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これからは「大人二人空間」が標準モデルとして提案される?

家族の標準モデルといえば、お父さん、お母さん、子供二人が標準か?

今までは、家族といえば4人というのが暗黙の了解的に
なっていたと思う。
だから、家族向けのマンションと言えば子供部屋が2つ
というのがモデルルームでも一般的。

でも、今の日本の現状を見てみるとかなり変化して
きている為「大人二人空間」ということに注目している
企業が多くなって来ている。
実際に、私の周りも大人の二人暮らし、又は一人暮らしが
とても多い。
自分の仕事であるリフォーム、リノヴェーションの計画
においてもこの暮らし、暮らし方についての提案が増えて
いくものとして考えをまとめてみたいと思う。

「大人二人空間」にもいろいろなパターンがある。

子供が独立した後の「夫婦二人暮らし」、当然このケースが
一番多い。


長年暮らしを共にした夫婦が子供を独立させた後の暮らしを
考える場合には、普段の暮らしと子供が里帰りしてくる時の
受け入れ方をどうするか?という問題を考えていく必要がある。
孫との関わりも十人十色なはずなので、住空間をどうするか?
ということをしっかりヒアリングして提案する必要があると思う。

つまり、まとめると夫婦二人の関係性がどうなのか?という
ことに優先順位をおきながら、子供たちとの関わり方をイメージ
してリフォーム、リノヴェーションで備えるということになる。

かなり頻繁に里帰りして一緒に食事をしたり、泊まっていく
子供夫婦がいる場合や孫をあずかるという場合には、
その為の空間、モノの持ち方を考える必要があるし、
大きくなる孫や歳を重ねる自分達の暮らしの変化に対応出来る
かどうか?ということを考えておく必要がある。

子供たちとの関係がかなりあっさりしているケースも多い。
年に数回来るには来るが、泊まっていくことは滅多にない。
ということであれば、その為に空間を割り当てる必要はないかも
しれない。

寝具も借りれるし、食事は外食ですますことも出来るし、
一緒にホテルに泊まってしまうことだってできる。

何が言いたいのかというと、年に2回の帰省に対して多くのモノを
ストックしたり、部屋を割り当てることは、狭い我が家では
勿体ないということもあるということです。

それより、普段の生活を快適にして安全や安心を獲得する
ことに費用をかける方がコストパフォーマンスが高くなるということです。

パートナーとしての大人の関係なら、もっと様々なはず

私が感じているここ最近の大きな変化は、
様々な生き方を認めようという考え、動きではないかと
思います。

これは、その前の10年とは大きく違うように感じます。
同性の結婚も近いうちに正式に認められるようになる
かもしれません。

トランスジェンダーに対する理解も深まってきているし
色々な形の暮らしがあっても不思議ではないと考える人も
増えて来ていると思います。

日本は同調圧力が強い面がまだまだありますが
これから先はもっとこの流れは強まると思います。

結婚しないカップルや同性で一緒に暮らすパートナーや
形式や血縁にとらわれない共同生活の為に住宅をリフォームする
ということもこれからはあるかもしれません。

高齢になっても一人でしっかり暮らせる住空間、
コミュニティーの需要も高まるはず

誰かと一緒に暮らすということの先には、
一人で暮らすというということが見え隠れしています。

夫婦二人暮らしであれば、どちらかが先に死ぬのは
仕方がないことです。

子供がいても自立すれば家を出るのも当たり前
結婚すればそれぞれの生活が始まり、高齢になっても
一緒に住めるとは限らないし、そんな窮屈な生活はどちらも
望まないということも多いはず

一人でも心身共に健全に暮らす為にはどんなことが必要に
なるのか?
様々な面から考え、住宅やコミュニティーのあり方を提案
していくものリフォーム業界が担っていく仕事の一つになる
のではと感じています。

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