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あの頃、君を追いかけた

"『このストーリーに、意味深くて優しく羽ばたくような名前が必要だな』俺は笑った。あの頃、君を追いかけた。"2006年発刊の本書は台湾の人気作家の自伝的小説にして、自らの映画化で大ヒットを飛ばした青春ラブストーリー。

個人的には、2018年に日本で山田裕貴主演でリメイク公開された映画がとても良かったので手にとりました。

さて、そんな著者にとって日本初翻訳となる本書は、ギャグと漫画は超一流、勉強は苦手な悪ガキのコーチントンが先生の指導により後ろの席に指定された秀才美少女ジェンチアイーの容赦ない指導を受けながら、いつしか恋におちていくのですが。

リメイクされた映画の方がシンプルなラブストーリーとして爽やかにまとめられているのに対し、本書はノイズが多いというか。著者の等身大の様々なエピソード。日本アニメやドラマの影響、ジェンチアイー以外の女性への恋愛模様も描かれていて、映画の補完的に楽しませていただきました。

また著者自身、勉強はかなり出来た優等生だと思うのですが。それにとらわれない『幼稚さ』は男性諸氏なら"あるある"的に国籍を超えて共感できる部分があるのでは?と思いました。

アジア、台湾の恋愛小説を探す方へ。また、ほろ苦く青春を振り返りたい方へオススメ。

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