ニートになるにも才能がいる

「ニートになるにも才能がいるんやなぁ…」そう気付いたのは、休職しておよそ2週間たった頃だった。

多くの方ははじめまして。わたしは新卒で入った会社にて、合わない上司の元三年間耐え続けて心を壊し、3月末頃から休職している社会人のはしくれです。

キラキラした時分になんて不穏な話を、と思われるかもしれませんが少しお付き合い下さい。

休職直前のわたしは心がすりきれていて(今も?)、上司が怖くて怖くて仕方なかった。ミスをすればもちろん怒られる。何もなくても機嫌が悪ければ攻撃される。あの頃は集中力もだいぶなくなってきていて、仕事中はミスをしないか常に気を張って、神経をすり減らして働いていた。

休職が決まった日は、すんなり行きすぎて拍子抜けして少し不安もあったが、解放感は大きくうれしかった。もう仕事に行かなくていい。いつ怒られるかびくびくしていなくていい。やっと解放された!

まぁ、そんな喜びが続いたのはせいぜい3日までだったけど。

ひとはひとりでは生きていけない。だからみんな働いて糧を得ている。でもわたしは?

成人してるのに、からだが不自由なわけでもないのに、働いていないのに、ごはんを食べて消費して…生きてるだけでマイナスだ。

だから家事を率先してやった。会いたいと言われれば少々無理なスケジュールでも人と会った。

ひとに必要とされたい。誰かの役に立たないと、何かしていないと生きている価値がないみたいで、耐えられない。

そんなある日家族とケンカした。「あなたの助けは必要ない」と言われた。たぶん、追い詰められたようにピリピリして家事をしているわたしに、休めって言いたかったんだろう。でもその時は、ついに家族からも必要もされなくなったと思って泣いた。泣きながら、YouTubeでメンタル系の動画を見て…少し落ち着いた。そして気付いた。

ところで、わたしにはニートの家族がいる。もう10年以上引きこもっていて、外にでないのはもちろん、上げ膳据え膳、縦のものを横にもしない。昔からなんで何もしないのか…もっと言うとなんで何もしなくて平気なのか、不思議だったが、やっとわかった。

「ニートになるにも才能がいる」んだ、と。

気付いたらなんだか気が抜けて、ひとりピリピリしているのもバカらしくなった。かといって、何もしないでいることに耐えられる強靭な精神は生憎持ち合わせがない。ないが…役に立たなくても、何もしてなくても、わたしはわたしのままでいいと赦せる心を持てるようになれたら、と今は思う。

長くなったが、これがわたしの最近の学び。

読んでいただきありがとうございます。

これから新しい世界へ歩みだしているみなさんの明日が、少しでもいいものになることを願っています。


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