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自分のために頑張った高校サッカー。最後のロッカールームにはいられなかった

冬といえば選手権。

そう感じる人も数多くいるだろう。

選手として経験したことのある高校サッカー選手権大会。あの頃から3年の月日が流れた。

今年は無観客試合で応援もなく、試合自体がいつもとは全く違う雰囲気だった。何より僕にとって、これまでの2年間とは違う選手権だった。

大学3年で体育会サッカー部に所属する僕は、これまでの2年間「1人のサッカープレーヤーとして」選手権を見てきた。しかし今年は、Player!のインターン生として初めて向き合った選手権。

そこにはいつもと違う景色が見えた。

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Twitterで見つけた、あるお母さんのブログ

Player!サッカーアカウント(@Playerapp_sc)の発信を通して、選手権をより多くの人に楽しんでもらいたい!

そんな思いから選手権に関係する投稿がどのくらいあるのか、どのような内容のものがあるのか興味本位でTwitterを徘徊していた。

意気込み、応援メッセージ、思い出話しなどの投稿が数多く見えた。

出場する選手、OBOG、父兄、高校サッカーファン、高校近くのお店などあらゆる立場の人がそれぞれの立場で発言しているのが、案外面白く、気がつくと数時間経っているときもあった。

そんなことをしていると1人のお母さんブログに出会った。
これがまた、感慨深い。

雨の中 車を走らせていたら 何故か涙が止まらなかった。
息子のサッカー、選手権大会準決勝で敗退、
引退が決まり
、
(中略)
親としての役目も一つ終わったと思ったら
なんだか心が空っぽになって
少し寂しくて
(中略)
一緒に喜んだり落ち込んだりした日々が
走馬灯のようにグルグル回ってて
あ〜終わったんだなあ。

ここで気がついた。

保護者や監督、OBOGにとっても"選手権"なのだ。

卒業3年目にしてわかった"選手だけの選手権じゃない"ということ

思い返せば自分の親もそうだった。

体づくりのための献立や笑っちゃうくらいの量の洗濯物、好きなことを不自由なくやらせてあげたいという思いがあったことだろう。自由にサッカーをやらせてもらった。

そしてもちろん家族だけではない。

年間を通して数日しか休みのないであろう顧問の先生や、進路でお世話になり会場でいつも声をかけてくれる他校スタッフの方々、これまで所属してきたチームの指導者の方など。

挙げたらきりがない数の人に支えられてプレーしてきた。

3年前の当時は、怪我していたにも関わらずメンバーに入れてもらっていたが、やっぱり上手くいかず直前でメンバーを外れることになった。

ピッチの外で観ていた選手権は、悔しさのあまりほとんど記憶にない。悔しすぎて最後のロッカールームのときですらその外にいたほどである。

あの頃の自分は周りのことなんて一切考えていなかった。

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高校生の大会は「3年生最後の」がつきものである。

それは、大学生も同じで「学生競技スポーツとして最後の」というタイムリミットが迫ってくる。

選手権を観ていると自分の今と重なった。

まだ4年もある、まだ3年もある、まだ2年ある、そんな呑気なことを思っていた自分に残されたタイムリミットは、残り1年。

再びラストシーズンになった今、去年一昨年は感じなかったことを選手と共に戦っていた1人のお母さんのブログを通して強く感じることができた。

さいごに

自分の競技人生は自分のものだけではなかったことを再確認させてくれた高校サッカー選手権。

1年後にむかえる、学生スポーツ最後のロッカールーム。

自分はどこでどんな思いでそのときを過ごしているのだろうか。

同じチームの選手、大会を運営してくれている学連の方々、スタッフ、こんな状況の中、みんな頑張っている。

自分やチームのためだけではない、"競技を通して応援してくれている人"のためにも、ラストシーズン悔いの残らないように過ごしていきたい。

ピッチ内外問わず。

よし、今年も頑張ろう。

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執筆 はやて @S_hayate_

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