#81 終の棲家について考えるのは、60歳を過ぎてからが正解なのでは?
9月末、急に涼しくなりましたね。
今進めている洗面脱衣室のリフォームは
あと少しで完成です。
喜んでもらえるのか?
期待と不安でいっぱいになりながら
いつも以上に現場に付きっ切りで頑張ったせいか
流石に体力と気力が限界が来て
家事や他の事務仕事に支障が来てしまい、
2日ほど家から出ずに回復するまで
休んでいました。やっとPCの前に座る元気が
出たところです。
働き方を本気で考えることが
必要なのかもしれないと反省しきり・・・
そんな状況下、
これだな・・・!?と気づいたのは
元気満々な時に終の棲家について
しっかり考えるのは実は難しいという事です。
親にならなければ、親の気持ちはわからない。
若い時には年配者の気持ちはわからない。
ちょっと自分を振り返ってもわかると
思うのですが、子供に親の気持ちを理解しろと
言っても本当のところはわからないと思いませんか?
優しい子や察しのいい子は、
親の気持ちをわかっているように見えても
実際のところは自分のポジションからしか
見る事も感じる事も出来ないはずです。
これをリフォームに当てはめるとどうなのか?
ということを今回考えてみたいと思いました。
人生を楽しむ為のリフォームと
その後の人生に備える家作りをどうとらえるのか?
その点に集中して考えてみます。
もちろん、別の視点から見れば
違う見解があって当たり前なのでそこは
理解をして読んでもらえたらと思います。
70代、80代の暮らしが何となく想像できる
それが60代に入口なのではないか?
40代、50代の前半には見えなかった景色が
見え始めたのは50代の後半から
子供の自立、体力低下、病気、そして親の介護などは
今までになかったこれからの人生を思い描く
良いきっかけになります。
仕事においても世代交代という文字が
浮かんで、自分のポジションを変えなければと
いう思いとまだまだ出来るという思いが交差
したり、何か次世代に残せることはないかと
考えるのもこの時期ではないでしょうか?
現代、多くのケースでは、20代で子育てというよりは
30代、40代を仕事と子育てに奔走し、
気が付けば50代に足を踏み入れているといった
状況なのではないか?と思うのです。
50代ではまだこの先の人生が読めない・・・
人生100年と言われ、定年が60歳から65歳
と延びている今、子供にもまだかなりの
お金がかかるという段階が50代だと言えます。
そんな中で住まいの状況がどうなのか?
これはそれぞれすぎて当てはめるテンプレートすら
ないのではないかと思います。
でも、セカンドライフを楽しむ為にと限定し
我が家にリフォームが必要だと思うのであれば
急ぐ必要はあるのか・・・?とも考えられます。
プロの立場からすると、メンテナンス問題を
先延ばしにすることと、セカンドライフやシニアライフ
の為に家を整えることは別問題です。
家のメンテナンスの問題が人生のステージの転換期と
重なることが多いだけだと気づくのも大切!
家の問題をメンテナンスという視点で括ると
時期とか予算という問題は連動するので
これはタイミングに合わせて予算を考えて
おくことがとても重要です。
しかし、家の問題はなにもメンテナンスの限ったこと
ではありません。
この自分や家族との空間をどう楽しむか?
ということであれば、タイミングはいつでもOKです。
しかし、予算と体力、気力という問題は無視できません。
予算ということで考えれば、この厳しい時代に
言いにくいことではありますが、備える+借りるという
考え方が必要だと感じています。
多くの方は、借金してまでリフォームなんて!
と言いますが、住居費を毎月いくらで設定するか
という考えに変える必要があると思っています。
手元の資金も大切ですが、
資金の目途が立たないからといってメンテナンスを
怠ったり、先延ばしにするのはどう考えても
良くありません。
もしも、風邪をひいたらお医者様に行かないのでしょうか?
癌の告知を受けたら手術を先延ばしにしますか?
家も同じなのです。
でも、ちょっとお洒落をしたいな!とか
イメージをアップしたいなということであれば
やり方やタイミングは人それぞれでいいのでは?
そんな風に考えていくと
人生の終の棲家という問題に対峙するのは
60歳を過ぎ、家族もそれぞれの道に進み
自分の人生も少し先を見通せるタイミングが
ベストな時期にあたるのではないかと
思うのです。
60歳の誕生日辺りに考えるのがベストなのでは?
予算の問題で言えば、貯金が足りない分は
借入をしても返済可能な年数を計算すればいいし、
今までは住居費を毎月10万円と設定していたのであれば
半分で計算して無理なく予算組すればいいと思います。
今まではインテリアやイメージばかりが気になっていた
お家大好きな奥様も60代に差し掛かると
ちょっと視点が変わり、暑い寒い問題を重視したいなど
人の感覚や視点だって変化するはずです。
体力や気力の問題はリフォームでは
とても重要な部分を占めます。
特に、暮らしをコンパクトにしたいとか
家事も楽にしたいと考えるのであれば
一旦、モノや情報や心の問題を整理する必要もあり、
この大変さを思うと60歳の誕生日辺りが決断の時
かもしれないですね。
いまどきの60歳がいかに元気で、まだまだ
人生の折り返し地点に近い所にいるか?
ということは言うまでもないと思います。
しかし、折り返し地点を少し過ぎているか?
ここでの心の余裕はかなり違ったものがあると
私は思っています。
いかがでしょうか?
今日は少し長くなりました。
まだまだ、思考は巡り廻るのですが、
この辺りで終わりにしようと思います。
機会あれば、また書いてみたいテーマです。