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47都道府県 行ってみたい・もう一度行きたい 美術館 【近畿地方編】

 「こんな時だからこそチャレンジしてみたい、 《おうちでアートを楽しむ10の方法》」の2つ目。

② 外出できるようになったら行きたい美術館をリストアップしてみる。

 今回は【近畿地方】(三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)。( 【北海道&東北地方編】【関東地方編】 【中部地方編】はこちら)

※ 選んだ美術館・アートスペースのポイント

・「まだ行ったことがないけれど行ってみたい美術館」と「もう一度行きたい美術館」をピックアップ(※ 行ったことがないところを優先)
・ここでしかみられない作品や特徴的なコレクションがある
・建築に特徴がある
・コアなアートファンでない方にもオススメできる

24) 三重県:ルーブル彫刻美術館

 なんかもう、外観写真のインパクトがすごすぎて… 

ルーブル彫刻美術館

ルーブル 彫刻美術館 外観 (Wikipediaより)

 B級スポット的なものかと思いましたが、正式なルーブル美術館の姉妹館で、パリ・ルーブル美術館をはじめ、大英博物館、メトロポリタン美術館、ローマ国立博物館などの彫刻作品から直接型を取り復刻された作品を展示しているのだそうです。本家のルーブル美術館にある、あのガラスのピラミッドも、本家の1年前に完成していいたのだとか。建築は黒川紀章さん。開館時にはルーブル美術館館長が訪れたそうです。学芸員さんのいない”名ばかり美術館”とも書かれていますが、気になる美術館です。

 このほか、藤島武二, 黒田清輝, 佐伯祐三ら日本の近代洋画のコレクションが充実した「三重県立美術館、伊勢志摩国立公園内にあり 五ヶ所湾を望む「伊勢現代美術館、私立美術館で 池田満寿夫の陶彫「般若心経シリーズ」を所有する「パラミタミュージアム、博物館ですが 木造の広大な内藤廣さんによる建築が特徴的な「海の博物館なども気になる施設です。

海の博物館

海の博物館 (海の博物館webページより)

25) 滋賀県:MIHO MUSEUM

 ルーブル美術館ガラスのピラミッドで知られる中国系アメリカ人のI.M.ペイによって桃源郷をモチーフに設計された美術館。環境を保護するため全体の約80%が地中に埋設されているそうです。コレクションは、茶道具、神道・仏教美術、書画、陶磁器、漆工など多彩な日本美術からはじまり、日本から古代オリエントにわたるコレクションは約3,000件。そのうち常時約250~500点を公開しているそうです。コレクションのなかには、曜変天目茶碗の現存4点のうちの1点(重要文化財のもの)も

 このほか、昭和初期に建てられた町屋をオルタナティヴ・スペースにリノベーションしたスペースで 障害者アートを中心に新たなアール・ブリュットの作家の発掘に取り組むボーダレス・アートミュージアムNO-MAや、2017年からリニューアル整備中の「滋賀県立近代美術館も気になる美術館です。

 また、佐川急便創立40周年を記念してつくられた「佐川美術館」は 広大な水庭に浮いたように見える建築が美しく、地下展示室と茶室で構成された樂吉左衞門館では厳かな雰囲気の中で作品が鑑賞できる素敵な美術館で また訪れたい場所です。

26) 京都府:京都市京セラ美術館(旧京都市美術館)

 今年3月21日に開館予定だったのが延期となり、ついに本日、5月26日に事前予約・定員制にて一部開館した美術館。公立美術館としては上野の東京都美術館に次ぐ日本で二番目の公立美術館であった「京都市美術館」を大規模改修したもの。建築家・青木淳さんによるリノベーションで、歴史ある建築を生かしつつ、エントランスや展示室を大規模にリニューアルしているようです。また、現代美術に対応する新館「東山キューブ」が新設され、開館記念展として「杉本博司 瑠璃の浄土」が開催されるなど、こちらも気になります。

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写真は リノベーション前の京都市美術館 (2015年撮影)

 このほか、2019年に開館したばかりで 琳派から円山四条派、京都画壇の作品を中心に、円山応挙、与謝蕪村、伊藤若冲、竹内栖鳳、上村松園といった絵師たちの作品を中心としたを所有する「福田美術館、築約100年の名建築「大山崎山荘」を利用した本館と 安藤忠雄さん設計の「地中の宝石箱」「夢の箱」のなかで民藝運動ゆかりの作品やモネ《睡蓮》等を展示する「アサヒビール大山崎山荘美術館」も訪れてみたい美術館です。

 そして、琳派や伊藤若冲など 約1000点に及ぶ日本美術コレクションの素晴らしい細見美術館や、平安時代から江戸時代にかけての京都の文化を中心とした文化財をコレクションし 見応えがある 京都国立博物館などは何度も訪問したいです。

とらりん

京都国立博物館の公式キャラクター・「トラりん」は、尾形光琳の「竹虎図」のトラがモチーフになっているそうです。(2015年撮影)

