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3000年の叡智を学べる 戦略図鑑

"本書はビジネスの世界ですでに大きな力を発揮している最新の戦略をはじめ、永年受け継がれる古い戦略の知恵まで、ざっくり『大づかみ』するための初歩の一冊です。"2019年発刊の本書はイラストたっぷり、3つのポイント整理で気軽に読め、楽しめる。現代人の『教養』としての戦略入門書。

個人的には、企画した持ち寄り読書会で参加者にオススメされたので、興味を持って手にとりました。

さて、そんな本書は第一章で【古代・中世・近代の戦争戦略】として、孫氏の兵法、ハンニバル、カエサル、チンギス・ハン、マキアヴェリを紹介した後、第二章から第七章までは、ぐっと時代を遡って近現代へ【(企業の)競争戦略】【競争を避ける競争戦略】【産業構造の戦略】【実行の戦略】【イノベーションの戦略】【IT時代の戦略】とポータvsバーニーからブロックチェーン、ティール組織やプラットフォーム・レボリューションまで。あえて人や書名で統一せずに、ビジネスパーソンには【なじみのあるキーワード】で、38の戦略家や戦略書、戦略論が、すっきりしたイラストで収録されているわけですが。

まず、副題の『3000年の叡智を学べる』はちょっと言い過ぎだと思いましたが(笑)それでも、中堅ビジネスパーソンの端くれとして、それなりの必然として、これまでも戦略書や経営学の本を手にとってきた私としては、本書に収録されている内容は【目新しさこそありません】でしたが。懐かしさと共に【簡単、手短に要点を復習させてくれるようなお得感】があって、楽しい読後感でした。

一方で、別著者の本ですが『わかりやすい経営戦略書』としては類似点のある『マンガ経営戦略史』シリーズと比較しても、良くも悪くも"90分で読める超入門書"として、わかりやすさの反面として【内容が充実しているわけではない】ので。著者の意図通り、初めて経営戦略に触れた方は、本書で終わらずに【気になったワードを入り口に】巻末に一覧されている『参考・引用文献』へと読み進めて理解を深めた方が良いように思いました。

戦略や経営学に興味がある方の『最初の一冊』として、また現役ビジネスパーソンの学び直し、再確認としてもオススメ。

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