見出し画像

インディミュ〜ジシャン、SNS広告運用を試すの巻

時は2021年5月、日本は絶賛コロナパンデミック。
小さいライブハウスは時短営業要請などに応じたり、無観客配信に切り替えたりしながらひっそりと営業を続けています。
そんな中わたしもひそやかに、6月に自主企画イベントを計画していました。

これまで自主企画イベントのたびにやっていた宣伝のひとつ、「フライヤー配り」。
繋がりがある出演者のイベントや、なくとも自分たちのジャンルに近かったり、興味を持ってくれそうな人が多そうなイベントを探しては足を運び、終演後出てくるお客さんに撒き撒きするやつ。
インディミュージシャン、バンドマンなら一度は経験あることでしょう。
あなたがリスナー側なら、一度は見かけたことがあるでしょう。出口の階段とかにずらっとバンドマンが並んで、「今度イベントやります!」「〇〇出演します!」みたいな感じでフライヤー配ってるの。

それがこのコロナ禍でなかなか外出もできない、大きめのライブは軒並み中止。
「フライヤー配り」ができないのです。
箱に置いてもらうとしても、そもそも箱に出入りしている人自体減ってるだろうしな〜。
となると宣伝手段はSNSが主になる。
自分のフォロワー数もたかが知れてるし、共演者のフォロワーや、共演者に興味ありそうな人にもリーチしたいし…
まっ、あと活動自粛で人々のSNSログイン率も上がってるっしょ!ソースないけど!
ということで、SNS広告を試してみました。


わたし、一介の零細ミュージサンなので、マーケティング、分からない。収益化、一切、できてない。
なので目標設定の仕方だとか利益構造とか、その道の方から見たらツッコミどころ満載だと思います。
が、この「やってみた」ことがわたしや周りのインディ戦士の資産になることを願いつつ、忘備録としてここに所感を記します。

広告関係の専門用語などもちょっと出てくると思います。そこは適宜ググってください。

フライヤー配りができないなら、SNS広告を打てばいいじゃない。


これまで1回のイベントにつきフライヤーにかけていた予算
・ 通常の紙フライヤー 1000部 ¥3,000くらい
・ポケットティッシュフライヤー 1000部 ¥8,000くらい

合計2000部に¥11,000くらいかけてます。
なんか色々原価やら人件費やら利益やらの考慮をぶった切って雑な計算をするなら、この2000部を配り切ってチケ代¥2000だとして6人も人が呼べたらトントンですね。
わたくし地底めり込みブラジル顔出し級バンドマンなので、この広告費をかけたところでイベントが黒字になったこととかほとんどないんですけどね。企画までの気が気でなさを紛らわすためにがむしゃらに動いてた部分あった。あ、悲しくなってきた…

それは置いといて、フライヤー印刷代や配りに行く交通費やらを考えたら全然SNS広告ありなんじゃないの、という考えで、未知の世界に踏み出すことにしました。

SNS広告を打つにあたって立てた目標

遠い昔に前職でリスティング広告を運用したことはありましたが、SNS広告はまるで分からん。
どの媒体にいくらかければどれくらいのインプレッション(*広告がディスプレイ上に表示された回数のこと)が得られるかとか、相場がイマイチわからん。
ここでは置きのフライヤーを目にしたとかいうケースは置いといて、配られたのを目にして1インプレッション、で、2000部全部配ったと考えようということにしました。
キリよく10,000円で2000インプレッション超えて、5人お客さんが呼べればいいかな、という目標を立ててみました。
選んだ媒体はinstagramとTwitter。
Facebookは、勉強会だとか、暮らしに役立ちそうなものだとか、もうちょっと意識が高いイベントの方が有効そうな印象があったので外しました。
instagramとTwitterそれぞれに5000円ずつ課金してみることにしました。

instagram広告を設定してみた

instagram広告は、後から調べたらFacebookページ経由で設定した方が詳細な分析などが見れたっぽいのですが、出稿時は全然知らず。
instagramをプロアカウントにしてあると、アプリ上だけで広告出稿ができるのでそのままホイっとやってしまいました。
*instagramプロアカウントについては各自ググのこと😉

広告にしたい投稿を選んで、「宣伝」ボタンをポチ。
広告の目的や、リーチしたいアカウントの属性、地域などをいくつか設定して、決済のクレカ情報、1日の予算などを設定したら広告審査開始です。

画像1

1日の上限予算は¥500、10日間の広告表示を設定しました。
ちなみに広告に設定した投稿はこれ。

instagram広告は、ここにリンクボタンを貼ることができます。
「予約する」という文言でチケット予約フォームへのリンクを貼りました。
審査はだいたい半日くらいで通り、広告配信が始まりました。

instagram広告、はたして結果は

宣伝の結果について、該当の投稿の「インサイト」から簡単なレポートをアプリから確認することができます。
10日間、¥5000での結果はこちら。

画像2

インプレッション 7773。おや、軽々とフライヤーを超えましたね。
肝心のコンバージョン(*目標達成。ここではチケットの予約です)は、、、、
宣伝のタップは「26」とありますが、予約フォームに飛んだ26人全員が予約をしてった訳ではありません。
予約フォームはgoogle formを使用しているのですが、こちらはアクセス元などを分析ができる訳でもなく、また「どこで知りましたか?」的アンケートも入れてなかったので、何人がどこ経由で予約してくれたかは分からず…。
(結果をspreadsheetに出力できて、アクセス元を解析できる安全なフォームツールがあれば超知りてえ〜〜〜作るしかないのかな????)

