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【比較レビュー】LUMIX S9とSIGMA fpを両方使って思ったこと


はじめに

わたしは、以下のレビューの通りLUMIX S9SIGMA fpをそれぞれ使用してきました。

長期間にわたって両方使った方は、あまり多くないはず。

そこで、本記事では両者を比較し、サイズの違いやそれぞれのメリット、おすすめのレンズについて紹介します。

結論から申しますと、

ミニマルなデザインや質感を求めるならSIGMA fp

機能性と小ささ、画質、そして価格のバランスがよいものを求めるならLUMIX S9

が向いていると思いました。
本記事が購入を検討されている方の参考になりましたら幸いです。

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外観の比較

以下にそれぞれの外観の写真を示します。

ひと回り、fpよりもS9のほうが大きいのがわかります。
それは数mmであっても、手にすると違いがわかるもの。小さいボディにあって、この差は小さくありません。

奥行きもS9のほうが深いですが、fpにはヒートシンク、S9にはバリアングル液晶が備わっています。

幅については、S9よりもfpのほうがかなり短くコンパクトです。

その一方で、大きいレンズを着けると少し持ちづらく、グリップを後づけしている方も散見されます。

このあたりは、ユーザーによるカスタマイズの楽しみがあると言い換えてもよいでしょう。純正からサードパーティまで、様々なグリップが登場しています。

もちろん、フルサイズミラーレスとしてはどちらも非常に小型軽量といえます。

次は、それぞれのメリットとデメリットをできるだけフラットに紹介します。

S9のメリット

カメラとしての基本的な機能はfpよりS9のほうが優れていると言ってよいでしょう。

fpは2019年に出たカメラであり、2024年発売のS9と5年の開きがあります。
また、Panasonicはミラーレスカメラ開発の先駆けです。AFや連写、手ブレ補正についてはぐうの音も出ません。
そしてそれが、fpユーザーとしてS9を魅力的に感じた理由でもあります。

以下は、わたしが使用していてfpよりも優れていると思ったポイント。S9はfpほどピーキーでなく、使いやすいです。

手ブレ補正
ボディのみで5軸5.5段、レンズとの協調補正で5軸6.5段の手ブレ補正が可能です。歩きながら撮ってもブレないほど。

秒間30コマ(AF追従)
fpよりも10コマ多く、なおかつ高速、高精度な位相差AFが連写の間追従します。つまり、ピントが合わせやすいです。

9,600万画素手持ちハイレゾショット
小型軽量なのに、ものすごく高精細に撮れます。普通、1億画素近くとなるとカメラボディが大型化してしまうのですが、S9はさにあらず。わたしが一番魅力を感じた機能です。

大容量バッテリーでものすごく持つ
S5Ⅱと同じバッテリーを採用しているため、バッテリーの持ちがとてもよいです。MFレンズを使用するとさらに延びます。
公式には、バッテリー1つで
・fpは約280枚
・S9は約470枚

撮影できるとあります。この開きは、けっこう大きいものです。

USB Type-C 給電対応
fpは充電はできますが給電(使用しながら充電すること)はできません。明確なメリットと言えます。
ちなみに、パナソニックは給電動作確認済みのモバイルバッテリーを公開しています。なんというか、えらい……

その他参考となる情報

重量
・約486g (1.08 lb) (本体、バッテリー、SDメモリーカード含む)
・約403g (0.89 lb) (本体のみ)

Lマウントレンズの動作確認情報

fpのメリット

以下は、わたしが2020年からfpを使用してきて感じているメリットです。LUMIX S9と比較したときにより強く感じたものをピックアップして紹介します。

高品位なデザイン
デザイナーの岩崎一郎氏によるシンプルで精悍なデザインが目を引きます。シグマはそれをマグネシウム合金のひんやりとした質感とともに形にしました。質感がよく、とても格好良いです。

小型軽量
重量わずか370g(バッテリー、SDカード込みで422g)かつ、非常に小型。
それもそのはず、フルサイズカメラで最小・最軽量です(2024年10月現在)。

コミュニティ
シグマユーザーのSNSを見ると比較的穏やかな印象です。プロダクトそのものを楽しんでいる方が多いような。
そうしたコミュニティがあることも、fpというカメラの性格を表していると思います。

