は、二次試験までの合格率が10%程度、三次試験の合格率が50%程度というラインは大きくブレることはないかと思います。
受験生は、このハードルを考慮しながら勉強の戦略を決定していく必要がありますが、就職活動の激化も見据え、勉強だけではなく、対人スキルも磨いていく必要があります。

それでも私は、「公認会計士」は良い資格だと思う

これだけ給料にも恵まれ、大手企業の内部統制を体感でき、若いうちから経理部長や経営者とプロフェッショナルとしてビジネスの場で会話ができる機会を持てる仕事はそう多くはありません。

頑張って資格取得したことに見合うリターンはこの資格には必ずあります。

<Big4監査法人の給料相場>
スタッフ:500万円〜700万円
シニアスタッフ:700万円〜1,000万円
マネジャー:1,000万円〜1,200万円
シニアマネジャー:1,200万円〜1,500万円
パートナー:1,500万円〜

私も在学中に勉強していた時は、いつ合格できるかわからない不安もありましたが、友人から「お前は目標があっていいな」と言われたことは今でも印象に残っています。

目標を持って人生を歩む人はいつの時代でも尊敬に値するものです。

以上

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