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『記憶の片隅に佇む』

変わる前の記憶飛んでしまって

拙い記憶の緒を手繰り寄せる

鮮明に思い出せなくて歯痒く

半ば諦めざるを得ない空虚さ


そこにこの場所に居たのは確か

外観も中の人も変わってしまった

たわいも無い時の悪戯に過ぎない


端的に楽しかった美味しかったと

自身に言って聞かせるように追憶

あの頃の楽しかった日々を懐かしむ


だから今がある更にこれからがある

足跡が鮮明な方が躍動する気がした

不安と希望と淋しさを胸に秘めて

今秋に希望の砦となる場所を後にした


こつこつと

靴音だけが脳裏を駆け巡る

たった今、貴女に逢ってきたかのように



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