豊富なカラーモード
シーンに合わせて様々なカラーモードを選択できます。色のバランスを取るというよりは、表現のための機能といえましょう。

SIGMAのブランド
SIGMAは高い品質に裏打ちされたブランド力を有しています。「Made in Aizu」。として、今の時代に日本だけで生産を行うことがどれだけ大変なものなのか、想像もつきません。

※↑SIGMAの品質検査が紹介されています

私がfpを使う理由としては、「シグマのフィロソフィーに惹かれた」ことが最も大きいです。
シグマはFoveonをはじめ、ニッチなプロダクトを多く世に出しています。

電子シャッターについて

LUMIX S9とSIGMA fpには、小型化のために機械式シャッターが搭載されていません。
インターネット上では、そのことによって生じるデメリットに過剰に反応している人もいますが、わたしはさほど心配しなくていいと思っています。
以下の記事でも紹介していますが、通常使用ではさほど問題にならないからです。

それに、メーカーは機械式シャッターを備えるS5Ⅱなどもラインナップしています。

「どれを選べばいいのか?」と青山のLUMIX BASE TOKYOでPanasonicの方に相談すれば、用途に合ったカメラが選べることでしょう。

おすすめのレンズ

以下にLUMIX S9またはSIGMA fpで使用できるおすすめのレンズを示します。
全て使用しレビューしているので、的はずれなものではないはずです。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1

マストバイと言っても過言ではないでしょう。何でも撮れます。正直、これ一本でいいのではないか……便利ズームとは、こういうものを言うのでしょう。
この価格帯のレンズとしては驚くべきコストパフォーマンスです。

わたしは上記のレンズキットを購入したので、それぞれ単品で買うよりも数万円安く購入できました。

レンズは以下でレビュー済です。よければ併せてご覧ください。

LUMIX S 26mm F8

LUMIX S9の登場に合わせて発売されたパンケーキレンズで、意外にも良好な写りをします。
fpにもよく似合い、おそろしく軽いため、ほとんどコンパクトカメラ。両方のユーザーにおすすめのレンズです。

また、本レンズでフォトコンテストの優秀賞をいただきました。ありがたいことです。

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary

本レンズはSIGMA fpのキットレンズとして手に入れ、以来ずっと使ってきました。
開放では柔らかく、絞ればきりりと解像力を増す……

現代にあって、いわばオールドレンズ的な描写の傾向があります。

SIGMAの社長も、1本だけ持っていくなら本レンズと動画で言っていました。お墨付きのレンズ、というわけです。

ライカM-Lマウントアダプター

マウントアダプターを介してライカMマウントレンズを使うのもまた一興。
fpを買った方は、いずれこの「沼」に浸かることになるでしょう。

マウントアダプターは焦点工房のものがおすすめ。わたしはヘリコイド付きのものを使用しています。

なお、以下の記事では、LUMIX S9に色々なレンズを付けてみました。よければご覧ください。

(余談)LUMIX S PRO 50mm F1.4

なぜか、やけに安くなっています。メーカー希望小売価格は 313,500円ですので、半額程度。
気になっていた方はこの機会に検討されるのがよいかもしれません。

おわりに

本記事では、LUMIX S9とSIGMA fpを比較し、サイズの違いやそれぞれのメリット、おすすめのレンズについて紹介しました。

冒頭にも記しましたが、

ミニマルなデザインや質感を求めるならSIGMA fp

機能性と小ささ、画質、そして価格のバランスがよいものを求めるならLUMIX S9

を選ぶのがよいかと思います。

ちなみに、LUMIX S9は2024年10月11日(金)~2025年1月13日(月・祝)の期間にキャッシュバックキャンペーンを実施中

わたしのおすすめは高倍率ズームレンズキットで、2万円のキャッシュバックがあります。

一方のfpは登場から5年経つにもかかわらず、さほど価値が下がっていません。欲しいと思ったときが買い時のカメラだと思います。

本記事が、どちらにするか迷われている方の参考になれば幸いです。

(おしまい)

弊noteでは、他にも以下のような記事を公開しています。ご興味がありましたらご覧ください。


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