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【レビュー】あくまで、ハイレゾ。 LUMIX S9が起こしたカメラのブレイクスルー

カメラの大きさと画質は比例する

カメラにおいて、基本的にはサイズと画質は比例関係にあります(画質の定義は様々ですが)。
画質のいいカメラほど大きい、というのが通説で、感覚的にも理解しやすいです。

それはレンズも同じで、SIGMAのArtラインのように大艦巨砲主義的な、単焦点で1kgを超すようなレンズや、超望遠、いわゆるバズーカたち……
それらは画質は非常によいのですが、レンズと呼ぶにはあまりにも大きい。

そこで、いかにカメラを小型化にしつつ高画質を得るか、ずっと考えてきました。

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小さくて高画質なカメラとは?

わたしが今までに使ってきたものとしては、

SIGMAのFoveon

小さいレンズを中判デジタルで使う

などが挙げられます。

しかし、前者は汎用性に欠け(それでも魅力的ですが)、後者は周辺画質劣化への対処に腐心することになります。

悩んでいたところに、2017年頃、手ブレ補正を利用したマルチショット機能が登場しました。

マルチショットとは、複数枚の写真を連続して撮影し、わずかにずらして合成することで、非常に高画質な画像を得る機能です。

ただし、その多くは三脚への固定が必須で、物撮りが主でした。

そこへ、2024年に「9,600万画素の手持ちハイレゾショット」を搭載したLUMIX S9が登場します。

この機能は、上記の複数枚合成を手持ち撮影時の手ブレを利用しておこなうものです。
しかも、本機はフルサイズ。画質は申し分ないです。

ここに、カメラを小型化にしつつ高画質を得る方法にもう一つの選択肢が生まれました。

ハイレゾショットとの画質比較

以下に通常撮影した写真とハイレゾショットをそれぞれ等倍で拡大した画像をそれぞれ示します。

通常撮影した写真

通常撮影
等倍拡大(通常撮影)

ハイレゾショット

9400万画素
等倍拡大(ハイレゾショット)

このように、ハイレゾショットの方が大きく拡大でき、高い解像度を有することがわかります。

なお、こちらの比較はLUMIX S9にSIGMA MC-21を装着し、70mm F2.8 DG MACRO | Artで撮影しました。

おわりに

本記事では、デジタルカメラにおけるサイズと画質の関係に着目し、それを再構築するカメラとしてLUMIX S9を紹介しました。

普段は気軽に、本気の時はハイレゾショット。

S9は2,400万画素の通常使用と、静物などの撮影での9,600万画素を使い分けることができます。

S9の導入により、個人的に課題に感じていた大型化するシステムの再編画質の再定義ができたと思っています。

本機は「大きいカメラほど画質がいい」という原則のブレイクスルーとなるカメラだと、はっきりと分かりました。


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