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47都道府県 行ってみたい・もう一度行きたい 美術館 【北海道&東北地方編】

 「こんな時だからこそチャレンジしてみたい、 《おうちでアートを楽しむ10の方法》」の2つ目。

② 外出できるようになったら行きたい美術館をリストアップしてみる。」

 もし外出できるようになっても、しばらく遠出は厳しそうですが、行けるようになることを祈りつつ。

 47都道府県を一度に挙げるのが大変だったので、まずは北海道〜東北で美術館&アートスペースを選んでみました。

 ※ 選んだ美術館のポイント

・「まだ行ったことがないけれど行ってみたい美術館」と「もう一度行きたい美術館」をピックアップ(※ 行ったことがないところを優先)
・ここでしかみられない作品や特徴的なコレクションがある
・建築に特徴がある
・コアなアートファンでない方にもオススメできる

 それではいってみましょう。

1) 北海道:安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄

 彫刻家・安田侃さんの名前を知らなくても、都内を歩いているとその彫刻を目にしたことは多々あるかと思います。(私もそうでした。東京ミッドタウンの中の卵形の白い彫刻とかです。)70,000m²を超す敷地に40点以上の安田侃さん彫刻が展示されています。小学校の跡地につくられ、旧校舎をつかった展示棟と広大な自然の散策が気持ち良い場所です。

 このほか北海道では、公園自体がイサム・ノグチさんの巨大な彫刻作品となっているモエレ沼公園、水に浮かんだような建物が印象的な札幌芸術の森美術館なども再訪問したいです。また、今年は12月から札幌国際芸術祭2020も開催予定なので、こちらも楽しみです。

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(2014年 札幌国際芸術祭の時の札幌芸術の森美術館)

2) 青森県:弘前れんが倉庫美術館 (2020年オープン予定)

 明治・大正期に建設され、戦後はシードル工場として利用されていた煉瓦倉庫が建築家・田根剛さんによってリノベーションされ、今年4月にオープン予定だった美術館。(新型コロナ影響によりオープニングは延期。)サイト・スペシフィック:場所性(「創ること」「見せること」「収蔵して歴史に残すこと」)、タイム・スペシフィック:時間性( 異なる展示のリズムと柔軟な空間の使い方)を展示・コレクションの特徴とするそうです。

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(弘前れんが倉庫美術館としての改修前、「AtoZ Memorial Dog」として訪問したときに撮影)

 青森には他にも、SANAAの西沢立衛さん設計で 草間彌生さんの屋外彫刻をはじめとした多数のサイトスペシフィックな常設作品を有する十和田市現代美術館、青木淳さん設計で奈良美智さんの「あおもり犬」ほか青森出身アーティストのコレクションに手厚い青森県立美術館、安藤忠雄さん設計でアーティスト・イン・レジデンスも行っている青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)など、魅力的な美術館が多数ありますね。

3) 岩手県:岩手県立美術館

 萬鐵五郎、松本竣介、舟越保武といった郷土の美術家たちの作品を中心にコレクションする美術館。シンボルマークは、高校時代を岩手で過ごしたグラフィックデザイナーの福田繁雄さん。日本設計による地元岩手のオニグルミや南部鉄器などの素材を取り入れた建築も気になります。

 このほかにも岩手には、岩手にゆかりのある福田繁雄デザイン館や、萬鉄五郎記念美術館といった美術館もあり、面白そうです。また、野外彫刻美術館の石神の丘美術館も散策に気持ちが良さそうな美術館です。

4) 宮城県:感覚ミュージアム

 視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といった、私たちの持っている五感をテーマとするミュージアム。「ダイアローグゾーン(身体感覚空間)」と「モノローグゾーン(瞑想空間)」、そしてその空間を繋ぐ「トラバースゾーン」の3つのゾーンで構成され、建物がまるごとアート作品のようになっているそうです。インタラクティブなメディアアート作品を中心に構成されているようで、子どもも大人も楽しめそうな美術館です。

 伊東豊雄さん設計で「柱」のない建築が特徴のせんだいメディアテークや、宮城に拠点をおく建築家・阿部仁史さんによる鋼板を用いたユニークな建築の私立美術館・菅野美術館などの特徴的な建築を有する施設も気になります。

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(今年は開催年ではありませんが、Reborn-Art Festivalもまた行きたいです。写真は2019のもの。)

5) 秋田県:秋田県立美術館

 藤田嗣治作品を核とする平野政吉コレクションを有する美術館。このコレクションは1930年代の藤田の画業を俯瞰する作品群だそうです。特にこの美術館のために「秋田の全貌」というテーマで1937年に制作された、幅20.5m×高さ3.65mの大壁画《秋田の行事》は一度本物を見てみたいです。建築は安藤忠雄さん。水庭や天然御影石をつかった吹き抜けの螺旋階段なども気になります。

 秋田県ゆかりの作家を中心にコレクションする秋田県立近代美術館も彫刻の丘・彫刻の小道・彫刻広場といった屋外彫刻も多数あり、気持ちが良さそうです。

6) 山形県:土門拳記念館

 日本初の写真美術館で、写真家・土門拳の作品を約7万点所有する土門拳美術館。写真だけではなく、谷口吉生さんによる自然環境と調和した建築、グラフィックデザイナー・亀倉雄策さんによる入口正面に銘板・ポスター・チケット、彫刻家・イサム・ノグチさんによる中庭の彫刻とベンチ、華道草月流三代目家元勅使河原宏さんによる庭園とオブジェなど、展示以外にも見どころが多数ありそうです。

 また、山形県庄内地方の大地主であった本間家が収集した品を保管、展示する本間美術館も、コレクションだけではなく、京風の純和風建築「清遠閣」と、壮大な庭園「鶴舞園」も興味深い美術館です。ちなみに、美術館のロゴに描かれているかわいいキャラクターは、同館の有する長沢芦雪《狗児図(くじず)》をモチーフにした「くーたくん」だそうです。かわいい…

長澤蘆雪

(本間美術館Webページより)

7) 福島県:諸橋近代美術館

 サルバドール・ダリの絵画・版画・彫刻作品など約340点(!)を中心に、セザンヌ、シスレー、ルノワール、ピカソなど西洋近代絵画作品を有する美術館で、ダリの作品は世界第4位の所蔵数、アジアで唯一のダリ常設美術館です。個人的にはダリの彫刻コレクションも面白かったです。また、作品もさることながら、磐梯朝日国立公園内の5.5万㎡以上の敷地内に約2000㎡の面積で建てられている美術館が、作品から美術館用地・建物もすべてスポーツ用品小売のゼビオ株式会社創立者・諸橋廷蔵さんによって個人的に収集されたものだというのにまた驚きます…

 また、築140年の蔵をリノベーションしアール・ブリュットを中心とした展示を行うはじまりの美術館も再訪したですし、DNPが”グラフィックデザインやグラフィックアートの優れた作品や資料を貴重な文化遺産として次世代に継承するためのアーカイブ・センター”として運営するCCGA現代グラフィックアートセンターにも行ってみたいです。

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 次回は、関東甲信越地方の美術館を見ていきたいと思います。

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