予約フォームの入力状況と「ウェブサイトのタップ数」を数時間おきに手動でウォッチしていたので、それを照らし合わせた感じ、instagram経由で予約してくれた人は1人くらいでしょうか。
う〜ん、実際今までフライヤー経由で予約してくれた人ってどれくらいなのか計測していなかったから、データとして比較しようがないことにここで気がつきましたね。気付いただけエライね!!!!!!ね!!!

Twitter広告を設定してみた

Twitter広告はPCから設定ができます。
Twitter広告
「キャンペーン」「広告グループ」という概念があったりで、instagram広告より幾分か複雑でした。
アプリ経由のinstagram広告との違いの一つが、1つの課金単位に複数のツイートを広告用ツイートとして設定できるところ。
複数のツイートを設定して、比較してできが良いものを絞り込んだりが容易っぽいですね。
また、通常のツイート(オーガニックツイート)を広告ツイートに設定することもできますが、「プロモーションツイート」といって自分のプロフィールには表示されない広告用に新規で作ったツイートを広告化することもできます。予約投稿待ちのものも使えます。
今回は、オーガニックツイート1件、プロモーションツイート1件づつ設定しました。

オーガニックツイートはこちら。

プロモーションツイートはこちら。

余談ですが、Twitter広告は先に決済情報を設定しておかないと最後まで設定できないので気をつけましょう。
instagram広告は設定が終わってから決済情報入力だったので、その感覚でいて延々詰まりました。

概念や設定が複雑なだけあって、ターゲットのユーザー属性はインスタよりも細かく設定できます。
年齢、地域、インタレストカテゴリはもちろん、誰と誰のフォロワーに似ている層だとか、どんなキーワードに興味を持っている層だとか。
今回は、自分のフォロワー以外へのリーチが目的なので、共演者や、共演者に興味を持っていそうな人が好きそうなアーティストのフォロワー層などを設定しました。
インスタと同じで、1日の上限金額は¥500で設定。コンバージョンはwebサイト(予約フォーム)へのアクセス。
プロモツイートの審査に1日半くらい、オーガニックツイートの審査はそこからさらに半日くらいかかり、無事通過。

Twitter広告の結果は

スマホアプリの方でも、簡単なレポートは見れるのでデイリーでチェックしていました。

1日目の結果がこれ。とても嬉しそうですね。

スクリーンショット 2021-05-24 21.55.29

後から確認してみると、3,528インプレッションでした。
フライヤーの総計配布数を軽く超えましたね、500円で…

最終的な結果がこちら。

スクリーンショット 2021-05-24 22.00.29

合計28,132インプレッション。
ちなみに、A4サイズのフライヤー片面カラーで28,000部刷るのには4万円くらいかかります。ワウ。

リンクのクリック数はインスタ広告の26クリックよりかなり少ないですが、おそらくTwitter広告経由で来たであろう予約は3件くらい。
確実な計測は取れていないので、かなりふわっとした数値ではありますが、今回広告費 ¥10000で取れた予約が合計4件くらい。
目標の5件には達しなかったのですが、まずまず合格なんじゃないでしょうか。

SNS広告を出稿してみた所感

フライヤー配りの代替手段として、体感としては「大アリ」な気がします。
単身、イベントに乗り込んで紙フライヤーを配りに行くあの緊張感や、目があった人にスルーされるときのなんとも言えない気まずさ、手間などを考えると設定がちょっと複雑だとかなんて全然たいしたことないです…
これまでフライヤー配りの効果を計測してこなかったので、コンバージョンを数値比較しようがないことだけが悔やまれますが。今度やることあったらちゃんと数値取ろう。

フライヤーだと、お客さんとしても、予約するのにスマホを起動して、QRコードからアクセスして…とかのワンクッションが入りますが、こっちだとワンクリックで予約フォーム飛べますしね。
ポケットティッシュという物理的なインパクトは与えられなくなりましたが、アートワークや、告知をラップにして動画にするなど創意工夫を凝らしたつもりです。

今回はイベント宣伝の一手段として「フライヤー配りをSNS広告に置き換える」ことを書きました。
「おっ?!今日めっちゃ予約増えてる!何があったんだ!」と思ったら広告じゃなくて、確認したら共演者さんが改めて告知してくれていた、というケースもあったので、広告だけじゃーどうにもならないことは骨身に沁みて承知済みです。

ということでインディ戦士の皆さま、参考にしていただけると幸いです。
参考にした結果、あなたがSNS広告で大成功を収められましたら普通に嫉妬します。その時はノウハウ教えてください。

ちなみに今回広告したイベント、6/26に大塚MEETSでやるんですよね。
万が一これで興味を持っていただけたら遊びに来てくださいね。
人数限定なのですが5/24現在、まだ空きあります。

この企画について詳しくはこちら。

ご予約はこちら。

長文ですが読んでくださってありがとうございました!
あなたのなんらかの活動に幸あれ〜〜〜〜〜

この記事が参加している募集

やってみた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?