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10秒で読める小説

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100作書けたので、次の目標は150作!ってことでボチボチ書いていきます。
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#ヒーロー

【10秒で読める小説】懐かしい味

【10秒で読める小説】懐かしい味

僕は日本で人気カレー店を営む、インド人だ。

「ここのカレーは本場の味なのに、なぜか懐かしいんだよな」
客はみな、不思議そうに言う。

「アリガトウ、ゴユックリ」
と笑顔で言い、僕は厨房に戻った。

日本人である僕の妻が、仕込み用の鍋をかき混ぜながら呟く。
「肉じゃがをリメイクしたカレーが、こんなに流行るとはね」

【10秒で読める小説】ヒーローは見た目が大事

【10秒で読める小説】ヒーローは見た目が大事

我が社は、凶悪犯罪から市民が身を守れるように、とスーパー金太郎飴を開発した。
食べると一定時間ムキムキのヒーローに変身するのだ。

が、ほとんど売れなかった。
変身後に金太郎の腹掛けスタイルになるのがダサいと酷評されたのだ。
もうヤケクソだ、と「パーティグッズ」と書いて売り出した。
バカ売れした。

【10秒で読める小説】ヒーローの正体

【10秒で読める小説】ヒーローの正体

マジやば!

同級生の冴えない男子がヒーローの正体だったなんて。
ギャップにやられた私は、駆け寄ってキスした。悪者に襲われかけているというのに!

途端に彼の筋肉は萎んで細ガリの姿に。
「君のキスで、ヒーローになる呪いが解けたよ」
ヒーローは呪いだったの!?
いやそれより、この悪者どうすんの!?

マジやば!