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よくある心中大騒ぎ

夕飯を冷製パスタにしようと思った。

オクラと納豆と山芋と温泉卵、ノリにゴマに浅葱というのを頭の中で考えていたのだが、出汁を作ろうとして鰹節も昆布も切らしていることに気が付き、うーん・・・麺つゆで何とかしようと気を取り直して再び動き出す。

が、山芋をすり下ろそうとして先日年代物のおろし器が壊れたので捨てたことを思い出す。おーまいがっーー!

もう、どうしようかな?
しかし、包丁で刻んで叩いたら良い粘り気が出たのでよし。さあ、先に進め。

冷蔵庫を開けて、卵の賞味期限が切れていることに気が付き、再び挫折。何でだようっ、温泉卵の出汁は作ったのに。

当初予定していたのとは大分違うのだが、作業を中断するわけにも行かず、何とか山芋とオクラ、納豆、ゴマ、浅葱の冷製パスタの出来上がり。

思ったのと違うが、何故だかkちゃんは大絶賛して食べてくれた。くじけずに頑張って良かった。

と、一連の経過を書いてて思うのだけど、大抵のうまく行かないことの原因は準備不足が原因やねと言うこと。
私は何に関しても機転が利かないタイプなので仕事でも何でも強迫神経症的に準備する。不器用だからだ。そのためまだ決まっていないことがあると「何やってんだ、早く決めてくれ。」とイライラし、「予算が分からない」などと上司が言えば「何でだよ。いつまで分からないんだよ。」とげんなりする。

まあ、仕事の話はもうやめよう。

オオボケ野郎なので前準備をする癖があるのだけど、今日は何も考えず台所に立ったものだから上記のような壁が何度も立ちふさがり、それを傍から見ている人間や猫たちは「なんだ、なんだ?どうした、どうした?」と注目しているわけである。
そうそう、私はパニックになっているときも、傍からみると無言で静か。だから何が起こっているのか分からない。良くも悪くも。

しかし、猫たちは非言語コミュニケーションの達人、いや達猫なので、私の動きが止まり度に、「にゃ?」と自分たちも動きを止め、どどどど!と走り寄って来るのだ。顔を見上げて「にゃああ!?にゃあああ!(どうした?大丈夫か?がんばれいっ!がんばれいっ!)」と騒ぎだし、私が何か解決策を見つけ出して動き出すと、「やれやれ、良かった。」と踵を返し、二匹とも玩具の方へ戻って行く。

kちゃんとしては「今日はずいぶん猫たちが騒いでたね。何なん?あれ?」というところなのだが「いやあ、今日のはまた美味しかったねー、よく考えつくねー。」と満足げにお腹をさすっている。

たかだか気軽に作ろうと思ったパスタで色んなことを考えてしまったのだが、私の一挙一動が猫たちにストレスを与えているのではないか?と申し訳なく思う今日この頃。

「まあまあ、考えたところで、そうそう変われませんて。」と言わんばかりに両サイドでグルーミングしている猫たちは、この世に出でてまだ一年も生きていないというのに、まるで仙人・・・いや、仙猫に見えることがある。

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