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【雑記】カンロ「空想果実」は令和版『鼻行類』である

「ピュレグミ」などで有名な株式会社カンロから「空想果実」というグミが販売されています。

わたしはこれを見たとき、『鼻行類』という本を思い出しました。

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『鼻行類』は、鼻を使って歩く奇妙な生物について書かれた本です。
「そんな生物、本当にいるのだろうか?」読者はそう思いながらも、いつしかその世界にのまれていきます。

この、「ありもしないことをもっともらしく書く」という点で、「空想果実」と『鼻行類』は一脈相通ずるものがあります。

そこにあって、「空想果実」がただの模倣に留まらないのは、現代のフェイクニュースやAIによる「もっともらしく書かれたありもしないこと」、そしてそれの正誤を判断することを常に迫られている我々に対して、こうしてユーモラスなアプローチを行ったからでしょう。

わたしも実際に購入して食べてみました。
※セブンイレブンで販売されています

ふしぎな形をしています。未知の果実だからでしょうか。

でも味は普通です。普通というと角が立つので、万人受けする味と言い換えます。素直に美味しいです。
食感はいわゆるハードグミを想像していただければ。

あえて穿った見方をすれば、パッケージや宣伝がなければただの果物味のグミだということです。
しかし、私がこうして手に取ったのは、他ならぬプロモーション、宣伝によるもので、今回その効果がいかんなく発揮されたものといえます。

それに「架空の果実のグミを作る」という発想はなかなか食品メーカーの開発からは出にくいものなのではないかと思います。それを通した企画も凄い。

株式会社カンロは歴史ある企業ですが、一粒のグミから新しいものに挑戦し続けているのだと分かりました。


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