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モダン建築の京都100

"京都は、建築を巡りながら日本の近代化の過程を肌で感じることができる大変興味深い都市なのです。"2021年、京セラ美術館 開館1周年記念展『モダン建築の京都』公式本として発刊された本書は展覧会の貴重な副読本としてはもちろん、街歩きにも使える良書。

個人的に"京都は近代建築の宝庫である"(藤森照信『明治の洋風建築』)ではないが、空いた時間があれば建築物巡りをしている事もあり当然に訪れた展覧会。その内容が素晴らしく良かったので本書についても手にとりました。

さて、そんな本書は二冊組で構成、第一冊の『フィールド編』では、第1章『系譜を辿る』として、平安神宮や琵琶湖疎水といった36の建造物を歴史や資料と共に細かく約240ページにて紹介、続く第2章『街並みを巡る』ではエリア別に64の建物を、こちらはダイジェスト的に。と合計100収録。『アーカイブス編』となる第二冊は主にデータや年表といった補足的な内容となっているのですが。

まず、やはり展覧会の公式本としては当然かもしれませんが、訪れて【鑑賞した展覧会の図録的な再確認として楽しく】一方で展覧会の限られた時間では難しい深い学びや【フィールドワークの機会が得られる実用性】も兼ね備えているのが総合的な構成工夫として完成度が高いと思いました。

また、個人的に近代建築巡りをしていると『期間限定』でしか公開されていなかったり、あるいは現在は『関係者のみ。一般非公開』といった建築物もあって、保存やセキュリティ他の理由で致し方ないとはいえ、やはり残念に思っているのですが。流石は美術館といったところでしょうか。WEB検索では鑑賞出来ない写真や資料が掲載されているのは大変ありがたかった。

近代建築好きはもちろん、京都好きな方、街歩き好きな方にオススメ。

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