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リトライ性の高いゲームはなぜ楽しいのか?ゲームオーバー画面のデザインやロード時間の工夫など

◆はじめに

この記事では、「リトライ性の高いゲームはなぜ楽しいのか?」というテーマでお話します。

リトライ性が高いというのは、ゲームオーバーになってもすぐに再挑戦できるということです。
このリトライ性は、ゲームの楽しさを高めるために重要な要素です。

その理由を3つご紹介します。


◆リトライ性を高める理由

1. ゲームに没入させる

プレイヤーがゲームに集中しているとき、フローと呼ばれる心理状態になります。フロー状態は、プレイヤーの能力とゲームの難しさが釣り合っている場合起きやすいです。しかし、フロー状態は崩れやすくもあります。ゲームオーバーになると、プレイヤーは現実に引き戻されてしまいます。そのため、すぐリトライできるようにすることで、プレイヤーがゲームの世界にとどまりやすくなります。

2. 挑戦意欲を維持する

ゲームをクリアするために何度もプレイしてしまうことはありませんか?それは、プレイヤーの挑戦意欲が高い状態です。その状態が続けば、プレイヤーがゲームを何度も遊んでくれます。しかし、挑戦意欲は、ゲームオーバーによって低下する可能性があります。ゲームオーバーになると、プレイヤーは失敗や挫折を感じたり、飽きたりするかもしれません。そのため、プレイヤーがすぐに再挑戦できるようにすることが大事です。

3. 不満やストレスを軽減する

不満やストレスは、ゲームオーバーやその後の処理で生じることがあります。例えば、ゲームオーバー画面が長かったり、リトライボタンが分かりにくかったり、ロード時間が長かったりすると、プレイヤーはイライラしたり退屈します。また、リトライした後に前回よりも進んでいなかったり、難易度が上がっていたりすると、プレイヤーのやる気が下がってしまうかもしれません。すぐにリトライできるようにすることで、プレイヤーがゲームオーバーやリトライに対する不満やストレスを軽減することができます。


◆リトライ性を高くする方法

1.ゲームオーバー画面をシンプルにする

ゲームオーバー画面は、プレイヤーに必要な情報だけを伝えるようにしましょう。例えば、死んだ理由や方法、リトライする方法などです。余計な文字や画像は、プレイヤーの注意を散らしたり、ゲームの雰囲気を壊したりする可能性があります。また、ゲームオーバー画面やメッセージの表示時間は、短くすることが重要です。長く表示されると、プレイヤーはイライラしたり退屈したりします。

2.リトライボタンやキーを目立たせる

リトライボタンやキーは、プレイヤーがすぐに見つけられるようにすることが必要です。例えば、色や形や位置などで、他の要素と区別できるようにしましょう。また、リトライするために必要な操作は、簡単で直感的なものにすることが望ましいです。例えば、マウスクリックやキーボードの一つのキーなどです。複雑で不便な操作は、プレイヤーの手間や時間を増やします。

3.ロード時間や遷移時間を短くする

ロード時間や遷移時間は、プレイヤーがゲームに再び入り込むまでの時間です。この時間が長いと、プレイヤーはゲームから離れてしまいます。そのため、ロード時間や遷移時間は、できるだけ短くすることが重要です。例えば、データの圧縮やキャッシュなどの技術を使って、ロード時間を短縮することです。また、遷移画面やアニメーションなどの演出は、必要最低限にすることです。

4.チェックポイントやセーブ機能を使う

チェックポイントやセーブ機能は、プレイヤーがゲームの進行状況を保存できるようにする機能です。この機能があると、プレイヤーはゲームオーバーになっても、最初からやり直す必要がありません。また、プレイヤーは自分の都合に合わせてゲームを中断できます。これらの機能は、プレイヤーの快適さや満足度を高めます。

5.リトライ回数や時間などの制限をなくす

リトライ回数や時間などの制限は、プレイヤーがゲームに挑戦できる回数や時間を制限するものです。この制限があると、プレイヤーはゲームに対してストレスを感じます。自分のペースでゲームを楽しめません。そのため、リトライ回数や時間などの制限は、できるだけなくすことが望ましいです。


◆「アイワナシリーズ」から学ぶ、死んでも諦めない生き方

アイワナシリーズとは、非常に高い難易度で知られるアクションゲームのジャンルです。このジャンルの元祖は、2007年に公開されたフリーゲーム「I Wanna Be The Guy」です。このゲームは、レトロゲームのオマージュと、プレイヤーを惑わす罠や仕掛けが特徴です。たとえば、果物や雲などの見た目に反して、触れると死んでしまうものがあります。また、一度でも失敗すると死ぬという厳しいルールがあります。このようなゲームは、「死にゲー」と呼ばれています。

アイワナシリーズは、非常に難易度の高いアクションゲームですが、ただの死にゲーではありません。このゲームには、多くのプレイヤーが挑戦し続ける魅力があります。その魅力の一つが、リトライ性の高さです。

引用:I Wanna Be The Guy

アイワナシリーズでは、ゲームオーバーになると、画面が一瞬赤くなり、すぐに最後に通過したチェックポイントから再開できます。また、リトライするために必要な操作は、キーボードのRキーを押すだけです。これにより、プレイヤーはゲームオーバーのストレスや不満を感じることなく、次に挑戦できます。

このようなゲームデザインは、他のジャンルや分野でも参考になるかもしれません。例えば、学習や仕事などで失敗したときにも、すぐに挑戦し直せる環境や仕組みがあれば、モチベーションや成果が向上する可能性があります。

もちろん、このゲームは簡単にクリアできるものではありません。しかし、それだからこそ、クリアしたときの達成感や喜びはひとしおです。

「アイワナシリーズ」に挑戦するプレイヤーは、自分の限界に挑み、自分の成長を感じることができます。そして、その経験は、他のゲームや自分の人生にも役立つはずです。

人生にも困難や挫折がありますが、それらを乗り越えることで自分を強くすることができます。

ゲームは人生の縮図なのかもしれません。


◆おわりに

この記事では、「リトライ性の高いゲームはなぜ楽しいのか?」というテーマで解説しました。

すぐにリトライできることで、プレイヤーはゲームに没入しやすくなり、挑戦したいと思うようになり、不満やストレスを感じにくくなります。

リトライ性はゲームのテンポにも大きな影響を与えます。

リトライ性が高いゲームを作るためには、以下のような工夫が必要です。

・ゲームオーバー画面はシンプルにする
・リトライボタンやキーを目立たせる
・ロード時間や遷移時間を短くする
・チェックポイントやセーブ機能を使う
・リトライ回数や時間などの制限をなくす

以上のポイントを参考にして、リトライ性の高いゲーム開発に挑戦してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今後も個人開発者のために役立つ情報をシェアしていきます。

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