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第四回全国俳誌協会新人賞準賞受賞作『ハンカチのはりねずみ』

 ありがたいことに、先日、第四回全国俳誌協会新人賞の準賞をいただきました。盾や賞金なんて手にするのは初めての経験でしたので、驚いたこと驚いたこと。

 どうやら受賞作は自身のページでも発表していいらしく、みなさん発表していらっしゃるので、ボクもnoteに貼り付けておきます。ただ、ボクの認識が正しければ、どうやら協会誌『俳句展望』及び、全国俳誌協会ウェブサイトに掲載されるらしいです。見る場は他にもあるらしいってことですね。なので、(2023年8月追記:無料で作品が見られる場所がある、というのはボクの勘違いだったようです。なので、句自体は公開しよう、と思い、載せ方を変えました。有料部分は、いつもの俳句画像、受賞コメント、作ったときの背景話などの追加コンテンツってところですかね。結構重要なこと書いてるんで、是非お願いします。)ガメついと思うかもしれないけれど、配信サイトなどで投げ銭サービスの発達した世の中ですから、便乗して、有料記事にさせてもらいました。値段は、スターバックスの新作が飲めるくらいの金額。これを高いと取るか、低いと取るかは人によるかもしれないけれど、作品と、あとひっそりと描いた(絵を描くなんて珍しいことなんですよ?)「はりねずみさん」を見るため、と言いますか、「おめでたいからこれでスタバでも飲みや」くらいの気持ちでご購入いただけたら、とてもハッピーです。すいませんね、えへへ。

ということで、以下作品。


ハンカチのはりねずみ

クレソンがすこしだけとびだしている
その家の朝のうららを祈っていた
ねえきみにうすむらさきの春の飴
「ありがとう」をすこしどもってかすむ鐘
そのあとには黙りあう春コートふたつ
流氷とこんなに難しく、生まれる。
ふふっとなって綿虫の吹き溜まりまでならいいよ
華やいで、風景。いちごミルクがからりと鳴る。
かがやきにまみれてあたたかく帰る
でも次も探り合いから花ミモザ
ぼくいつまでもバカだね きしきしとやどかり
淡雪が星をうつしていて憂鬱
ハンカチのはりねずみずっと一緒に泣いてよ
ゆらゆらと寝覚めて如月を縮む
かたむいて、ああ。きみが真ん中なら大丈夫な春さ。

『ハンカチのはりねずみ』©︎Kaname Tamura 2022

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