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ベトナム・ホイアンから学ぶ、「自分が伝えたいものを、伝えたい人に、伝えられる力」

5日間のドンタップ省とクアンナム省共同開催の文化観光ウィーク2019にてベトナム中部のホイアンの観光促進資料やホイアン市人民委員会、観光局の方々と話していて学んだ点のまとめ。

・農業と観光はデザインで繋げられる
・You can only build your strength from what you already have
・Be competitive but collaborate
・「客」は来場者だけではない

ホイアン旧市街は、ベトナム、中国、日本、フランスなど世界各国の建築様式の建物が点在しており、毎月旧歴14日にあたる満月の夜に「ランタン祭り」が開催される、今やベトナム屈指の観光地。これまでの紆余曲折に関しては、先週のセミナーでホイアン市人民委員会の方々が話されており、後ほどメールにてセミナー招待のお礼と意見交換を行った。このセミナーに関して、学ぶことが多く、KinhteSaigon様にも感謝。

そんなホイアンの観光促進資料、発信方法がお洒落で、何より「農業」のデザインが上手い。ターゲット層が明確で、行ったことがなくても、知りたくなる。

ホイアンの街並みを再現した背景

ホイアンの観光ガイドブック

ホイアンの出展ブース

ホイアン市人民委員会の方が言っていた、「私たちはすでに持っている魅力をいかに(再)発見し、それらを強化していくかが大事」だという言葉。これは、何もGDPで言う発展途上国や先進国の枠組みなど関係なく、むしろどこの地域にもどこの人々にとっても大切なこと。

メコンデルタ地方は、中央政府直轄市であるカントー市と12の省で成り立ち、農業が主力産業。それぞれが高め合い、協同していき、農業(川、米、市場、田など)をデザインしていくと、必ず面白くなる。ペルーのマチュピチュよりもマチュピチュの周辺遺跡巡りをしたり、四国のお遍路の旅をすることが、日本人よりも外国人(特に欧州の人々)に人気なのは、「長期間巡ること」により身近な文化だからという気がしていて、「行き方&生き方」が得意な欧州の人々にメコンデルタ巡りをもっとデザインできるはず。(日本人に対しては、まず知ってもらうステージ)

最後に、ホイアン市観光局の方々は、ブース出展していたそれぞれの政府観光局、省、お店を周り、ポストカードを配りホイアンを紹介していた。そうか、と思ったのは、当たり前だけど、他の政府観光局の職員や販売員、旅行会社の人々も、来場者同様、将来の「ゲスト」になりえるのだ。

日本語で書かれたポストカード

「ここは農業と食しかないから」と、半ば嘆く地元の人々に出会いながらも、食料自給率39%(カロリーベース)の国から来た私にとっては「豊富な食がある以上に何を望むのだ?」と、アグリツーリズムをデザインしていくことは、この国にも日本の未来にも貢献できると勝手に想像し、出張先で出会ったベトナムで一番美味しいミルクティーを片手に物思いにふけっていた。

観光業のインバウンドやアウトバウンドに関しては、どこも似たような問題を抱えているが、結局は「自分が伝えたいものを、伝えたい人に、伝えられる力」を磨くこと。価値があるものを、価値を見出してくれる人々に、いかに発信していくか。今後、JATA、JNTO関連や世界の旅行博に出展される旅行会社の方々や、各地域の方々、そして個々人にも「お互い、それぞれの魅力発見&伝えたい相手を徹底的に知ること&発信、頑張りましょう」と伝えたい。

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