 また、京都には美術館だけでなく、アートを取り入れたホテルも多数あってこちらも魅力的です。宿泊して1日作品と一緒に過ごしてみたいですね。

 閉館してしまいましたが「フォーエバー現代美術館」も素敵な美術館でした。

27) 大阪府:太陽の塔(生命の樹)

 いわずと知れた、1970年の大阪万博のためにテーマ館の一部として建造された岡本太郎さんの代表作。塔の内部は「生命の樹」と呼ばれる生物の進化というテーマに沿った展示物が置かれており、万博後は非公開とされていましたが、何度かの限定公開を経て2018年3月19日に再び公開され、予約すれば個人でも見学が可能となりました。また、これに合わせて万博開催当時、テーマ館地下展示「いのり」に設置されていたものの 閉幕後行方不明となっていた「地底の太陽」も復元されました。

 また、太陽の塔の近くの南茨木駅には、ヤノベケンジさんによるサン・チャイルドの巨大な像もあり、こちらも併せて伺いたい場所です。

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サン・チャイルド / ヤノベケンジ  (2016年撮影)

 このほか、森村泰昌さんによる個人美術館で 森村さんの作品を常設で楽しむことができる「M@M(モリムラ@ミュージアム)」や、あべのハルカスも手掛けた建築家・シーザー・ペリによる建築が印象的で 具体美術協会の作品などを中心に戦後の作品をコレクションし、現代アートの企画展も充実している「国立国際美術館」は、企画展もユニークで繰り返し訪れたい美術館です。

 また、安藤忠雄さんの独創的な建築の「大阪府立近つ飛鳥博物館」「大阪府立狭山池博物館」のほか、2021開館予定で 5700点を超えるコレクションを所有する「大阪中之島美術館」も気になる美術館です。

 美術館ではありませんが、食堂の壁面に淺井裕介さんの作品が施されていたり、エレベーターホールに川内倫子さんの映像がながれてる「アートステイなんば」も再度宿泊したいホテルです。

28) 兵庫県:横尾忠則現代美術館

 美術家・グラフィックデザイナーの横尾忠則さんの作品約3,000点をご本人からの寄贈・寄託作品を中心にコレクションする美術館。絵画、版画、ポスターなど、多岐にわたる作品群を見ることができるようです。兵庫県立美術館王子分館の西館をリニューアルしたもので、建築は村野藤吾さん。館内のカフェでは、横尾忠則さんの作品をモチーフとした食器などが用いられているようです。

 このほか、ファッションをテーマにした公立で日本初の美術館で ロココから現代までの服飾史を彩るコレクションを所有する「神戸ファッション美術館」、西日本最大級の美術館で 安藤忠雄さんによる建築や ヤノベケンジ さんによる巨大な立体作品「サン・シスター」の屋外展示が印象的な「兵庫県立美術館」も訪れたい美術館です。

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サン・シスター / ヤノベケンジ (兵庫県立美術館)  2015年撮影

29) 奈良県:入江泰吉記念奈良市写真美術館

 奈良大和路の風景や文化財を撮りつづけた写真家・入江泰吉さんの作品を中心に、コレクション・展示を行っている写真美術館。黒川紀章さんによる建築は、新薬師寺の隣という環境に留意して 展示室の大部分を地下に埋め込んだ構造ガラス張りの壁面の上に大きな瓦葺き屋根が乗り、浮かんだように見える外観も気になる美術館です。

入江泰吉記念奈良市写真美術館

入江泰吉記念奈良市写真美術館 外観 (公式webサイトより)

 また、大阪の国立国際美術館と同じく 大橋化学工業の元社長であった大橋嘉一のコレクションを所蔵する「奈良県立美術館」のほか、4つの国立博物館のうちのひとつで 仏教美術を中心とした文化財が収集されている「奈良国立博物館」も行ってみたいです。

30) 和歌山県:熊野古道なかへち美術館

 金沢21世紀美術館などを手掛けたSANAAが最初に手がけた美術館。”美術作品を新しい空間で見せ、アートを通じた交流の場を生み出す” という構想のもと設計されたそうです。展示室をガラス張りの回廊が囲むような構造になっていて、建物の内部から古道の美しい風景を眺めて過ごすことができるようになっているのだとか。古道を歩く人も気軽に立ち寄れるスポットになっているようです。

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熊野古道なかへち美術館外観 (公式webサイトより)

 黒川紀章さんによる建築で、佐伯祐三コレクション、イサム・ノグチ、フランク・ステラ、マーク・ロスコら現代美術コレクションなど一万点以上を収蔵し、国内屈指の質と量を誇る近・現代版画コレクションも有するという「和歌山県立近代美術館」も気になる美術館です。

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 こうして調べてみると、関西は、京都画壇による美術であったり、仏教美術であったり、また具体美術協会関連作品、地元出身の森村泰昌さんやヤノベケンジ さんなど、地域色の濃いコレクションが多く見られる美術館の数も多くて魅力的ですね。

 次回は【中国・四国地方】(鳥取、島根、岡山、広島、山口、香川、愛媛、徳島、高知)をみていこうと思います。

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そのほかの地方はこちら。


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