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【体験記】ひと夏に手足口病、水いぼ、とびひにかかった我が子

30歳主婦です。
我が子は3歳のころに夏の三大皮膚感染症すべてにかかりました。
夏の三大皮膚感染症とは「手足口病、水いぼ、とびひ」のことを指すそうです。
一年中かかることはあるけれど、肌を出す季節になってくると保育園幼稚園から特に流行るため「乳幼児、夏の三大皮膚感染症」と言われているそうです。
我が子は数年前の6月~7月後半にこの3つすべてに感染し、何が何の病状なのかよくわからないほど同時進行しました。
連日の病院通いや治療の苦悩などあの頃は大変だったという自分へのねぎらいも込めて文字にすることにしました。
特に「水いぼ」は長期にわたって対応したのでどなたかのご参考になればと思います。

◆乳幼児、夏の三大皮膚感染症とは

以下、先に「乳幼児、夏の三大皮膚感染症」について記述します。

・手足口病(ウイルス感染症)

名前通り、手の平、足の裏、口の中や周りに小さな水ぶくれができるウィルスによる病気です。おしりや陰嚢や膝等ににできる事もあります。乳幼児の間で流行し、以前にかかった事のある子どもでもまたうつる場合があり、また、大人にもうつります。熱は出ない事が多いですが、高熱が出る事もあります。手足の水ぶくれは痛がりませんが口の中が痛くて食べられなくなる事があります。
また、感染後しばらく経ってから手足の皮や爪がはがれるなどの例も報告されています。最初から一度に手、足、口と症状が出る訳ではないので、最初は水ぼうそうやヘルパンギーナや水いぼ等と診断されてしまう事がよくあります。
ウィルス疾患なので特効薬はなく、それぞれの症状に応じて対症療法をします。患者の90%前後は乳幼児で、重症化することは少なくたいていは1週間程度で治るとされています。

・水いぼ(ウイルス感染症)

水いぼ(伝染性軟属腫)は、1~2ミリの小さないぼが体にできる感染症で、ウイルスによって小さな子どもを中心に人から人へとうつるとされています。多くの場合は2~3年程度で自然治癒し、多くの成人が子どもの頃に経験しているといわれています。
丸くて光ったうつるイボです。つぶすと白いかたまりが出てきます。この中にウィルスがたくさん詰まっていて、人につくとうつります。アトピー性皮膚炎の子どもで多くみられます。プールの水でうつる訳ではありませんが、浮き輪やビート板、タオルを共用すると、うつる事があります。

・とびひ(細菌感染)

とびひは、伝染性膿痂疹(のうかしん)が正式な名称です。
水疱をかいた手で、体の別の部分に触るとすぐに感染する。その速さがまるで火事の『飛び火』のようだから、この俗称が付いたといわれています。
すり傷や虫さされ、あせも、湿疹などに化膿菌が入り込んで水ぶくれができます。これを掻きこわしたり、手でほかの場所を掻くと、そこにまた水ぶくれが「とびひ」してしまうのです。ひどくなると熱が出る事もあります。耳の後ろや四肢などあらゆる部位にでき、アトピー性皮膚炎のお子さんに多くみられ、夏に多い病気の一つです。あせもからとびひに移行する事もあります。

※参照、引用元
・医療法人社団滝医院「夏に子どもに流行る病気」
・時事メディカル「とびひ・水いぼ・手足口病 夏、子どもの3大皮膚感染症」

◆体験記

●熱が出るプチプチ手足口病

まず初めにあせもの症状から家で保湿クリームを塗っていました。
するとプチプチとしたものができ始めて「なんだこれ」と思いました。
すると熱が出たため、小児科を受診しました。
手足口病と診断されて1週間程度様子を見てくださいとのことでした。
幸い口の中にはできなかったので食事も摂れて熱も割とすぐに引いたのでそれほど心配もなく終わりました。

●ポツポツの水いぼ

その後ポツポツとしたものが体にでき始めました。
ネット社会でもあるので自分で検索して調べて、これはまた違うものだぞと思い、小児科を受診しました。
結果水いぼでした。かきむしらないように注意してくださいと言われましたが、子どもは掻いてしまいます。水いぼはあっという間に腕、足、背中に広がってしまいました。
症状の改善には皮膚科が良いといわれ紹介された皮膚科に行きましたが、ピンセットで一つ一つつぶすか冷凍させて焼き切るかの治療になると言われました。しかし正直お勧めできない、自然に治る病気でもあるから保湿剤で様子を見ることをお勧めするとお医者さんからは言われました。
自然に治るなら、と治療することはやめて保湿剤で何とか乗り切ることにしました。

