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『海がみたくって』

記念日に

天気に誘われて

みに行きたくなって

小石を二つ拾って

密かにポケットに入れ


海を後にする


後ろ髪を引かれる

想いはあるけれど


それでも

少しでも前に進み

後に引けないもの

ぎゅっと胸に抱いて


貝殻や様々な海藻を

横目に見ながら

その場を立ち去った


あの日も確か

こんなことがあった

忘れられない思い出と

忘れ去られた思い出と

入り乱れたなか

自分を見失いそうに

なりながらも


今日と

明日という記念日に

消えそうで消えない

足跡を残して



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