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N.Y.式ハッピー・セラピー(2003年/アメリカ)に学ぶアンガーマネジメント

エキセントリックなセラピストとその気弱な患者の奇妙な関係を描いたコメディ。
出典:Yahoo映画

心理の学生だった頃に、何気に選んで観た映画です。
当時の自分が思った”こんなカウンセラーになりたいな”のベストスリー。そんなセラピスト像が出て来ます。しかし、もう無茶苦茶です。ああなりたいけど、なったらなったで間違いなく逮捕されます。(笑)決して、なれないし。

しかし、単なるコメディでは終わりません。
どの辺が見どころ?と言うと、アンガーマネージメント(怒りの管理の仕方)の真実がきちんと描かれています。主人公のような自他共に認める”良い人”って、結構多いのではないでしょうか。それが大問題なんですよね、実は。
そのまま行くと、幸せを逃すどころか、病気にすらなってしまう。あるいは、その延長線上に犯罪があると言っても過言ではないくらいです。

この映画は、途中経過として、笑う人は大笑いします。でも、主人公のアダム・サンドラー寄りの性格の方は、イライラするかも知れません。その代わり、観るだけで何か気づきが得られ、大きなものを乗り越えるきっかけになる可能性も大です。

ところで、多くの映画紹介では、
主演は『アバウト・シュミット』の名優ジャック・ニコルソンと『パンチドランク・ラブ』の人気コメディアン、アダム・サンドラー。と記されています。

ええ、もちろん『アバウト・シュミット』も良いのですが、私の人生の中で、初めてジャック・ニコルソンの映像を観た時の事は、今でも鮮明に覚えています。

それが1980年アメリカの『シャイニング』でした。もう、とにかく、怖かった。狂気に満ちた怪演に、子供の私は、ひたすら怯えていました。

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その後も幾つもの作品に登場なさっていたけれど、2007年アメリカの『最高の人生の見つけ方』も印象的でした。

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ここでは豪放な実業家エドワード役として登場し、自動車整備工役のモーガン・フリーマンと共に旅に出て、人生で一番大切なものをゲットします。ラストシーンでの秘書の計らいに、こらえていた涙腺が崩壊したという人は多いのではないでしょうか。

ところで、これを書き始めた時は、ニューヨーク式ハッピーセラピーの面白さを話そうと思ったのですが、やはり、ジャックニコルソンという名優のことに触れると、全てが良い意味で崩壊してしまうみたいです。

何が凄いかって、まず、顔が凄い。顔が凄いという褒め方もどうか?と思うけれど、本当に凄いと思う。ホラーにもコメディにもヒューマンドラマにも行ける。そして、その存在一つで、どんな話も平凡ではなくなる。全てが印象的なコマになってしまう。

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そして、元々良く出来ている作品だとしたら、彼が出演するだけでさらによくなってしまう。つまりは、大ファンなだけだろ?と言われそうですが、ほんとに全くその通り。存在感が凄い。

ちなみに、ロン・パールマンも好きです。(ぼそっ)

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結局、ほとんどの映画の共通テーマは『人間』。あるいは『人間の〇〇。』。そこで発揮されるキャラとしては半端ない。(顔が凄いだけじゃない。)

前回、人は投影によって映画や全てのアートを楽しんでいるという書き方をしたのですが、時には、真似できない、投影すら出来ない人物像に感動を覚えることもあるようです。

最後におまけ。

ディカプリオがジャックニコルソンの顔真似しているところ ↓

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素晴らしい。ディカプリオも素晴らしい。真似したくなる気持ち、分かる。私もやった。そして開腹手術後の患者さんに、泣き笑いしながら怒られた。

今日も最後まで読んでいただけて大感謝です。今日も良い一日でありますように。

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