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自社サービス

今日はうちの自社サービスについて書いていこうと思います。
少しでも多くの方に知っていただけると嬉しいです。

アグリテック

会社を作った最初の頃、SESとは別に自社サービスを始めたいと思っていたのですが、中々良いアイディアが浮かびません。
元々Webサービスを作りたいと思っていたのですが、どれも考えるだけで中々前に進めないでいました。
今思うと、ごちゃごちゃ考える前にやってみれば良かったじゃんと思いますが、当時は自分が100%満足するものでないといけないという思い込みが強かったのです。

ですがそんな日々は、社員との飲みの席の一言で終わりを迎えます。

「農業とITを混ぜたビジネスなんてどうですか?」

彼は自宅でLEDを使用した水耕栽培の検証をしていて、実際に野菜を育てているとのことでした。
確かに家庭栽培でLEDを使えば季節に左右されず様々な野菜を育てられるし、家庭用であれば十分需要はありそう。

彼に会社でやらないかと相談を持ちかけ、了承を得て研究を開始することにしました。
<2018年>

そうそう上手くはいかない

そこから事務所の空きスペースを利用して栽培検証を開始しました。
栽培検証は上手く進んでいたのですが、じゃあこれを具体的にどう市場に出すのか、そもそも需要はあるのか、わからないことだらけです。

大型の栽培プラットフォームを作って売るという話も出ましたが、既に植物工場を運営する巨大企業に資金面でも設備面でも勝てる訳がありません。
アグリテック関連のセミナーにも参加し、なんとか状況を打開しようと動きましたが、逆に方向性が広がるばかりで中々まとまりません。

大志を抱くことは大切ですが、できることを一つひとつ着実に積み上げないとなんにもなりませんね。

まずはできることをという考えのもと、家庭向けに野菜を栽培できるもプロダクトを作ろうという話にようやくまとまり、それに合わせた検証を進めることにしました。
<2019年-2020年>

未知の世界

さて、ではどうやって家庭向けの製品を作ろうか。

世に出す製品を作ろうとなると、LEDの光のレベルはどうするか、筐体の素材はどうするか、水をどのように循環させるか、操作はどうするか、課題が山のように湧いてきます。

課題に挙がった内容を専門的に勉強してきたメンバーはうちにはいません。
なので全員で調べて勉強しながら、時には専門家にお話を伺いながら進めていきました。

試作機は2-3台製作したし、時には自分たちでホームセンターで調達したものを組み上げる等してひたすら検証を行いました。
この時間は本当に長かったし、メンバーも大変だったろうなと思います。

またこの時期はコロナ禍ということもあり、人が家で過ごす時間が増えたと報道されていました。
我々のプロダクトは家で使うものなので、この時期を逃せないとすごく焦りました。
<2021年>

頭を柔らかく

そもそもこれだけ時間がかかった原因は何なのか、そこについて最初から真剣に考えるべきでした。
こういう機能があれば便利だよね、これはやりたいよね、とか理想ばかりを詰め込めば開発に時間がかかって当たり前。

結局自分たちの理想を求めて製品を開発しても、使うのはお客様です。
その辺りは頭硬くなってたなぁと思います。

まずは世の中に出してみて市場の評価を得てみよう。

そうしてようやく我々の製品が形になってきました。
この間、様々な製作所と打ち合わせを重ねてきました。
こちらの予算もあるので無理なお願いをしてきたこともあったけど、嫌な顔は少しされつつお付き合いいただいた方々には感謝です。

「ものづくり」って本当に大変なものなんだと改めて認識しました。
僕はITエンジニアで物を作るということに関しては自分自身慣れていると思っていましたが、システムを作るのと所謂「もの」を作るのは全く別の話であって、自分の無知を恥じるのでした。

また「もの」を作る町工場の方の情熱に直に触れることで、日本という国の技術の素晴らしさにとても感動しました。

製作所との打ち合わせの後に必ず工場見学をさせていただいたのですが、それが一番の楽しみだったといっても過言ではありません(笑)
<2022年>

完成?

はい、足掛け4年でやっと完成した製品がこちらです。

完成系試作機ですが・・・

これは野菜・観葉植物が手軽に栽培できるプロダクトでございます。
詳細は別記事に書くことにしますが、これが量産前の完成系の試作機です。
まずはクラウドファンディングに出品して、支援者の方に提供するところからのスタートとなります。

可愛い我が子のようなものなので、是非多くの方に使っていただければ嬉しいです。

終わりに

以上が自社サービスに関するお話でした。
製品に関する詳細は別記事で詳しく書きたいと思いますが、既にクラウドファンディングには掲載済み(支援開始はまだ)なので、もし興味がある方はチェックしていただけますと幸いです。

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