アメリカで教員のシンボルは”りんご”?
カリフォルニアから、こんにちは!
ずいぶん長い間noteで書いていない間に、気が付けば2021年を迎えてしまいました…。フォローして下さっている方、記事を読んで下さったりコメントを下さる方、いつも読んでいただきありがとうございます。今年もよろしくお願いします。(この場を借りて、とっても遅めの新年のご挨拶🥺)
今回は「アメリカの教員とりんごの関係」について書きたいと思います。
1.きっかけは読み聞かせ…
アメリカで働き始めてすぐの頃、1年生のある授業の導入で”David goes to school.”という絵本を読みました。
これは、アメリカ教員向けの絵本検索サイトなどで、よくおすすめ絵本に選ばれていて、公立の図書館にも必ず置いてあると思います。ハチャメチャなDavidくんが学校でとにかく色々な約束を破っていく姿が描かれていて、読み始める前はウロウロ歩いていた子も「え?!そんなことしちゃうの?」とストーリーに釘付けになります。
見開きページに1~3行くらいしか文章がないので、
「David! Recess is over!(デイビッド!休み時間は終わったよ) 」
と子どもたちも一緒に声を出して読んで楽しむことができるのも魅力の一つです。
読みながら、子どもたちと学校でのルールについてや友達の気持ちを考えることができるのでCharacter education(道徳)の授業に向いているかなと思います。特に、学校の約束事をみんなで確認したい新学期にぴったりの本です。
ちなみに、この本のレビューには「学校のルールを守らないデイビッドの行動が、子どもたちに悪影響だ!」というコメントもありましたが、個人的にはこの本を読んで「こんなことしたらいけない!」という子はたくさんいても、それを真似しようとする子に出会ったことはないので、そう感じたことはありません。
この本の最初のページに、女性が腕を組んで立っているページがあります。↓↓↓
「この人は、誰かな?」と子どもたちに聞いてみると
「お母さん!」「先生!」
と2つの意見が出ました。
どうしてそう思うのか聞いてみると、
「腕を組んで、なんだか怒っているみたいだから。」
という意見。ふむふむ。私もお母さんたちも、いつも怒っているわけではないよね…?と心の中で反論していると(笑)急に、一人の女の子が
「あ!見て!後ろの机にりんごがあるってことは先生だよ!」
と言いました。
すると、他の子どもたちも
「うんうん。本当だ!りんごがあるから先生だね。」
と納得したのです。
2.気付けば周りにたくさんあったリンゴのシンボル
アメリカ育ちの1年生たちが納得した、このりんご=先生の感覚が、日本育ちでアラサーの私にはさっぱり分かりません。でも確かに言われてみると、アメリカでは
りんご=教員のシンボル
として使われていることが多いです。
こんな教員へのプレゼント用キーチェーンが売られていたり…
素敵な言葉と一緒に描かれていたり…教室にも飾ってあったり…
アメリカ人の同僚とテレビ電話していた時に、どうしてりんごのモチーフが多いのか理由を聞いてみると、「言われるまで当たり前すぎて考えたこともなかったけれど、いまの私の待ち受け見てよ!」と言われて、送られて画像がこちら…
可愛いリンゴとペンの待ち受け画像💓(笑)あまりに質問内容とピッタリで、TEACHER!と言わんばかりの画像に思わず2人で笑ってしまいました。
3.どうしてリンゴなの?
調べてみると、これには諸説あるようです。その中でも、
昔、北欧やヨーロッパ(デンマークやスウェーデン)の貧しい家庭では、授業料の代わりにバスケットいっぱいにリンゴを入れて、授業料の代わりに教員に渡す文化があった。その文化がアメリカ開拓民によって広まった…
と書かれている記事が多かったです。
同僚曰く、アメリカでは「The fruit of knowledge = 知識の果物」というイメージが浸透しているのも理由の1つかもしれないとのことでした。
私はキリスト教徒ではないので詳しくは分かりませんが、聖書の中に出てくるエデンの園で、アダムとイヴが知恵の樹から禁断の果実(りんご)を取って食べたから、善悪の知恵がついたといわれているのも、もしかしたら関係があるのでは?と思っています。
5月の第1週はアメリカでは、Teacher Appreciation Week(教員に感謝の気持ちを伝える週間)なので、りんごのモチーフの商品が店頭に並んだり、子どもたちがプレゼントとしてりんごのデザインのものを渡してくれることが多いです。2020年はオンライン授業でしたが、その週は画面越しに
Thank you, Teachers!
We love you!
You are the best!!
など、嬉しい大文字のメッセージやイラストがカラフルに書かれた紙を子どもたちが見せてくれて、とっても癒されたことを覚えています。
教員の仕事は大変なこともありますが、こんな風に感謝の気持ちを伝えてもらえる機会があると「私の気持ちが子どもたちや保護者に伝わっているんだな。この仕事をしていて本当に良かったな!」とそれまでの苦労も一気に吹っ飛ぶなと思いました。(とっても単純です…笑)
他の国でも、こういう文化はあるのかな?とすごく気になるので、色々調べてみようと思います。もしご存知の方は是非コメントで教えてください🤓それでは、今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。素敵な1日をお過ごしください!
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