●ただれるとびひ

するとある日皮膚の一部がただれたようになっていました。
アトピー性皮膚炎でもあったので掻き過ぎたのかと思い家にあった薬を塗りましたが翌日太ももやお腹、お尻など全身にただれたような跡と水ぶくれができ、熱も出ました。
これもただ事じゃないと思い小児科を受診すると次はとびひと診断されました。
とびひの症状がひどく、やっと熱が下がったかと思っても皮膚のただれはなかなか改善しません。
処方された薬を塗り、ガーゼと包帯で覆って、他の部位には保湿剤を塗りたくり、粉薬も子どもと闘いながら飲ませて掻かないように指導し、非常に気を張っていましたが次の週も病院で水いぼととびひの薬をもらい、その次の週ももらい、結局ただれが全て治りに向かうまで3週間ほどかかりました。

●忘れかけた水いぼ

とびひの症状は治ってきたものの、水いぼはなかなか治りませんでした。
とびひのただれの方が痛々しく、そっちに気を取られており水いぼの治療は二の次になっていたためです。
自然に治るといわれたもののどうにかならないのかと前回の皮膚科を尋ねましたが回答は同じものでした。取るか取らないかはお母様の判断にゆだねます。と言われました。
迷った挙句、セカンドオピニオンとして別の皮膚科を受診することにしました。
しかしそちらでも少しひどいけど様子を見た方がいいと言われました。
そのまま保湿剤を塗って対応していました。確かに水いぼはネット上でも自然に治ると書かれています。
しかし実際には治さずにいぼのある子どもの姿を見続けるのもつらいものがあります。いぼは広がるし、治ったと思ったら別の部位で発生して、また新しくできてということを繰り替えし続けていました。

◆1cmになった水いぼ

10月の秋口になって乾燥した日々が続いたからか水いぼが一気に増えてしまい全身に50個ほどできてしまいました。水いぼ同士が合体して1センチくらいの塊になっているものも発生しました。
さすがに自然に治るのを待つのも不安になり、もう一度ほかの皮膚科を受診しようと決めました。
そこでよく聞く人気の皮膚科の予約を取ることができたので、何かいい治療法はないかとすがるような思いで受診しに行きました。

◆親失格

先生に子どもの体を見せてひとこと目に言われたのは予想だにしない一言でした。
「信じられない、お母さん、こんなんになるまでほっておいたの?」
ほっておいたわけではありません、様子を見ていました。反抗しようかと思いましたがほっておいたという表現もあながち間違ってはいません。
わたしは親失格と言われたような気持ちになり言葉を失いましたが、先生は今すぐ治療開始する、麻酔を効かせてピンセットで一つ一つ取り除く、もう麻酔のシート貼ったから30分後にまた来てくださいと言われ、わたしはほっていたら駄目だったんだというショックと子どもへの申し訳なさで意識遠くなりながら近所の公園で30分ほど過ごし、先生のもとに戻りました。

◆水いぼ治療のアナログ感

病院に戻ると先生は待ってましたという態度で看護師さんが子どももガッチリと掴み医療用ベッドに寝かせ、やるぞというきもちが見える勢いでピンセットを手に取り次々と子どものいぼを取っていきました。
麻酔シートを貼っていましたが子どもは全身に鳥肌を立て、痛みからか体をねじらせています。先生がピンセットで取り除いたところから真っ赤な血液もピュピュッと飛び出しています。
先生はアドレナリンが出ているかのようにプチプチと勢いよくつぶしていきます。
わたしは正直見ていられない気持ちでしたが子どもの姿をしっかり見なくては。と意を決して見ました。
子どもは「いたいいたいよお」と涙を潤ませながら体をよじらせていてその姿にすごくつらくて涙があふれてきました。
今回の治療では10個ほどつぶしました。
まだ全身にあるので来られる日にコンスタントに来てください。
といわれてその日の治療は終わりました。
皮膚科の帰りに「頑張ったでしょ?」と二カッと笑う子どもを見て本当に胸が苦しくなってギュっと抱きしめながら涙が止まりませんでした。
先生も心を鬼にしないとできない治療なのかもしれません。
なので厳しい一言が出てしまったのでしょう。
しかしこんなに痛々しい治療を子どもにこれから何回かさせるということに私自身が耐えられないと思い、コンスタントに来てと言われましたが、結局自然に治るのを待つことにしました。
自然に治ると言われているなら痛い思いさせて今無理やり治す必要性を感じなかったからです。

◆自然に治る水いぼ

それから2年半、自然に治ると信じていた水いぼは完全に治り子どもの肌は綺麗なツルツルになりました。
発症から1年経った頃に新たにできる水いぼがなくなり、残りの水いぼも徐々に消えていきました。
水いぼが存在しているのが当たり前というかもうその存在も忘れているような生活になっており、子どもも掻く気配がないので保湿剤も使わずそのまま本当にほっておいていました。
すると2年半たったある日すっかりなくなっていることに気が付いたのです。

非常にほっとしました。
あの時無理やり治療をしなくてもよかったんだと安心しました。

●まとめ

感染しないことが第一ですがそれは難しいです。
もし感染してしまって治療をどうしようか悩んでいる方がいらっしゃったら私の体験も参考にして最良の選択をしていただけたらと思います。

今回は初めての長文となりました。
読んでくださりありがとうございます。

以上、またあした。

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