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美術館の中と外で🌸 「桜のアート」 &「お花見」をあわせて楽しめる都内の美術館 5つ【2022年】

SNSを眺めていると、桜をはじめとした春らしい花の写真が増えてくるこの時期。大人数で集まってのお花見はまだ難しくても、お散歩がてら満開の桜を楽しみたいですよね。

美術館では、庭園内に多くの桜が咲いているところもあれば、この時期にあわせて「桜」をテーマとした展覧会を開催しているところも。折角なら「桜のアート」と「本物の桜」、あわせて楽しんでみませんか?

日本画から現代アート、デジタルアートまで。2022年に都内の美術館で開催される「桜をテーマにした展覧会」と「近隣のお花見スポット」を、各所の開花状況のリンクと合わせて5つご紹介します。

① 「ダミアン・ハースト 桜」展 / 国立新美術館

六本木にある「国立新美術館」。六本木駅から国立新美術館までも桜並木、敷地内にも桜の木が並び、黒川紀章建築の曲線を描いたガラス張りの建物と並べて見るのも美しいですね。

2022年3月29日撮影。曇り空ですが、満開です🌸

そんな国立新美術館で現在開催中なのが、イギリスを代表する現代アーティスト ダミアン・ハーストによる「ダミアン・ハースト 桜」展。ダミアン・ハーストといえば、サメや牛をそのままホルマリン漬けにした作品や、ハエや蝶などの昆虫を使い、「死」をテーマとした作品が有名。今回の「桜」のシリーズも、「美と生と死についての作品」と語っています。

「ダミアン・ハースト 桜」展 会場風景。大判の作品が並び迫力があります。

会場には、「桜」シリーズ作品から作家自身が選んだ24点の大型絵画が並びます。一見、同じような作品に見えますが、近くで見ると、色や視点など全く違った作品なのが印象的です。

遠くから見ると桜ですが、近づくと全く異なる雰囲気に見える作品です。

ちなみに、六本木周辺には、21_21 DESIGN SIGHT, サントリー美術館、森美術館と大きな美術館が集中し、それぞれ桜も美しい場所なので、1日かけてあわせて巡ってみるのも楽しいですね。

2022年3月30日撮影。六本木駅から国立新美術館まで続く桜並木。夜桜もライトアップされてキレイです。

▼ 六本木周辺の開花状況

②「博物館でお花見を」 / 東京国立博物館

都内屈指の「桜の名所」といえば、やっぱり上野恩賜公園!

公園内には、東京都美術館、上野の森美術館、国立科学博物館など、さまざまな文化施設がありますが、「東京国立博物館」では、毎年桜の時期に「博物館でお花見を」と題して、本館の各展示室に桜をモチーフにした日本美術の作品を展示しています。

2022年3月31日の上野恩賜公園の様子。こちらも満開です!

日本を中心とする東洋の約12万件(!)もの美術作品と考古遺物を収蔵する東京国立博物館。例えば、18世紀の鳥居清長筆≪飛鳥山花見≫や、17世紀の伝俵屋宗達筆≪桜山吹図屛風≫のような絵画の他、陶芸、着物、(刀の)鐔など、さまざまな道具の中に取り入れられてきた桜のモチーフを楽しむことができます。

東京国立博物館エントランス (2022年撮影) 「博物館でお花見を」のバナーもでています。

この期間、美術館の本館北側の庭園が開放されソメイヨシノをはじめ、約10種類の桜をベンチでゆったりと楽しむこともできます。

▼ 上野恩賜公園の開花状況

③ 「第9回 郷さくら美術館 桜花賞」「桜百景展 vol.26」展 / 郷さくら美術館

公園で座って見る桜も良いのですが、個人的には、歩き続けながら見る目黒川の桜並木の風景がとても好きです。川を挟んで両側に満開の桜が見えるのがなんとも言えず良いです。

目黒川の桜並木 (2017年撮影)

そんな目黒川近くにあるのが「郷さくら美術館」。現代日本画の専門美術館です。桜の季節だけではなく「満開の桜を日本画で楽しんで頂く」というコンセプトのもと、桜がモチーフの屏風作品を含めた大作十数点を常設する展示室を設けているというユニークな美術館です。

2022年の桜シーズンには、若手日本画家30名による「桜」をテーマにした作品の展覧会「第9回 郷さくら美術館 桜花賞」展と、加山又造、中島千波らによる満開の桜の作品だけを展示する展覧会「桜百景 vol.26」展をあわせて開催。

夜も美しい目黒川の桜 (2018年撮影)

まさに、美術館の中でも外でも、満開の桜を楽しむことができそうです。

▼ 目黒川周辺の開花状況

④ 「美術館の春まつり」展 / 東京国立近代美術館

桜の名所と言えば、皇居付近も複数のお花見スポットがありますよね。北の丸公園や千鳥ヶ淵、少し足を伸ばせば靖国神社まで行けてしまう絶好のお花見スポットにあるのが、「東京国立近代美術館」

皇居はお堀にうつる桜も美しいですね。

4月10日まで、「美術館の春まつり」展として、会場の一室に菊池芳文《小雨ふる吉野》や、川合玉堂《行く春》(重要文化財)など、桜をテーマにした絵画や、染織、陶磁、竹工などが並びます。

東京国立近代美術館には、お堀沿いの景色を見渡せる展望休憩室「眺めのよい部屋」もあり、静かな美術館の中から外の風景も楽しめるのも嬉しいですね。

「眺めのよい部屋」からは、アントニー・ゴームリーの≪反映/思索≫と一緒にお花見できますね

▼ 皇居周辺の開花状況

⑤ チームラボプラネッツ

最後は デジタルアートの桜をご紹介。東京・豊洲にある「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」は、春限定で「桜」をモチーフにした空間に変化しています。

巨大なドーム空間の展示室では空間いっぱいに桜が咲き渡り、チームラボプラネッツの中でも特徴的な、”来場者がはだしになって水の中を歩く作品”では、水面を泳ぐ鯉が人々にぶつかると、桜に変化して散っていきます。

人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング - Infinity (プレスリリース画像より)

豊洲付近では、ららぽーとをはじめ、大通りや運河沿いが桜並木となっています。遊歩道をのんびり散歩しながら楽しめるのが良いですね。

▼ 豊洲さくらMAP

美術館では大声で話す方もいらっしゃらないので、そういった意味でもちょっと安心してお花見できますね。心地よくて開放的な今の時期ですが、密は避けて、お散歩がてら「桜アート」と「本物の桜」をあわせて楽しんでみませんか?

今年も素敵な桜の風景がたくさん見られますように 🌸

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